1500W家電(電子レンジなど)の電気代について
この記事の目次
電子レンジでものを温める時に、「おまかせ」の他に「500W」や「700W」のボタンがありますよね?実はこの「500W」というボタンは、消費電力を表しているのではありません!実際には約2倍の電力が使われています。つまり、電子レンジで700Wを選ぶと、約1500Wの電気代になります!!今回は、このような電子レンジやオイルヒーターなどの1500W家電の電気代について分かりやすく紹介していきます。
1500Wの家電の電気代を計算してみる!
まずは1500Wの家電をご紹介します。1500Wってかなり大きい電力ですね。どのような家電に当てはまるのでしょうか。
1500Wの電化製品ってどんなものがある??
1500Wの電化製品の例はこちらになります。
- 電子レンジ
- オイルヒーター
- IHクッキングヒーター
- 食器洗い機
もちろん、これらの製品は、製品の大きさや出力によって、1500Wに満たない場合、1500Wを超える場合もあります。自分の家の製品がどのくらいの電気代になるか実際に計算する場合、カタログなどを見て、書かれてある消費電力から計算しましょう。また、IHクッキングヒーターの消費電力が1500Wというのは、小型のIHで高火力、中型のIHで中~高火力の場合の消費電力です。IHは、ガスを使わない分、電気を大量に消費するので、電気代に注意しましょう。
電子レンジを1回(5分)使った場合
次に、電子レンジを1回(5分)使った場合の電気代について計算してみます。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
電子レンジの消費電力を1500Wとして計算してみます。5分を時間に直すと、1/12時間なので、
- 1500(W)÷1000(k)×1/12(時間)×31(円)=3.88円
となり、電子レンジを1回使った時の電気代は3.88円になることが分かりました。意外と安いと思いませんか?
ところで、冒頭でもご紹介したように、電子レンジのボタンの500Wは、消費電力ではありません。この「500W」というのは、簡単にいうと中の物を温めるのに使われるエネルギーを指します。実際の消費電力は、約2倍です!例を挙げると、このようになります。
- 200Wを選んだ場合
- 約500Wの消費電力になります。
- 500Wを選んだ場合
- 約1000~1100Wの消費電力になります。
- 700Wを選んだ場合
- 約1300~1500Wの消費電力になります。
家庭にある電子レンジで、電気代を計算する場合、消費電力に気をつけて計算するようにしましょう。この事は、まだまだ多くの人に知られておらず、500Wを押したら500Wの消費電力だと勘違いしたまま、電気代を計算している人もいます。注意しましょう。
オイルヒーターを1時間使った場合
オイルヒーターとは、放熱して部屋を暖める暖房器具のことです。主な例としては、デロンギオイルヒーターがあります。オイルヒーターの特長として、温風を使わないので、乾燥せず、また、ホコリを巻き上げないので空気を汚さないことが挙げられます。まずは、オイルヒーターの電気代を見ていきましょう。
オイルヒーター1500Wを1時間使うとします。このとき、
- 1500(W)÷1000(k)×1(時間)×31(円)=46.50円
となるので、オイルヒーターを1時間使ったときの電気代は、46.50円になることが分かりました。1か月で計算すると、1,395.00円になります。使用時間が増えればその分電気代もかさむので、他の暖房器具と組み合わせて上手に使いたいですね。
IHを1日10分で1か月使った場合
次にIHクッキングヒータの電気代を見てみましょう。毎日簡単な料理をする場合、数日に1回普通に料理する場合を考え、1日10分で1か月使った場合を考えてみます。
1日10分で1か月(30日)使う場合、1か月で300分(=5時間)使うことになります。つまり、
- 1500(W)÷1000(k)×5(時間)×31(円)=232.50円
となるので、IHを1日10分で1か月使うと、電気代は1か月で232.50円になることが分かりました。1日10分で1か月232.50円なので、1日1時間だと1,395.00円になってしまいます。コンロよりも危険ではありませんが、IHでもつけっぱなしは電気代に響きます。気をつけましょう。
食器洗い機を1日1回(1時間)で1年間使った場合
最後に食器洗い機を1回(1時間)使った場合の電気代を計算します。
1時間の電気代はオイルヒーターでも計算した通り、46.50円になります。あとはこれを1年間(365日)に計算します。
- 365(日)×46.50(円)=16,972.50円
となり、食器洗い機は1年間で16,972.50円の電気代がかかることが分かりました。16,972.50円というと、かなり高いですよね。安く済ませたい場合は、自分で食器を洗った方がよさそうです。ただ、食器洗い機を使わなくても、寒い冬に温水で食器を洗うと、ガス代がかかるので気をつけてくださいね。
電力会社の切り替えで簡単に電気代を節約できます!
「1500Wの家電は必ず使うから節約は難しい」。
そんな方におすすめなのが、電力会社のプラン見直しです。実は、電力会社を切り替えることで電気代を節約できることがあるんです!
エネチェンジ電力比較を使えば、さまざまな電気料金プランの中から、ご自身に最適なプランを手軽に探すことができますよ。
実はコンセントの耐久消費電力は1500W!
さて、ここまで1500Wの家電について、説明してきました。ここで少しコンセントの使用で気をつけたいことをご紹介します。コンセントって普通2口ありますよね?実は、1つのコンセントから基本的には合計で1500Wまでの電力を使用する必要があります。つまり、コンセント2口合計で1500Wまでになります。例えば、コンセントの口に、
- 炊飯器(保温)20Wと電気ポット1000Wのプラグを差した場合
- 1000+20=1020Wなので、大丈夫です。
- 炊飯器(保温)20Wと食器洗い機1500Wのプラグを差した場合
- 1500+20=1520Wなので、食器洗い機がフル稼働すると1500Wを超えます。少し危険な状態です。
- 電子レンジ500Wと掃除機1000Wのプラグを差した場合
- 約1000+1000=2000Wなので、電子レンジは実際、1000W近く使っているので、ブレーカーが落ちる可能性があります。
特に、3番目の場合は、電子レンジ500Wを選んでいてもアウトということです。もし1500Wを超えた状態で使用し続けると、コンセントが耐え切れずに溶けてしまう恐れがあります。もちろん、2000Wを超えれば、その瞬間にブレーカーが落ち、コンセントが溶けることはありません。しかし、1500W~2000Wの間の場合、ブレーカーは落ちないので、コンセントが切れたり、火災になることがあるので気をつけましょう!!大事なことは、1500W付近のものを使う場合は、他の家電を同じコンセントにつながないことです。
1500Wを超えないための対策
このように、コンセントは1500Wを超えてはいけない仕組みになっています。とはいえ、食事関係の電子レンジや食器乾燥機は同じコンセントに差してしまいますよね。これを防ぐために、ブレーカー付のコンセントをつけましょう。これで、1500Wを超えた場合には、自動的にコンセント内部のブレーカーが落ち、発火する危険を回避することができます。
オイルヒーターや電子レンジの上手な使い方を紹介!
やはり、1500Wのものは、使う時間が長ければ、電気代がかかります。実際、食器洗い機も計算してみると年間で16,972.50円かかります。それでは使用を控える以外にどのような電気代節約術があるのか見てみましょう!
オイルヒーター
オイルヒーターの使い方で気をつけることは置き場所です。オイルヒーターは窓際に置くようにしましょう。
左図のように、熱の逃げやすい窓際に置くことで、外からの冷気の侵入を防ぎ、部屋が暖まりやすくなります。一方で、窓から離れた場所に置くと、右図のように冷気が侵入するので気をつけましょう。
出典:上手に使ってエコで快適/デロンギ・オイルヒーター
電子レンジの節約術
電子レンジは、先ほどの計算で、5分使っても、4円もかからないことが分かりました。この特徴を活かして、野菜を炒める前に電子レンジで温めましょう。これで、フライパンで炒める時間が少なくなり、ガス代(IHの場合は電気代)が安くなります。また、ビタミンCの損失を防ぐこともできるので、栄養面でもプラスになります。
次に、電子レンジ自体の電気代を節約する方法を2つ紹介します。1つは時間設定をおまかせにしないことです。おまかせにした場合、必要以上に電子レンジが稼働してしまいます。おまかせを選んで取り出してみたら、熱すぎて食べれなかったという経験はありませんか?目安の時間が記載されている食品は、書かれている時間に合わせて設定しましょう。
もう1つは液体のものは途中でかき混ぜることです。これで全体の温度が均一になり、より早く全体が温まります。時間がかかるものや低温でなければいけないものにオススメの方法です。
ところで「電子レンジ」として今までご紹介してきましたが、「オーブンレンジ」との違いって何か分かりますか?私も調べてみて、初めて知ったのでご紹介しておきます。
電子レンジとオーブンレンジの違い
電子レンジ:電波で料理だけを加熱して調理するもの
オーブンレンジ:電波だけでなく、ヒーター熱で内部全体を加熱して調理するもの
オーブンとは、ヒーター熱で内部全体を加熱して調理をするものです。トーストを焼くことができるのはオーブンレンジです。電子レンジではできません。また、ヒーター熱の分、オーブンレンジの方が消費電力は高くなります。
1500Wについてのまとめ
それでは最後に、今まで計算してきた電気代をまとめて見てみましょう。
- 1500Wのオイルヒーターを1時間使った場合
- 電気代は46.50円。
- 1500Wの電子レンジを1回(5分)使った場合
- 電気代は3.88円。
- 1500WのIHを1日10分で1か月使った場合
- 電気代は232.50円。
- 1500Wの食器洗い機を1日1時間で1年間使った場合
- 電気代は16,972.50円
1500Wの電気代は、長時間使うと、かなり高くなってしまいます。また、電気代の他には、今回紹介したこととして
- 電子レンジで500Wを押しても、実際の消費電力は1000W以上になる!
- 1つのコンセントで多くの家電をつなぐと、発火の恐れも!
- オイルヒーターは窓際に置こう!
- 電子レンジの時間設定はおまかせにしない
などもあります。特に、電子レンジの消費電力については初耳の方も多いのではないかと思います。1500Wは電気代がかかる分、少しの努力で節約になります。使用時間を減らすなど、色々工夫していきましょう。
年間平均34,352円節約できます!
エネチェンジ電力比較診断の3人世帯を選択したシミュレーション結果で、電気代節約額1位に表示されたプランの年間節約額の平均値です。節約額はギフト券などの特典金額も含まれています(シミュレーション期間/2024年7月1日~2024年9月30日)