テレビリサイクルの工程について解説!
テレビは家電リサイクル法の対象品目、適正な廃棄が義務付けられています。廃棄された後、テレビはどのような工程をたどってリサイクルされ、どんな製品に生まれ変わっているのでしょうか。テレビのリサイクル過程を解説します!
家電リサイクル法に関する基礎知識
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は、一般家庭や事務所から排出された家電製品から、有用な部材をリサイクルし、廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するための法律です。対象となる家電は下記の通りです。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管テレビ、液晶テレビ・プラズマテレビ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
テレビのリサイクル工程
テレビの種類によって破砕工程は違います。ブラウン管式テレビと液晶式テレビで説明します。
ブラウン管式テレビ
ブラウン管式テレビは以下のようにリサイクルされます。
- まず、「ブラウン管」と「キャビネット」に分別されます。
- 「ブラウン管」は、ガラスや鉄が含まれているため、少し複雑です。「シャドーマスク、防爆バンド、電子銃」「パネル」「ファンネル」に再分別されます。それぞれ破砕後「シャドーマスク、防爆バンド、電子銃」からは鉄が、「パネル」からはガラスが、「ファンネル」からは鉛ガラスが抽出され、リサイクルされます。
- 「キャビネット」は破砕され、プラスチックとゴミに再分別され、プラスチックはそのままリサイクルされます。
液晶式テレビ
液晶式テレビは以下のようにリサイクルされます。
- まず、「液晶パネル」「金属部品」「キャビネット」に分別されます。
- 「液晶パネル」は「バックライトユニット」「液晶ガラス」「プラスチック板」に再分別されます。「液晶ガラス」「プラスチック板」は破砕され、それぞれガラスとプラスチックが抽出されます。「バックライトユニット」は、バックライトとフレームに分別されます。バックライトからは、ガラスと水銀が抽出され、水銀は回収されます。
- 「金属部品」からは破砕後、鉄や銅、アルミなどの金属が抽出され、リサイクルに回ります。
- 「キャビネット」は破砕後、プラスチックに。こちらもリサイクルされます。
プラスチックのリサイクル手法
テレビからは多量のプラスチックが抽出されます。プラスチックのリサイクル手法にはどのようなものがあるのでしょうか。
- マテリアルリサイクル
- 廃プラスチックを溶かし、プラスチック原料やプラスチック製品に再生します。コンテナやベンチ、土木建築資材などになります。
- ケミカルリサイクル
- 廃プラスチックを化学的に分解し、化学原料に再生します。高炉還元剤などになります。
- サーマルリサイクル
- 廃プラスチックを焼却して熱エネルギーなどとして活用する方法です。火力発電などの焼却原料として使用されることもあります。
上記の廃プラスチックの処理方法のうち、最も利用されているのは「サーマルリサイクル」です。全てのプラスチックがリサイクルされるのが理想ですが、現実はそうではありません。埋め立てや単純焼却されるプラスチックは30%にも上ります。今後、リサイクル数値の向上に期待したいですね!
参照:廃プラスチックのゆくえは?|廃プラスチックのゆくえ その1 | プラスチックのリサイクル 20の?(はてな)
テレビリサイクルの過程まとめ
テレビのリサイクル過程について解説しました!テレビは前述の通り、家電リサイクル法の対象品目。リサイクル後は、さまざまな製品に生まれ変わっています。リサイクル後のことを知ると、テレビリサイクルについて興味が湧いてくるでしょう!
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