新電力はなぜ安い?安い理由を解説
この記事の目次
「新電力はなぜ安くできるの?」
「新電力は安いと聞くけど本当?」
「電力会社を切り替えると電気代が安くなる」とよく言われますが、なぜ安くできるのか疑問や不安を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、新電力がなぜ安いと言われるのか、その理由や新電力の仕組みについて解説します。
- 更新日
- 2024年2月28日
新電力の基礎知識
まずは、新電力とはどのような電力会社なのかを理解していきましょう。
新電力とは
新電力とは、電力自由化以降に参入してきた電力会社を指します。
日本では、電気の小売事業は、独占事業として、各地域で一社のみが行なっていました。
しかし、2000年以降、段階的に電気の小売が自由化され、2016年には電気の小売が全面自由化。通信や石油などさまざまな業種の会社が電力会社として、電気の販売をできるようになったという経緯があります。
電気料金プランについても、電力自由化以前は消費者保護の観点で国によって価格が定められていたプラン「規制料金」のみでした。
しかし、電力自由化とともに各電力会社が自由に料金設定できるようになり、消費者は規制料金以外のプランも選択できるようになりました。
電力自由後に参入した会社を「新電力」と呼ぶ一方、電力自由化前から電気の販売をしていた電力会社は、「旧一般電気事業者」と呼ばれています。
旧一般電気事業者は北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社です。
電力自由化以降、新電力の参入で電力会社は増え、令和6年2月14日現在、724社が電気の販売を行っています。
出典:登録小売電気事業者一覧/資源エネルギー庁
新電力については、下記の記事で一覧を掲載しています。
電力会社(新電力)一覧・人気ランキング
新電力の仕組み
新電力はどのように電力を売り、届けているのでしょうか。新電力の仕組みを見ていきましょう。
電気事業には、主に「発電」「送配電」「小売」の3つの部門があります。多くの新電力は自社で発電をしておらず、主に日本卸電力取引所(JEPX)という市場で電気を調達し、販売しています。
送配電については、引き続き電柱や電線などの業務を旧一般電気事業者のグループ会社が担っています。そのため、新電力が調達した電気は、電力自由化以前と同じ事業者が消費者に届けてくれます。
つまり、新電力と契約しても、送配電部門はこれまでと変わらないため、安定的に電気は供給されます。
新電力が安い料金設定をできる理由
大規模な設備投資をしてないから
新電力が提供する電気の費用の内訳は、「法令で決められいる費用」と、「電力会社の裁量で算定できる費用」に大きく分けられます。
法令で決められている費用には、託送料金(送配電網の利用料金)や再生可能エネルギー発電促進賦課金などがあります。一方で、電力会社が自由な裁量で決められる費用は、電気を自社電源から調達するかどうかで、内訳が変わります。
- 自社電源から調達する場合
- 燃料費、設備の修繕費や減価償却費など
- 他社電源から調達する場合
- 購入電力料など
上記の他、人件費や経費などもかかっています。発電設備を持たない新電力の場合、大規模な設備投資や減価償却費が抑えられることが可能。加えて、電気の調達、人件費や経費削減などの事業運営の効率化をはかることで、割安な電気料金プランを提供できているのです。
ライフスタイルに合わせた独自のプランがあるから
多くの新電力は、電気代が安くなるように料金設定も工夫をしています。たとえば、次のようなライフスタイルにマッチさせたプランを提供している新電力も少なくありません。
- 時間帯によって電気料金が変わるプラン
- 一人暮らし向けのプラン
- 電気使用量が多いファミリー向けのプラン
- 基本料金が0円のプラン
新電力の工夫したプラン提供により、消費者は、自分のライフスタイルにマッチしたプランを選ぶことで、電気代を安くできるというわけです。
つまり電気代を安くしたい方は、複数の新電力・電気料金プランを比較して、自分に合ったものを選択する必要があるとも言えるでしょう。
様々な電気料金プランを比較して、自分に合ったプランを選ぶにはエネチェンジがおすすめです。電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、郵便番号などを入力するだけで、あなたに合った電気料金プランを探せます。
新電力で電気代を安くしたいと考えている方は、ぜひご利用ください。
他事業・サービスがあるから
ガス、石油、通信など異業種の会社が電力市場に参入しているケースも多いです。そういった新電力の場合は、自社の主要サービスと電気をセットにし、単体で契約するよりも割安になるような仕組みにしています。
例えば、ガス会社が運営する新電力であれば、電気とガスをセットで契約することで、割引が適用されたりします。そのほかにも、ガソリン代を割引したり、ポイントを還元したり、各社の主要サービスに絡めた特典を提供する新電力も。
これらのプランは、家計全体の節約にもなるので、合わせて検討してみると良いでしょう。
新電力の適切なプランを選べば電気代を安くできる
本記事では、新電力がなぜ安いか、その理由や仕組みについてご紹介してきました。
新電力は、料金設定や事業運営の工夫を各社行っています。また、各社がライフスタイルに合ったプランを提供することで、より安く電気を使えるような工夫も。自分のライフスタイルに合ったプランを選ぶことで、電気代の節約ができるので、ぜひ自分に合ったプランを探してみてください。
電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、郵便番号などを入力するだけで、電気料金プランの比較ができます。自分に合った電気料金プランも簡単に探せるので、ぜひご利用ください。
この記事を書いた人