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高圧電力とは?何V・何kWから?低圧・特別高圧との違いや料金の仕組みを解説

電気の基礎知識

「高圧電力」とは何かを徹底解説。法人向けに、何V・何kWから該当するのか、低圧・特別高圧との違いなどの基礎知識に加え、自社の契約区分を確認する方法、基本料金と契約電力の決まり方、キュービクルの維持費用、電気代を見直す方法を伝授します。

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高圧電力とは何か、何V・何kWから該当するのかを解説。低圧・特別高圧との違い、自社の契約区分を確認する方法、基本料金と契約電力の決まり方、キュービクルの維持費用、電気代を見直す4つの方法まで法人向けにまとめました。

自社の電気代を見直すなら、最初に押さえておきたいのが契約している電力の区分です。高圧電力の基準は、法令上の定義と電力契約で異なります。法令上は交流600V超7,000V以下。電力契約では、一般的に6,600Vで受電し、契約電力50kW以上2,000kW未満が目安です。本記事では、この2つの基準の違いを踏まえ、低圧・特別高圧との違いから料金の仕組み、電気代の見直し方まで解説します。

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2026年8月21日

高圧電力とは?

高圧電力を理解する際は、法令上の電圧区分と電力契約上の区分を分けて考えることが大切です。それぞれの定義を見ていきましょう。

法令上と契約上での高圧電力の違い

法令上の高圧は、電圧の大きさで定義されています。電気設備に関する技術基準を定める省令では、交流600V超7,000V以下、直流750V超7,000V以下が高圧です。これを下回る電圧は低圧、上回る電圧は特別高圧に区分されます。

一方、電力契約における高圧は、一般的には6,600Vで受電し、契約電力50kW以上2,000kW未満が目安となり、電圧と契約電力の両方が判断材料です。

このように、法令上と契約上では基準が異なることを理解しておきましょう。また、契約区分は電力会社の供給条件で定められ、設備条件によっては個別協議で決まるケースもあります。正確な区分は契約先の約款で確認してください。

なお、請求書で見かける「業務用電力」「産業用電力」は法令上の区分ではなく、電力会社が設定する料金メニューや用途区分の名称です。

高圧電力を利用する主な施設

高圧電力は、契約電力が50kW以上となる規模の施設で採用されるのが一般的です。代表例として、工場、オフィスビル、スーパーマーケット、商業施設、病院、ホテル、学校、倉庫、マンションの共用部などが挙げられます。

契約電力を左右するのは、施設の広さだけではありません。空調・冷凍冷蔵設備・生産設備など、消費電力の大きい機器を同時に稼働させるかどうかも影響します。そのため、同じ床面積でも事務所と食品倉庫では、必要な電力が異なるのです。

さらに、業種や施設名だけでは契約区分を断定できません。小規模な工場が低圧で契約している例もあります。

低圧・高圧・特別高圧の違い

低圧・高圧・特別高圧について、電圧と契約電力、主な利用施設、受電設備と管理責任、料金の特徴を比較してみましょう。


一般に、低圧より高圧、高圧より特別高圧のほうが、電力量料金単価は低く設定される傾向です。
さらに、高圧以上では電気の使用者(需要家)が受変電設備を保有し、保安管理の責任も負います。そのため、点検費用や更新費用を含めた総額での比較が欠かせません。

50kW・2,000kWという境界は一般的な目安であり、法令上の電圧区分とは別の基準である点も押さえておきましょう。

自社が高圧電力か確認する方法

自社の契約が高圧かどうかは、毎月の電気料金の請求書または需給契約書で確認できます。チェックしたいのは、次の4項目です。

  • 契約種別
  • 供給電圧
  • 契約電力
  • 料金プラン名

供給電圧が6,600V、契約電力が50kW以上2,000kW未満なら、高圧契約の可能性が高いといえます。ただ、数値だけで断定せず、契約種別の記載もあわせて確認しましょう。
また、ここでいう供給電圧とは、電力会社から施設へ届く電圧のこと。施設内のコンセントで使う100V・200Vとは別のものです。

書類が手元にない場合は、敷地内の設備も手がかりになります。屋外や屋上、電気室に金属製の箱型設備(キュービクル)があれば、高圧受電の可能性が高いでしょう。
キュービクルが見当たらなくても、低圧とは判断できません。地下や別棟に設置されている例もあります。
キュービクル内部には高電圧が流れています。扉を開けたり内部へ立ち入ったりせず、判断がつかない場合は電力会社または設備の管理者へ問い合わせてください。

高圧電力の料金プランの仕組み

電気代は、単価表の数字だけでは決まりません。請求額を構成する項目と、基本料金の土台になる契約電力の決まり方を確認しましょう。

高圧電力の料金は基本料金・電力量料金・調整額などで決まる

高圧電力の請求額は、主に基本料金、電力量料金、燃料費調整額や市場価格調整額などの調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)で構成されます。

基本料金
一般的に、基本料金単価と契約電力をもとに算定し、力率に応じて割引または割増しされる
力率とは、供給された電力のうち実際に仕事へ使われた割合を示す指標
通常は力率85%を基準に、これを上回ると基本料金が割り引かれ、下回ると割り増しされる
電力量料金
「電力量料金単価×電気使用量」が基本
夏季とその他の季節や、時間帯によって異なる単価を設定したプランも
調整額
燃料費調整額は、発電に必要な燃料(石油・石炭・LNG)の価格変動を電気料金に反映させる仕組み
市場価格調整額は、電力卸取引市場(JEPX)の市場価格の変動を電気料金に反映させる仕組み
基本料金単価と電力量料金単価が同じでも、調整額によって年間の総額に差が生じる場合がある
算定方法や参照する指標、上限の有無は電力会社によって異なる
再エネ賦課金
国が年度ごとに単価を策定
どの電力会社と契約しても同額なので、会社間の差を生まない項目

契約電力は実量制または協議制で決まる

基本料金の算定に使う契約電力は、契約規模によって決め方が異なります。一般的に500kW未満は実量制、500kW以上は協議制です。

実量制
当月を含む過去12カ月の最大需要電力のうち、最も大きい値が契約電力に
1年のうち1回でも大きな値を記録すると、その後12カ月にわたって基本料金へ影響


ここでいう「最大需要電力」とは、一瞬の電力ではなく、30分ごとに区切った平均電力(デマンド値)のうち最も大きい値です。
短時間でも複数の設備が同時に稼働し、30分の平均値が押し上げられた場合、その値が「最大需要電力」として記録されれば契約電力に反映されます。

協議制
需要家と電力会社の協議で契約電力を決定
施設内の配線構成を1本の線で表した「単線結線図」のほか、「負荷設備一覧」「操業計画」や過去の需要実績などをもとに算定

つまり、協議制は「500kW以上であれば、需要家が自由に低い数値を設定できるわけではない」ということです。

区分や決定方法は電力会社・プランによって異なります。詳細は契約先の約款で確認してください。

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高圧電力に必要なキュービクルとは

高圧で受電する施設には、電圧を下げる設備が欠かせません。ここでは、中心となるキュービクルの役割と、保有に伴う責任・費用を解説します。

キュービクルの役割と構成

キュービクルは、電力会社から送られてくる高圧の電気を、施設内で使用する100V・200Vなどの電圧へ変換し、安全に配電する設備です。変圧器、遮断器、保護装置などの機器一式が金属製の箱に収められており、「キュービクル式高圧受電設備」と呼ばれます。

設置場所は、屋上、屋外の敷地内、地下の電気室などさまざま。内部には高圧の電気が流れているため、扉は施錠され、関係者以外の立ち入りは制限されています。

高圧受電に伴う保安責任と維持費用

高圧受電設備は、電気の使用者が保有・管理する自家用電気工作物です。需要家側には、保安規程の作成、電気主任技術者の選任または要件を満たす外部委託、定期点検などの責任が生じます。
必要な手続きや点検頻度は設備条件や保安管理体制によって異なるため、電気主任技術者や所管の産業保安監督部へ確認してください。

点検を外部の保安法人へ委託しても、需要家の責任がなくなるわけではありません。委託先から受け取る自家用電気工作物点検報告書は、設備の状態を示す書類として保管しておきましょう。

電力会社を切り替える際も、高圧以上の申込書には電気主任技術者の所属・氏名・連絡先の記載を求められます。

高圧は電力量料金の単価が低い傾向にありますが、維持費を含めた総額での判断が必要です。保安点検、清掃、部品交換、故障修理、老朽化に伴う更新などにも費用がかかります。
設置費や更新費、耐用年数は、容量や設置環境、機器構成によって異なります。電気料金だけでなく、こうした維持・管理にかかる費用も見込んでおくことが大切です。

高圧電力の電気代を見直す方法

高圧電力の電気代を見直す方法は、次の4つです。

  • 契約電力を抑える
  • 電気使用量を減らす
  • 料金プランを変える
  • 複数社を比較する

削減できる費目や必要な投資額は方法ごとに異なります。自社の電気代が高い原因に合った方法を選びましょう。

デマンドを抑えて契約電力を下げる

契約電力が下がれば、基本料金も下がります。実量制では、最大需要電力(デマンド値)を抑える取り組みが直接的な対策です。

具体的な対策は、デマンド監視装置の導入や運用ルールの整備です。例えばピークシフトを行い、空調、生産設備、厨房設備などが同時に立ち上がる時間帯を把握して、稼働開始時刻をずらします。
製造業では、生産設備の立ち上げ時間を分散させる方法も選択肢のひとつです。

実量制の場合、1カ月だけデマンドを抑えても、基本料金がすぐに下がるとは限りません。また、業務の停止や安全性を犠牲にするような無理なピークカットは避けましょう。

設備の運用方法や省エネ性能を見直す

電気使用量そのものを減らせば、電力量料金の削減につながります。取り組みは、運用の改善と設備の更新の2つに分けて考えるとよいでしょう。

運用面での取り組み
空調の設定温度や稼働時間の調整
使用していない区画の消灯
待機電力の削減
フィルター清掃

運用面の取り組みは比較的初期費用が少なく、すぐに着手しやすいのが特徴です。

設備面での取り組み
照明のLED化
高効率な空調機・生産設備への入れ替え

設備の更新には初期投資が必要ですが、継続的な電気使用量の削減が期待できます。

デマンドの削減は主に基本料金、電気使用量の削減は主に電力量料金の抑制につながるのがポイントです。まず、どちらの費目が電気代を押し上げているのかを確認すると、投資の判断がしやすくなるでしょう。

契約中の料金プランを見直す

電力会社を変えなくても、契約内容の見直しだけで改善できる場合があります。現在の契約先へ使用実績を提示し、実態に合うプランへ変更できないか相談してみましょう。
その際に確認したいのは、次の点です。

  • 電力量料金の単価
  • 固定単価型か市場価格連動型か
  • 調整額の算定方法
  • 契約期間
  • 解約条件

電力量料金の単価が下がっても、年間の総額まで想定どおりに下がるとは限りません。
複数の条件を確認し、自社ではどの項目を調整すべきか見極めることが大切です。

複数の電力会社から見積もりを取る

同じ使用実績を複数の電力会社へ提示し、年間の総額と契約条件を比べる方法もあります。各社から同じ実績にもとづく試算を取ると、比較が容易です。

見積もりでは、比較条件をそろえることが重要です。
主な条件は次のとおりです。

  • 同一期間の電気使用量
  • 最大需要電力
  • 契約電力

各社で前提がずれていると、適切に比較できません。現在の契約先からの再見積もりも比較対象に含めるとよいでしょう。

電力会社を切り替えれば、必ず電気代を削減できるとは限りません。試算結果を比較し、既存プランの継続も含めて判断してください。
エネチェンジBizでは、全国すべてのエリアで契約規模を問わず、約40社の高圧電力プランを無料で比較できます。資料を1度提出すれば、各社への依頼をまとめて進められるのもメリットです。
自社の電力料金を見直す際に、ぜひご活用ください。

高圧電力に関するよくある質問

新電力の高圧電力は安定していますか?

電気の品質と供給の安定性は、契約する小売電気事業者によって変わりません。発電所から施設までの送配電網は、各エリアの一般送配電事業者(送電線・配電線を管理する事業者)が引き続き運用します。新電力(電力自由化によって参入した電力会社)へ切り替えても、電気が届く経路は同じです。

万一、小売電気事業者との契約が終了し、ほかの小売電気事業者と契約できない場合、高圧・特別高圧の需要家は一般送配電事業者へ最終保障供給を申し込めます。最終保障供給は自動的に適用されるものではなく、申込手続きが必要です。料金や契約条件も通常の小売契約と異なるため、早めに新たな契約先を探しましょう。

高圧電力の切り替えに工事や停電はありますか?

電力会社だけを切り替える場合、既存の送配電設備と受変電設備をそのまま使えるなら、大規模な工事や停電は通常発生しません。小売電気事業者が変わっても送配電網は同じなので、切り替えによって停電しやすくなる心配は不要です。
計量器の交換、契約電力や受電方式の変更、設備の改修などが必要な場合は、工事や停電の調整が生じる可能性があります。個別の条件は切り替え先の電力会社へ問い合わせてください。

高圧電力の見積もりに必要な資料は何ですか?

見積もりの際、まず用意したいのは電気料金明細書です。
見積もりでは、一般的に次のような資料や情報の提出を求められます。

  • 電気料金明細書
  • 直近12カ月分の請求書
  • 電気使用量のデータ
  • 30分ごとの電気使用量データ(30分値)
  • 契約電力
  • 最大需要電力
  • 供給地点特定番号
  • 現在の契約先とプラン名
  • 契約満了日

30分ごとの電気使用量データ(30分値)があれば、より精度の高い試算につながります。必要な資料は比較サービスや電力会社によって異なるため、詳細は依頼先へ確認してください。

契約期間中でも高圧電力会社を切り替えられますか?

契約期間中でも切り替えの手続きを進められる場合があります。まずは現在の契約条件を確認しましょう。解約金の設定、解約の申し出期限、自動更新の有無などは、契約によって異なるので注意が必要です。
契約期間中の解約条件には、例えば次のようなケースがあります。

  • 更新月以外の解約がすべて解約金の対象
  • 契約から1年以上経過していればいつでも解約可能

解約金の算定方法も契約によって異なります。

  • 契約満了までの残存期間に応じた金額を精算
  • 契約期間中に支払った電気料金の一定割合を、解約金として請求される

切り替えによる削減見込みと解約金を比較し、契約満了後の切り替えも選択肢に入れて判断しましょう。

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高圧電力の基準は、法令上の定義と電力契約で異なります。法令上は、交流600V超7,000V以下が高圧に該当します。一方、電力契約では、一般的に6,600Vで受電し、契約電力50kW以上2,000kW未満が高圧契約の目安です。
請求額は、主に基本料金、電力量料金、燃料費調整額や市場価格調整額などの調整額、再エネ賦課金で構成されるため、単価表だけでは年間の総額を判断できません。

電気代を見直す際は、契約電力の抑制、電気使用量の削減、プランの見直し、複数社の比較を自社の状況に合わせて組み合わせましょう。キュービクルの維持費用も含めた総額で捉えることがポイントです。

エネチェンジBizでは、全国すべてのエリアで、高圧・低圧を問わず電力会社の切り替えを無料でサポートしています。約40社のプランを使用実績にもとづいて比較できるので、まずは現在の請求書を用意して相談してみましょう。

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この記事を書いた人

エネチェンジ編集部

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エネチェンジ内のメディア「でんきと暮らしの知恵袋」の記事を執筆しています。電気・ガスに関する記事のほか、節約術など生活に役立つ情報も配信しています。