敷金なしの物件、退去時の負担を含めた対応について
この記事の目次
賃貸情報を見ていると、敷金なしの物件を時々目にします。初期費用を抑えて引越しをしたい人にはありがたい敷金なしの物件ですが、退去時のことまで考えたほうが良いです。敷金なしの退去時の負担はどのようなものがあるのでしょうか。
引越し日に間に合う電力会社がすぐ見つかる!
敷金の意味
賃貸物件を借りるときに発生する「敷金と礼金」ですが、どのような意味があるお金なのでしょうか?
- 敷金
- 基本的には退去時に戻ってくるお金。ただし家賃の滞納や、入居者の不注意による賃貸物件の破損等があった場合は、敷金から差し引かれる。
- 礼金
- 大家さんへ払う、お礼、挨拶のような意味合いのお金
参考:敷金、礼金、仲介手数料の意味と取り扱い|入居資金|物件を借りる|賃貸|ホームメイト・リサーチお役立ち情報
退去時の敷金の扱い
敷金は退去時にどのように扱われるのでしょうか。全額戻ってくるのか、それとも差し引かれて戻ってくるのか、調べてみましょう。
敷金は原則戻ってくるお金
契約時に支払う敷金ですが、これは退去時に原則として戻ってくるお金です。
敷金は、大家(貸主)に保証金として預けるお金で、あくまでも担保。家賃の滞納がなければ、原則、退去時には「全額返還されるべき」お金です。
出典:知らないと損する! 泣き寝入りしない「敷金トラブル」 | スーモジャーナル
修繕費がかかりすぎると、敷金が戻ってこないことも
入居者側の不備で、傷をつけた、汚したなどの場合は、その補修費用を補填しなくてはなりません。この分の金額が敷金から差し引かれます。タバコによる壁紙の汚れが原因の壁紙交換代金も入居者負担です。
また、退去時の部屋の経年劣化を除いたクリーニング代も入居者負担としている場合が多く、修繕費に退去する部屋のクリーニング代が含まれることもあります。
経年劣化とは
経年劣化とは、通常使用しているうちに年月が経つのに合わせて劣化していく「仕方のない」部分です。例えばたたみの日焼けや、家電製品によるクロスの黒ずみなど、「普通に使っていても劣化してしまう」部分の修繕は借主ではなく大家さん負担で修繕すること、というルールが国土交通省で定められています。
参照:どこまでが自己負担?賃貸の原状回復のガイドラインとは | スーモジャーナル
敷金なしの物件はメリットばかりではない
多くの物件は敷金が1~3か月程度設定されていますが、敷金のない物件もあります。敷金がないと部屋を借りやすくなるため、以下のような物件が敷金をゼロにしていることが多いです。
- 長期間空室になっている物件
- 古い物件
- 駅から遠い、など交通アクセスが悪い物件
- 退去時のクリーニング代・修繕費用が全額自己負担の場合
- 家賃が相場よりも高いケース
- 住環境が悪いケース
敷金なしの物件、修繕費はどうなる?
敷金なしの物件の場合、管理会社、大家さんとの契約内容によって、退去時の条件が異なります。詳細は契約書に記載されているはずですが、修繕費と経年劣化を除いたクリーニング代の実費を支払うという条件であれば良心的で、相場より高いクリーニング代(部屋の状態に関わらず定額)を負担することが条件になっているケースや、余分な費用の請求をされるケースがあります。
契約時に、退去時に負担するべき金額をしっかりと確認する必要があります。
参照:敷金礼金ゼロってどうなの? デメリットついて考える | 暮らしっく不動産
敷金・礼金ゼロ物件の場合、退去時にかかる費用を特約事項の中で「実費負担」としている場合があります。過失修繕部分なら仕方がありませんが、ハウスクリーニングなどの基本修繕がそうなっていると、壊したところは何もないのに必ず「実費負担」の請求が来ることなり、契約時にかからなかった分の費用を退去時に支払うこととなります。
出典:知って得する不動産雑学|お部屋探しのアドバイス|ハーモニックホーム:JA静岡
退去のタイミングによって、違約金が発生する場合も
物件によっては、「○年入居すること」というような条件が記されている場合があります。退去する時期がこれよりも早い場合、違約金を求められる可能性もありますので、契約時に注意しましょう。
敷金についてトラブルになりそうなら、早めに相談しよう
納得いかない金額を請求された場合など、トラブルになりそうな時は、以下が主な相談窓口になります。
敷金なしの物件は、退去時の費用を契約書で確認!
敷金なしの物件の場合、退去時に高額の金額を請求される可能性があります。退去時に支払うべき内容は契約書に記載されていますので、特に敷金なし物件の退去時の費用については契約書をよく確認しましょう。
敷金礼金についてはこちらの記事でもご紹介しています。