冷凍庫の開けっ放しに潜む罠―電気代は二の次!?
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あ、冷凍庫開けっ放し!そう気づいたとき、このような顔になるのも無理はありません。1度くらいやってしまいますよね。
さて、冷凍庫を開けっ放しにしたときに心配するのは電気代だと思いますが、実は電気代はそんなに高くありません。心配すべきは、別のものだったのです!
冷凍庫の電気代はそんなに高くない!
まずは冷凍庫の電気代を1時間の場合と24時間の場合でみてみましょう。
1時間冷凍庫を開けっ放しにした場合
1時間ぐらいだとそんなに冷凍庫も暖まらないと感じる人も多いかもしれませんが、真夏はすぐ暖まるので油断はできません。冷蔵庫の消費電力は一般に150~600Wと言われています。冷凍庫を開けっ放しにしたのですから、最大電力の600Wを1時間使っているとして計算してみます。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
- 600W÷1000×1時間×31円=18.60(円)
計算の結果、1時間冷凍庫を開けっ放しにした場合、18.60円かかることが分かりました。
24時間冷凍庫を開けっ放しにした場合
- 18.60円×24時間=446.40(円)
1日中冷凍庫を開けっ放しにしても500円もかかりません。ちなみに、1週間冷蔵庫を開けっぱなしにすると3124.80円なので、ここまでくるとかなり電気代がかかります。長期旅行前には必ずチェックしておきましょう。
冷却機能は自動で止まる
最近の冷蔵庫は、扉が開くとコンプレッサーなどの冷却機能が止まる仕組みになるものもあります。これは開けっ放しの状態になった際、コンプレッサーが冷却し続けて壊れてしまうのを防ぐためです。主に電力を消費するコンプレッサーが動かないので、電気消費量は大きく増えません。
ただし、このタイプの冷蔵庫は扉を閉めるとコンプレッサーが稼働し始め、元の温度まで急速に冷却しようとします。扉が開いている間の室内灯(庫内灯)が付きっぱなしなので、これらの分の電気代は増えるでしょう。他にも半開きの状態が長く続くと警告音がなる冷蔵庫もあります。
おっちょこちょいな人には、こういう機能はいいかも。
冷凍庫を開けっ放しにしてしまった後に必ず気を付けるポイントはこの3つ!
計算の結果、冷凍庫を開けっ放しにしたときの電気代はそこまで気にしなくてよいことが分かりました。電気代の他に冷蔵庫を開けっ放しにした後に気をつけるポイントは3つあります。
食材の状態をチェック!基本は捨てる!!
冷凍庫を開けっ放しにすると電気代よりも食材の損失額の方が大きくなります。冷凍室は扉を少し開けたままにしておくだけで、中の温度は急激に上昇します。
したがって冷凍された食材は少なくとも半解凍状態になります。その食材を冷凍すると、再冷凍することになり、食材の味は落ちます。例えば、ご飯を冷凍していた場合は電子レンジで解凍して、風味、色、味を確かめましょう。変なにおいがした場合、変色した場合は勿論ですが、においがなくても味見してみて味が落ちていれば捨てるべきでしょう。
霜や水滴がついていれば電源を切って拭き取る!
冷凍庫を開けっ放しにした後に、最初に目につくのは大量の水滴ですね。これは外の空気が冷やされて水になったものです。水滴であればタオルなどで拭けば取れますが、問題は霜です。霜はこの水滴がさらに冷やされて氷になったものです。霜や水滴がついていた場合は電源を切って溶かして拭き取るようにしましょう。
目に見える範囲は霜を削り取ることで除去できるかもしれません。しかし、コンプレッサーなどの冷却装置に霜がいていた場合、冷却装置自体は冷凍庫内部にあるので取り外しを行わない限り確認することができません。コンプレッサーに霜がついたままだと、冷凍庫の冷却効率が悪くなります。
かといって、コンプレッサーの霜を削り取ってしまうとコンプレッサーを傷つける恐れもあります。ですので、霜は必ず溶かして拭き取るようにしましょう。
その後の電気代が不自然に上がっていないかチェック!
霜や水滴を拭き取り終わってもまだチェックポイントがあります。それは冷凍庫の冷却効率が下がっていないかを確認することです。冷凍庫内部に水滴が発生するとき、熱が発生します。これは気化熱で涼しくなる原理と逆のことが起こっているからです。
その結果、コンプレッサーはフル稼働するので故障の原因になります。冷却効率が下がっていると通常の状態でもいつもより多くの電力を使うので何もしていなくても電気代が上がるはずです。冷凍庫を開けっ放しにした月やその次の月の電気代に気をつけましょう。
まとめ
それでは最後に冷凍庫を開けっ放しにした場合の対策手順をご紹介します。
- 水滴がついていればまずは冷凍庫の電源を切る
- 食材の状態を確認する
- 水滴を拭き取り、霜は溶けてから拭き取る
- 冷蔵庫の電源を入れ、冷凍食品がちゃんと冷えるかどうか確認する
- 月の電気代を見て、冷凍庫の冷却効率が下がっていないか確認する
となります。
この手順を踏む途中で問題が見つかった場合は冷蔵庫を修理する、または買い替えるようにしましょう。そもそもこのような面倒なことにならないためにも冷凍庫はきちんと閉めるようにしましょうね。