【実証実験】エアコンを24時間つけっぱなしにしたら電気代はどうなる?クーラー・暖房による違いは?

この記事の目次
「エアコン暖房・クーラー(冷房)はつけっぱなしのほうが電気代が安い」というのは本当でしょうか? つけっぱなしにしておくと電気代が高くなりそうだし、かといって頻繁につけたり消したりを繰り返すのもよくない、という話も聞いたりしますよね。
そこで今回、エアコン暖房を24時間つけっぱなしにして電気代がどうなるか実際に筆者の家で1カ月間実験して試しました。
さらに、エアコンを必要なときにだけつけていた、人暮らしの同僚の家の電気代とも比べてみて、エアコンをつけっぱなしにしておいたほうがよい場合とそうでない場合を検証してみました。
- 更新日
- 2022年5月17日
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エアコン24時間つけっぱなし、実験の環境を紹介

- 筆者の家
- エアコンを24時間、1カ月つけっぱなしにする
- 同僚の家
- エアコンを、1カ月必要なときだけつかう
実験期間は約1カ月です。
以下に詳細を説明しますが、筆者の家と同僚の家の環境はほぼ同じで、大きく違うのはエアコンの使い方だけです。
筆者の家(24時間つけっぱなし)の場合

主な家電は、エアコン、ドラム式洗濯機、冷蔵庫、液晶テレビ、ドライヤー、電子レンジくらいでしょうか。特殊な家電はありません。
11月の電気代は3,005円でした。
今回の実験は、エアコンの設定温度23℃、風量・風向は自動で24時間運転で行いました。
- 家の場所
- 錦糸町
- 家の間取り・広さ
- 1K・7.2畳
- 生活スタイル
- 平日日中はほぼ不在。土日はたまに不在。
- 主な家電
- エアコン、ドラム式洗濯機、冷蔵庫、液晶テレビ、ドライヤー、電子レンジ
- 契約中の電力
- 東京電力・従量電灯B・40A
- 前月(11月)の電気代
- 3,005円
- エアコンの機種
- 東芝ルームエアコン RAS-2214D
- エアコンの設定
- 設定温度23℃、風量・風向自動で24時間運転
同僚の家(必要なときだけつける)の場合

主な家電は、エアコン、ドラム式洗濯機、冷蔵庫、ドライヤー、電子レンジで、ないのはテレビくらいで、筆者の家とほぼ同様です。
契約している電力会社は東京電力で、プランは従量電灯B、アンペアは30Aです。11月の電気代は2,646円だったそうです(安い)。
今回の実験は、エアコンの設定温度23℃、風量・風向自動で必要なときに運転という形で行ってもらいました。
- 家の場所
- 錦糸町
- 家の間取り・広さ
- 1K・8.4畳
- 生活スタイル
- 平日日中はほぼ不在。土日はたまに不在。
- 主な家電
- エアコン、ドラム式洗濯機、冷蔵庫、ドライヤー、電子レンジ
- 契約中の電力
- 東京電力・従量電灯B・30A
- 前月(11月)の電気代
- 2,646円
- エアコンの機種
- 三菱電機 霧ヶ峰 MSZ-GV253
- エアコンの設定
- 設定温度23℃、風量・風向自動で必要なときに運転
エアコン24時間つけっぱなし実験の結果の電気代
それでは、気になる電気代を見てみましょう!24時間つけっぱなしの筆者の家 vs. 必要なときだけつける同僚の家、電気代はどのようになったのでしょうか。
まずは、必要なときだけエアコンをつけていた、同僚の家の電気代から!
同僚の家(必要なときだけつける)の電気代

必要なときだけエアコンをつけていた同僚の家の電気代は3,533円でした!
先月の電気代が、2,646円ですから、微増といった形でしょうか。
10月はエアコンをつけていなかったそうなので、増加分はエアコンの電気代、と考えられるのではないでしょうか。
さて、それでは、24時間つけっぱなしの筆者の家の電気代はいくらだったのでしょうか。
筆者の家(24時間つけっぱなし)の電気代

24時間エアコンつけっぱなしの筆者の家の電気代は4,487円でした!
必要なときだけエアコンをつけていた同僚の家の電気代と比べると、+954円と、皆さんが予想するよりは、電気代は高くなかったのかな?と思います。
ただ、前月エアコンを全く使っていなかったときの電気代が、3,005円ですから、エアコンだけで約1,500円の電気代がかかっていることになります。
エアコンつけっぱなし実験のまとめ
エアコンを24時間、1カ月つけっぱなしにした筆者の家の電気代と、必要なときだけつけていた同僚の家の電気代は、以下のようになりました。
実験前の月の電気代 | 実験した月の電気代 | エアコンの電気代(実験前と実験後の差) | |
---|---|---|---|
筆者の家(24時間つけっぱなし) | 3,005円 | 4,487円 | 1,482円 |
同僚の家(必要なときだけつける) | 2,646円 | 3,533円 | 887円 |
予想よりは電気代はかかりませんでしたが、それでも必要なときにつけていた同僚の家の電気代よりは高くなってしまいました。
エアコンの電気代が気になるなら「電力会社」を見直しましょう!
「エアコンを使うシーズンになると電気代が気になってしまう」という方は、電力会社を切り替えて電気代の節約をするのがおすすめ。電力会社のプランには、電気を多く使うほどお得になるプランや、夜間の電気代が安くなるプランなど、さまざまな種類があります。
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エアコンやクーラー(冷房)はつけっぱなしにするべきなのか?
さて、エアコン暖房24時間つけっぱなし実験の結果がわかったところでこの疑問です。暖房でもクーラーでもエアコンはつけっぱなしにするべきなのでしょうか。
エアコンをつけっぱなしにするメリット・デメリット
まず、今回実験をしていて感じた、メリット・デメリットを整理してみます。
- エアコンをつけっぱなしにしたときのメリット
- 外から帰ったときに、いつでも部屋の温度が快適
- つけたり消したりというちょっとわずらわしい作業から開放される
- エアコンを消し忘れたときの「やっちまった」感からも開放される
- エアコンをつけっぱなしにしたときのデメリット
- 電気代が多くかかり、環境にあまりよくない
- 部屋がいつも乾燥しているので、喉が痛くなったり、肌が乾燥したりする
- 気温の変化を感じられず、なんとなく生活が単調になる
エアコンの電気代がいちばん高くなるのはこんなとき
エアコンの電気代は常に一定ではありません。
エアコンは室温を設定温度まで上げたり、下げたりする間が一いちばん電気代がかかるんです。設定温度になってしまってからは電気代はあまりかかりません。
室温を設定温度に合わせるまでの電気代がいちばん多くかかるということは、室内と外気温の温度差が大きいほど電気代が高くなりやすいということ。お住まいの地域により季節ごとの気温も異なりますが、夏よりも冬のほうが室内と外気温との温度差が大きく、電気代がかかる傾向にあります。
例えば、室内の設定温度を夏・冬ともに25℃と設定したとしましょう。
- 夏、設定温度(25℃)まで室内気温を下げる場合
- 室温を30℃~35℃とすると、エアコンは5℃~10℃室温を下げなくてはならない。
- 冬、設定温度(25℃)まで室内気温を上げる場合
- 室温を0℃~5℃とすると、エアコンは20℃~25℃室温を上げなくてはならない。
例えば夏の気温が高い地域で、室内気温が40℃まで上がった場合も、設定温度まで下げなくてはならないのは15℃。しかし冬の気温が寒い地域では、室内気温が-5度以下になる地域もあるため、そうした場合は設定温度まで30℃以上上げなくてはなりません。冬のほうがエアコンの電気代が高い!と悩んでいる人は、それが理由のひとつになっている場合も。
エアコンをつけて、室内気温がちょうどよくなったからスイッチを切る、また寒くなったり暑くなったりしてきたらスイッチを入れる、というようなエアコンのこまめなスイッチのオン・オフを繰り返していると、エアコンが常に最大運転(設定温度まで室温を上げたり下げたりする運転)をしていることになります。つまり、一番電気代がかかる運転を常にしているということになってしまうんです。
クーラー(冷房)・暖房はつけっぱなしにするべきなのか?その答えはズバリ!
「エアコンの運転は、状況によって変えるべき」なんです。
例えば、
- ずっと家にいる
- こまめにスイッチをオン・オフせずに、つけっぱなしにしたほうが◎
- 30分程度の外出や、洗濯物を干すのに5分ベランダに出る場合
- こまめにスイッチをオン・オフせずに、つけっぱなしにしたほうが◎
- 数時間外出する
- 一度エアコンのスイッチを切ったほうが◎
- 仕事で夜まで帰らない
- エアコンのスイッチを切ったほうが◎
といったように、エアコンの運転は、状況に応じて、使い分けるのがおすすめです。つけっぱなしのメリット・デメリットを知った上で、その日の自分の行動に合わせて使い分けていきましょう。
ひと工夫で更に節約できちゃう、3つのエアコン電気代節約方法
エアコンを使うときは、これからご紹介する3つの工夫をプラスすることでエアコンの働きを助け、より電気代を節約することができちゃいます。
1.エアコンは自動運転で運転する

エアコンをつけるときは自動運転にしましょう。弱運転のほうが電気代かからないんじゃ……とはじめから弱めの運転をしてしまうと、設定温度になるまでに時間がかかって逆に電気代が高くなるので注意!
2.サーキュレーターを使う

エアコン使用時は、サーキュレーターや扇風機を使って空気を循環させてあげることで、暖かさ・涼しさを感じやすくなります。無駄に設定温度を上げすぎたり、下げすぎたりすることもなくなるので、電気代の節約につながります。
エアコン暖房時のサーキュレーターの使い方
暖房時、暖かい風は上部に溜まるので、エアコンの風向きは下向けに設定します。下に向かって吹き出された暖かい風はゆっくりと上に上がっていき、やがて上部に溜まるので、サーキュレーターを天井に向けて回し、空気を循環させます。天井に溜まった暖かい空気を下のほうに送ることができ、体感温度が上がり快適に過ごすことができます。
- エアコンの風向き
- 下向きに設定
- サーキュレーター
- 天井に向けてまわす
エアコン冷房時のサーキュレーターの使い方
冷房時、冷たい風は下のほうに溜まるので、エアコンの風向きは水平に設定します。エアコンから出た冷たい風はゆっくりと下のほうに降りてきてやがて足元に溜まるので、サーキュレーターを天井に向けて回し、空気を循環させます。空気を循環させることで涼しさのムラをなくし、体感温度が下がり、快適に過ごすことができます。
- エアコンの風向き
- 水平に設定
- サーキュレーター
- 天井に向けてまわす
3.窓の断熱をする

断熱シートを窓に貼ることで、冬は外の冷えた空気をシャットアウトでき、暖かい部屋の空気も逃しません。夏は外の暑い空気をシャットアウトでき、涼しい部屋の空気を逃しません。窓用の断熱シートはホームセンターなどで購入できますよ。
エアコンをつけっぱなしにする・しないは状況に応じて使い分けていきましょう
エアコン暖房を1カ月間つけっぱなしにした場合と、必要なときにだけつけた場合の電気代を比較した実験結果をご紹介しました。普段エアコンをつけっぱなしにする・しないで悩んでいる方は、今回ご紹介した実験結果やつけっぱなしにする場合のメリット・デメリットを考慮した上で、状況に応じて使い分けていくことをおすすめします。
少しでもエアコンを使うシーズンの電気代を節約したい方は、電力会社の切り替えがおすすめです。電力会社のプランにもさまざまな種類がありますが、最近増えているのは電気とガスのセットプラン。電気・ガスをセット契約することで、セット割引が適用されたり、一回の手続きで電気・ガス両方を見直せるメリットがあるんですよ。エネチェンジでは、電気・ガスのセットプランも厳選して紹介しています。
電気代だけを見直したい方は、「エネチェンジ電力比較」をご利用ください。
エアコンの電気代の節約方法や、エアコンの仕組み、掃除の仕方から選び方まで、以下のページでエアコンについての記事を紹介しています。
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