高騰!電気料金が値上げされる理由を解説!月の電気代はどれくらい高くなる?

高騰!電気料金が値上げされる理由を解説!月の電気代はどれくらい高くなる?
電力自由化ニュース

電気料金の値上げについてまとめています。2021年9月から値上がりがつづく燃料費調整額、電力会社による値上げなどの原因や対策についてご紹介します。「液化天然ガス(LNG)が高騰するとなぜ月の電気代も高くなるの?」「東京電力EPの電気料金はどれくらい値上がりしているの?」といった電気代の値上げに関する疑問も解決。

電気料金がなぜ値上げされるのか、知らない方も多いはず。そこで、電気料金の値上げについてわかりやすく説明します。月の電気代を少しでも安くしたいという方向けに対策も紹介しているので、チェックしてみてくださいね。

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更新日
2022年6月16日

知っておきたい!電気料金の内訳

まずは電気料金の内訳についてご紹介。電気料金の値上げの原因を理解するために必要な知識なので、チェックしてくださいね。

一般的な電気料金は、次のように計算されて請求されます。

  • 基本料金(最低料金)+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金

上記に消費税が加算されます。

上記4項目のいずれかが値上げされると電気料金が値上がりします。電力会社・電気料金プランによっては上記以外の項目が加算されることもあるので、契約書を確認してみましょう。

電気料金の値上げの原因1)燃料費調整額

2021年9月以降、電気料金の値上げのニュースがテレビやWebメディアなどで多く取り上げられている原因の一つとして、燃料費調整額が挙げられています。燃料費調整額がなぜ値上がりしているのか原因と推移を見ていきましょう。

燃料費調整額の値上がりは「液化天然ガス」などの高騰が原因

2021年9月から、東京電力EPや関西電力など各社の電気料金が値上がりしつづけています。主な原因は、石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰の影響で、燃料費調整額が値上げされているためです。

「なぜ電気料金の値上げに石炭や液化天然ガスが関係しているの?」と疑問に思う方も少なくないでしょうが、日本国内の電気の”発電事情”が深く関係しています。

日本の電気事業者が発電している電気の多くは石炭や液化天然ガス(LNG)などを燃料とした火力発電からのもの。全体の発電電力量に対して、石炭は29.7%、液化天然ガスは37.6%も占めていて、石炭と液化天然ガスに依存していることがわかるでしょう。さらに、ほとんどの燃料を海外からの輸入に頼っているため、石炭や液化天然ガスが高騰すると、電気料金も比例して値上がりしてしまうというわけです。

出典:電力調査統計 結果概要【2021年12月分】|経済産業省資源エネルギー庁

電気代に影響!東京電力EPの燃料費調整額の値上げ額は?

燃料費調整額が電気料金にどれほどの影響を及ぼすか、東京電力EP(エナジーパートナー)の燃料費調整単価の推移を例にして見ていきましょう。

東京電力EPの従量制(関東エリア)の燃料費調整単価
年月燃料費調整単価
2022年07月分4円15銭/kWh
2022年06月分2円97銭/kWh
2022年05月分2円74銭/kWh
2022年04月分2円27銭/kWh
2022年03月分1円83銭/kWh
2022年02月分0円74銭/kWh
2022年01月分-0円53銭/kWh
2021年12月分-1円09銭/kWh
2021年11月分-1円53銭/kWh
2021年10月分-2円04銭/kWh
2021年09月分-2円58銭/kWh
2021年08月分-3円11銭/kWh
2021年07月分-3円06銭/kWh
2021年06月分-3円29銭/kWh
2021年05月分-3円64銭/kWh
2021年04月分-4円32銭/kWh
2021年03月分-4円85銭/kWh
2021年02月分-5円17銭/kWh
2021年01月分-5円20銭/kWh

出典:燃料費調整単価一覧表(低圧)|東京電力エナジーパートナー

燃料費調整額は、発電に必要なLNG(液化天然ガス)や原油などの燃料の価格変動を電力量料金に反映させるためのものなので、プラスだけでなくマイナスの金額にもなります。

燃料費調整単価自体はしばらくマイナスの金額を保っていましたが、2021年1月から次第に減額されていき、2022年2月にはプラスの金額に転じました。さらに2022年7月分を前年同月で比較すると、「7円21銭/kWh」も差があります。

使用電力量260kWhで試算をしてみると……。

2022年7月の燃料費調整額
4円15銭×260kWh= 1,079円
2021年7月の燃料費調整額
-3円06銭×260kWh= -795円60銭

つまり使用電力量が同じでも、前年と比較して1,874円60銭も高くなっている計算になります。燃料費調整額の電気料金に与える影響は、小さくないと言えますね。

【値上げ対策】電気代を節約したいなら電力会社の切り替えがおすすめ

電気料金の値上げに対して、エアコンの室温調整をしたり、使わない家電の電源プラグを抜くなどの節電をしている方も多いはず。こまめな節電も大事ですが、効率的に電気代を安くしたいなら、電力会社・電気料金プランの切り替えがおすすめです。

一口に電気料金プランと言っても、電気代の支払いでポイントが還元されるプランや、日中の電気料金が安く設定されているプランなど、種類もさまざま。ぴったりの電気料金プランに切り替えれば、節約につながりますよ。

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電気料金の値上げは続く?旧一般電気事業者の2022年7月分の燃料費調整単価

2022年5月27日、旧一般電気事業者が2022年7月分の燃料費調整単価を発表しました。旧一般電気事業者ごとの燃料費調整単価を一覧にまとめました。

旧一般電気事業者とは、北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力をいいます。

旧一般電気事業者ごとの燃料費調整額
旧一般電気事業者燃料費調整単価
2022年7月分2022年6月分2022年5月分2022年4月分2022年3月分2022年2月分2022年1月分2021年12月分2021年11月分
北海道電力3円23銭1円93銭1円56銭1円40銭1円16銭0円63銭0円06銭▲0円28銭▲0円59銭
東北電力3円47銭3円47銭3円36銭3円05銭2円67銭1円83銭0円82銭0円31銭▲0円11銭
東京電力EP4円15銭2円97銭2円74銭2円27銭1円83銭0円74銭▲0円53銭▲1円09銭▲1円53銭
中部電力ミライズ2円77銭1円77銭1円61銭1円17銭0円68銭▲0円44銭▲1円79銭▲2円38銭▲2円87銭
北陸電力1円77銭1円77銭1円77銭1円77銭1円77銭1円77銭1円47銭1円14銭0円87銭
関西電力~15kWh33円66銭33円66銭33円66銭33円66銭33円66銭30円44銭18円07銭11円88銭6円68銭
16kWh~2円24銭2円24銭2円24銭2円24銭2円24銭2円03銭1円20銭0円79銭0円45銭
中国電力~15kWh47円84銭47円84銭47円84銭47円84銭47円84銭37円90銭23円92銭15円82銭8円83銭
16kWh~3円19銭3円19銭3円19銭3円19銭3円19銭2円52銭1円59銭1円05銭0円59銭
四国電力~11kWh28円00銭28円00銭28円00銭28円00銭25円85銭20円03銭12円71銭8円40銭4円52銭
12kWh~2円55銭2円55銭2円55銭2円55銭2円35銭1円82銭1円16銭0円76銭0円41銭
九州電力1円86銭1円82銭1円70銭1円55銭1円33銭0円88銭0円33銭0円00銭▲0円27銭
沖縄電力~10kWh39円78銭39円78銭39円78銭39円78銭37円25銭29円04銭19円57銭13円26銭7円89銭
11kWh~3円98銭3円98銭3円98銭3円98銭3円73銭2円91銭1円96銭1円33銭0円79銭

北海道電力・東北電力・東京電力EP・中部電力ミライズ・北陸電力・九州電力は「従量電灯B」、関西電力・中国電力・四国電力は「従量電灯A」、沖縄電力は「従量電灯」の燃料費調整額です。関西電力・中国電力は15kWhまで、四国電力は11kWhまで、沖縄電力は10kWhまでの最低料金に対し1契約につき燃料費調整単価が設定されています。

出典:北海道電力東北電力東京電力EP中部電力ミライズ北陸電力関西電力中国電力四国電力九州電力沖縄電力

2022年6月と2022年7月を比較して、もっとも燃料費調整単価が値上げされていたのは、北海道電力でした。

北陸・関西・中国・四国・沖縄電力は燃料費調整額が上限に

燃料費調整額は、消費者保護の理由から「上限」が設けられています。次の電力会社の燃料費調整額は上限に達しました。

  • 東北電力(2022年6月~)
  • 北陸電力(2022年2月~)
  • 関西電力(2022年3月~)
  • 中国電力(2022年3月~)
  • 四国電力(2022年4月~)
  • 沖縄電力(2022年4月~)

上限を超えた場合は別で算定した単価が設定され、上限を超えた金額は電力会社の負担になります。

なお、九州電力は一部電気料金プランの燃料費調整額の上限廃止を発表。2022年10月分から、「季時別電灯」などの燃料費調整額の上限が廃止されるので注意しましょう。

出典:低圧自由料金プランにおけるご契約内容の見直しを行います|プレスリリース|九州電力

電気料金の値上げの原因2)電力会社による電気料金プランの値上げ

前述の通り、「電気料金プランは基本料金(最低料金)+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で構成されています。基本料金(最低料金)と電力量料金は、各電力会社が決定する項目です。

昨今、電力市況の悪化や電力需給逼迫、2022年3月以降のウクライナ情勢の影響などさまざまな理由で電力調達価格が悪化し、電気料金の値上げを余儀なくされた電力会社もあります。

値上げした電力会社1)楽天でんき

2022年3月30日、楽天エナジー株式会社が楽天でんきの料金改定を発表。同年6月1日から「プランS」と「プランM」の電力量料金単価を4.3%〜14.0%値上げしました(エリアによって異なります)。

また、燃料費調整額も上限価格が撤廃されました。

値上げした電力会社2)Looopでんき

2022年4月28日、株式会社LooopがLooopでんき「おうちプラン」「ビジネスプラン」の電気料金の値上げを発表。同年6月1日から「おうちプラン」の電力量料金単価は5.6%〜19.7%、「ビジネスプラン」の電力量料金単価は4.7%〜16.1%値上げします(値上げ幅はエリアによって異なります)。

上限撤廃や電源調達調整費を追加している新電力も

燃料費調整額の上限を撤廃したり、電気料金の算出方法を変更したりする新電力も少なくありません。例えば、燃料費調整額の代わりに電源調達費調整額の項目を設けたり、燃料費調整額に追加で調整するような項目を追加したり、変更内容は電力会社によって異なります。

グランデータ
燃料費調整額の追加調整という独自の項目を追加。燃料費調整額の上限も撤廃。
千葉電力
燃料費調整額を電源調達費調整額に変更。
和歌山電力
燃料費調整額を電源調達費調整額に変更。

これら変更は電気料金に大きく影響するので、公式ホームページなどでお知らせがないかマメにチェックしましょう。

電気料金の値上げの原因3)再生可能エネルギー発電促進賦課金

もう一つの電気代の値上げの原因として「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」が挙げられます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金は毎年値上がり傾向

そもそも再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、太陽光発電・風力発電・地熱発電・水力発電などの再生可能エネルギー発電を普及・拡大させることを目的に、電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際の費用を消費者が負担するもの。年度ごとに経済産業省が算定を行っています。

2022年3月25日、経済産業省資源エネルギー庁が2022年5月分から2023年4月分までの再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を3.45円/kWhに決定したことを発表。昨年よりも0.09円/kWh値上げされたことになります。

過去には市場価格高騰が原因で電気料金が値上げされたことも……

2020年12月後半から2021年1月にかけて日本卸電力取引所(JEPX)での市場価格が高騰。原因は、寒波などによる電力需要の増加、液化天然ガス(LNG)の不足などとされています。

この時の市場価格高騰の影響を受けた電力会社・電気料金プランはごく一部。日本卸電力取引所の取引価格に連動して電気料金の単価が決まる「市場連動型プラン」を採用している電力会社、電気料金の一部が市場と連動するプランを提供する電力会社のみでした。

電気料金の値上げが気になるなら、対策をしましょう

電気料金の値上げと言っても、液化天然ガスの高騰や再生可能エネルギー賦課金の値上げなどさまざまな原因があることがわかりましたね。家計にも少なくない影響を及ぼすので、マメに情報収集するようにしましょう。

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