ガス給湯器の電気代が意外なほどにかかるって本当?
この記事の目次
お風呂やキッチン、洗面所などで、すぐにお湯が利用できて便利なガス給湯器。
私たちの生活には欠かせませんよね。
でも、そのガス給湯器は、使うのに電気が必要な「電化製品」であることをご存知ですか?しかも、使用していない時も電気を消費してしまい、待機電力ではテレビ等のAV機器と1、2位を争うほどの電気代がかかっているんです。
そこで、なぜガス給湯器が電気を使うのか、どうして意外なほどの電気代がかかるのか、調べてみました。
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ガス給湯器はどうして電気代がかかるの?
ガスでお湯を沸かすガス給湯器。当然、「電気を使わない」と思っていますよね?いやいや、電気使うんですよー。
ガス給湯器に電気代がかかる理由は、その仕組みにあります。まずは、蛇口を開けてからお湯が出るまで、どんな仕組みなのかを瞬間湯沸かし器の例で順番に見てみましょう。説明の中で『』で囲っているものは、電気を使う部分ですよ!
準備段階
この水の流れを『水量センサー』で読み取り、給湯器はお湯を沸かす準備に入ります。
点火段階
次に、ガスを燃やすために必要な空気をバーナーに送り込む『ファンモーター』(送風機)が回り出します。
そして、『イグナイター』が連続した火花を発生させます。室内に給湯器がある方は「チチチチチッ」という火花の音を聞いたことがあるのではないでしょうか。この火花が出ている間に『ガス量制御弁』が開き、ガスと空気を混ぜ合わせた気体がバーナーに送り込まれ、点火されます。
このガスの炎の熱で、流れこむ水をお湯にします。
調整段階
蛇口やシャワーに送られるお湯の温度は『温度センサー』によって常に測っています。『ガス量制御弁』では『リモコン(操作パネル)』で設定された温度になるようにガスの量を調整し、『水量制御弁』で水の流れる量を調節します。
給湯器の中では、これら一連の動作が点火時の1秒ほどの間に電気によって行われているのです。
出典:パーパス 給湯器の仕組み
水を暖めるのにガスを使うガス給湯器であっても、蛇口を開けてからお湯が流れだすまでの過程で電気が必要なことがよく分かりますね。
ガス給湯器はお湯をわかす際に、ガスの制御やリモコン画面、温度管理や火の立ち消えを防ぐ安全確保などさまざまな形で電気を使います。
また、追い焚きのお湯も電気で動くポンプを使って浴槽から汲み出されています。さらに、寒冷地では水道管の凍結防止用のヒーターが電気を使ってしまいます。
このような理由で、ガス給湯器でお湯を沸かすのにも電気代がかかってくるのです。
電源をオンにしているだけで!ガス給湯器の待機電力はどれくらいかかる?
ガス給湯器が電気を使う電化製品であることはおわかりいただけたかと思います。でも、そんなことを言われても、節電のためにお湯をあまり使わない……というわけには、いきませんよね。
そこで、次は節電にも役立つ、ガス給湯器の待機電力についてチェックしてみましょう。
ガス給湯器は待機電力全体の1/4以上を使っていた!
家電などを使っていないときにも消費する「待機電力」は、家庭の年間消費電力のじつに約5%を占めると言われています。たった5%?と思うかもしれませんが、年間の5%ということは約18日分になりますから、半月分以上の電気代が待機電力としてかかっている、ということなんです。
このうち、ガス給湯器はどれだけの待機電力を使っているのか、内訳を見てみると・・・
- 映像・音響機器 (28%)
- 給湯機器 (27%)
- 情報・通信機器 (19%)
ガス給湯器は給湯機器の分類に入るので、なんと待機電力全体の1/4以上を使っている、ということがわかりました。18日分の1/4ですから、365日のうち4日分の電気を給湯機器の待機電力に使っている、ということになりますね。
テレビなどのつなぎっぱなしでリモコン待機する家電と同じように、24時間、電源オンの状態で蛇口が開くのを待っているガス給湯器は、想像以上に待機電力を消費していることがわかります。
ガス給湯器の待機電力、年間の電気代はいったいいくらになる?
びっくりするほど消費しているガス給湯器の待機電力ですが、いったい電気代になおすといくらぐらいになるのでしょうか。
省エネルギーセンターの資料によると、以下のようになっています。
- 一般的なガス給湯器の待機電力
- ガス給湯器の待機電力は、6.55W。1年間の電気代は、約1,550円。
- 最新のガス給湯器の待機電力
- ガス給湯器の待機電力は、3.89W。1年間の電気代は、920円。
出典:省エネルギーセンター 平成24年度 待機時消費電力調査報告書
なんと、1年間で1,000円近い電気代がガス給湯器に使われているんです!もし少しでも節電したいという場合は、お湯を使わない時間帯には給湯器のリモコンで「運転」などのスイッチを切るのが良さそうですね。
それでは、省エネを売りにしている「ecoジョーズ」ガス給湯器の待機電力はどうなっているのでしょうか?
- 「ノーリツ」の「ecoジョーズ」ガス給湯器の待機電力
- 「ecoジョーズ」ガス給湯器の待機電力は、0.9W。一年間の電気代は、約213円。
出典:ノーリツ 給湯機器
最新の給湯器の平均と比べてもおよそ1/4と、「ecoジョーズ」タイプの機種では、待機電力の削減にも配慮していることがわかりますね。
1kWhあたりの電力量単価を27円/kWhで計算
お湯を沸かすとき、ガス給湯器の電気代ってどれくらいかかるの?
今回はお風呂いっぱいにお湯を張るのに10分かかるものとして、毎日お湯を張った場合の一週間の電気代を計算してみます。
- お湯張り1回あたりの消費電力
- 8Wh (10分間の最大運転として)
- 1週間の電気代
- 1.51円 (毎日お湯張りをしたとして)
- お湯張り1回あたりの消費電力
- 5.33Wh (10分間の最大運転として)
- 1週間の電気代
- 1.00円 (毎日お湯張りをしたとして)
- お湯張り1回あたりの消費電力
- 4.83Wh (10分間の最大運転として)
- 1週間の電気代
- 0.93円 (毎日お湯張りをしたとして)
出典:エコジョーズについて|【ノーリツ】の給湯器・湯沸かし器
このように、最新のecoジョーズ機種は、電気代だけではなく、水道料金、ガス料金もおさえられお得です。
ガスの使用量を減らすことで、二酸化炭素の削減につながり環境に優しい製品ですね。
1kWhあたりの電力量単価を27円/kWhで計算
ガス給湯器の電気代まとめ
しかし今では、電気代はもちろん、ガス料金、水道料金もおさえられる、省エネ性能の優れた製品も多く出ています。買い替え時にはそこにも注目してみてくださいね。