IPv6とは?IPv4との違いやメリット・デメリットを解説

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「IPv6ってなに?」「光回線を検討していると、IPv6をよく見かけるけど何が良いのかわからない」と、疑問を持つ方は多いかもしれません。
本記事では、光回線で使用されるIPv6について解説。基礎知識やメリット・デメリット、IPv6を使う方法も紹介します。
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- 更新日
- 2025年5月14日
IPv6とは?
IPv6とは、どのようなものか? その特徴について説明します。
IPv6はインターネットプロトコルの一種
IPv6とは「Internet Protocol Version 6(インターネットプロトコル・バージョン6)」の略称。IP(インターネットプロトコル)とは、コンピューターやスマホがデータを送受信するための通信規格です。
インターネットはIPで繋がったネットワークであり、通信端末を識別するためのIPアドレスが不可欠です。これまではIPv4という規格が広く使われてきましたが、インターネットの普及にともなってアドレスが枯渇。さらなるIPアドレスが必要となり、次世代規格としてIPv6が新たに開発されました。
IPv6とIPv4の違い
IPv6とIPv4の最大の違いは、使えるIPアドレスの数です。IPv4は約43億個のアドレスを割り当てられるのに対し、IPv6は約340澗(かん)個も使用可能。澗とは10の36乗を表す単位で、途方もない数のアドレスを利用できるようになります。
接続方式が異なるのも、違いの一つでしょう。IPv4は主にPPPoEが使われていますが、IPv6ではPPPoEに加えてIPoEも利用可能。IPoEはPPPoEよりも回線が混雑しにくいため、インターネットを快適に使えるのが利点です。
注意したいのはIPv6を利用するには、対応したルーターや回線が必要であること。すべての回線や機器がIPv6に対応しているわけではないので、事前の確認が必要です。
IPv6の接続方式
IPv6には「PPPoE」「IPoE」「IPv4 over IPv6」という3つの接続方式があります。ここでは、3方式の特徴や違いについて解説します。
PPPoE
PPPoEは、LANの規格である「イーサネット」上で、電話回線およびISDN回線のプロトコルを使用する接続方式です。インターネットの接続にはネットワーク終端装置が必要で、「トンネル方式」とも呼ばれます。
プロバイダと通信を確立するため、ユーザーごとにIDとパスワードで認証を行う点も特徴。IPv4で使われており、IPv6でも使用できます。
IPoE
IPoEは、ネットワーク終端装置を介さず、イーサネット上でIPによる通信を行う接続方式です。直接インターネットに繋ぐことができるため、「ネイティブ方式」とも呼ばれます。
IDやパスワードによる認証が不要なのも長所。しかし、IPoEはIPv4には対応しておらず、IPv6でしか使うことができません。
IPv4 over IPv6
IPv4 over IPv6は、IPoEのネットワークを通じて、IPv4のインターネットサービスも利用できる接続方式です。
実は、IPoE方式で接続するIPv6には、PPPoE方式で接続するIPv4との互換性がなく、IPv4に対応しているWebサイトにアクセスできません。しかし、IPv4の通信をIPv6のトンネルで包んで届ける「トンネリング方式(カプセル化)」によって接続可能。ベースとなるのはIPv6であるため、当然ネットワーク終端装置も不要です。
IPv6のメリット・デメリット
光回線をIPv6にするメリット・デメリットを紹介します。ご自身のインターネットの使い方に合っているかを踏まえて、チェックしてみてください。
IPv6のメリット
IPv6の最大のメリットは、IPoEによる高速かつ安定した通信です。PPPoEと違い、ネットワーク終端装置を経由しないため、光回線の混雑を避けられます。その結果、通信が安定し、速度や品質の向上も期待できます。
セキュリティ強化に有効なのも利点です。IPv6には「IPsec(アイピーセック)」という暗号化技術が標準で組み込まれており、個人情報の漏洩などを防ぐ効果があります。IPsecが基本的にオプション扱いであったIPv4よりも、安全面で優れていると言えるでしょう。
IPv6のデメリット
IPv6のデメリットは、IPv4で運用されているインターネットサービスを閲覧できないこと。多くのWebサイトがいまだにIPv4で提供されており、IPv6でアクセスできるのは一部のサイトに限られます。そのため、現状ではIPv4 over IPv6を利用するのが堅実でしょう。
IPv6およびIPoEの利用には対応するルーターが不可欠な点にも注意。IPv4からIPv6への乗り換えでは、ルーターを買い替えなければならないかもしれません。
IPv6にする方法
IPv6を利用するには、対応している光回線とプロバイダを選ぶことが大前提。IPv6およびIPoE方式に対応しているか、きちんと公式サイトで確認しましょう。プランによって利用できなかったり、オプションとして扱われたりする場合もあるので、要注意です。
もちろん、IPv6 IPoEに対応したルーターも用意しなければなりません。対応ルーターは家電量販店や通販サイトで購入できますし、光回線やプロバイダからレンタルすることも可能です。
IPv6で快適に光回線を使おう
IPv6は、通信の安定性やセキュリティの強度に優れているのが特徴。インターネットを快適に楽しみたい方には、特におすすめです。
最近では、多くの光回線がIPv6に対応し、選択肢も少なくありません。光回線選びでお悩みなら、おすすめの光回線を以下の記事にまとめましたので、ぜひこちらもご一読ください。IPv6に対応している光回線も多数掲載されています。
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