エアコンの選び方は能力を重視!能力表示の正しい読み方・見方
この記事の目次
エアコンを選ぶときは畳数の目安を見て、部屋のサイズに合っているかを確認しますよね。でも効率よく使えるエアコンを選びたいなら、畳数の目安のほかに、エアコンの能力も重視してみましょう!
エアコンの能力表示の見方について解説し、数字からわかる選び方のポイントを紹介します。
「からだに負担の少ないエアコンを選びたい」「室内の温度を素早く快適にしたい」「冬はストーブやファンヒーターよりもエアコンの暖房を使いたい」など、エアコンの使い方に合わせた正しい能力表示の読み取り方がわかります。
- 更新日
- 2024年5月3日
エアコンの能力表示は何を表しているの?
エアコンを購入するときは、どんな点を重視して選んでいますか?カタログには、畳数の目安・能力・消費電力などさまざまな数字があって、どの数字を参考にしたらよいのか迷ってしまいますよね。
エアコンを効率よく使うためには、部屋の広さに見合った能力のものを選ぶことが大切です。エアコンの能力によって、冷房・暖房の効き方や電気代が異なります。能力表示の見方を知って、ご家庭に合ったエアコンを選びましょう。
エアコンの能力でエアコンのパワーがわかる
エアコンの能力は「kW」という単位で、冷房・暖房それぞれについて表示されています。
エアコンのパワーを表していて、単位時間あたりにそのエアコンが室内から除去する(冷房時)、あるいは室内に加える(暖房時)熱量を表します。
パナソニックのエアコン「Xシリーズ 6畳用の冷房能力」を参考に、能力表示の見方をみてみましょう。
「冷房能力:2.2kW」
エアコンの標準的なパワーを表し、室内が27℃で外気温が35℃のとき(※)、単位時間あたりにそのエアコンが室内から除去する熱量が2.2kWということを意味します。
能力は畳数の目安になっていて、2.2kWの場合は6畳の部屋の広さが適しているとされています。(※)暖房能力では室内が20℃で外気温が7℃とき、エアコンを使用した場合の能力を表します。
冷房能力 | 畳数 |
---|---|
~2.2kW | 6畳 |
2.5kW | 8畳 |
2.8kW | 10畳 |
~3.6kW | 12畳 |
~4.5kW | 14畳 |
5.0kW | 16畳 |
「冷房能力:(0.4~3.4kW)」
エアコンのパワーの範囲を表します。エアコンの運転が最小時の能力が0.4kW、最大時が3.4kWということを意味しています。最小時と最大時の数字に差があるほど、エアコンが出せるパワーの範囲が広く能力が高いということになります。
適切な能力のエアコンを選んで、電気代を節約しよう!
能力はエアコンのパワーを表していて、畳数の目安になることがわかりましたね。能力が異なると、畳数だけでなく電気代にも差が出てきます。部屋の広さに合った能力のエアコンを選ぶことは、電気代の節約にもなるのです!
同じメーカーのエアコンを1年間使った場合の電気代を比較してみましょう。
製品名 (型番) | 省エネ基準達成率 | APF | 能力 | 畳数の目安 | 期間消費電力量 | 1年間の電気代 |
---|---|---|---|---|---|---|
三菱電機 霧ヶ峰 (MSZ-X2524) | 101% | 6.7 | 冷房能力:2.5kW 暖房能力:2.8kW | 8畳 | 706kWh | 21886円 |
三菱電機 霧ヶ峰 (MSZ-X2824) | 101% | 6.7 | 冷房能力:2.8kW 暖房能力:3.6kW | 10畳 | 790kWh | 24490円 |
省エネ基準達成率やAPFなどの省エネ性能が同じでも、冷房能力が2.5kWの場合と2.8kWの場合で比較すると、2.5kWのほうが1年間の電気代が約2,604円も安くなります。
エアコンを選ぶときは能力表示を確認して、効率よくエアコンを使いながら電気代も節約しましょう。
省エネ基準達成率・APF・期間消費電力量って?
省エネ基準達成率・APF・期間消費電力量は、それぞれ製品の省エネ性能についてを表します。
- 省エネ基準達成率
- その製品が、省エネ法で定めた省エネ性能の向上を促すための目標基準(トップランナー基準値)を、どのくらい達成しているかを表します。室内機の形態・能力・室内機の寸法が同じ場合、数字が大きいほど省エネ性が高いということになります。
- APF(通年エネルギー消費効率)
- 年間を通してある一定条件をもとにエアコンを使用したときに、1年間に必要な能力を、期間消費電力量で割った数値です。数字が大きいほど省エネ性が高いということになります。
- 期間消費電力量
- 東京の平均的な南向きの木造住宅で、冷暖房期間(5⽉23⽇〜10⽉4⽇/11⽉8⽇〜4⽉16⽇)に、1日あたり6:00~24:00の18時間エアコンを使用した場合を条件に算出されています。また、エアコンの設定温度は冷房時に27℃、暖房時に20℃と仮定されています。
能力から選ぶ!ニーズにピッタリのエアコンを選ぶポイントは?
エアコンの能力表示の見方がわかったところで、ご家庭にピッタリのエアコンを選んでいきましょう。
「からだに負担の少ないエアコンを選びたい」なら能力の最小時を重視!
エアコンの冷房でからだが冷えすぎてしまったり、暖房で頭がボウッとしてしまったりする方は、能力の最小時の数字が小さいエアコンを選びましょう。最小時の数字が小さいほど、温度管理の性能が優れていて細かい温度調整が可能という目安になります。
在宅時間が長い、窓を開けられないなどの理由でエアコンを使うことが多い方は、温度を細かく管理ができるエアコンなら、からだの負担になりにくいのでおススメです。
「素早く室内の温度を快適に整えたい」なら能力の最大時を重視!
エアコンが効きはじめるまで待てない!という方は、能力の最大時の数字が大きいエアコンを選びましょう。最大時の数字が大きいほど、エアコンのパワーが大きいということを意味するので、短時間で室内を涼しくしたり暖めたりすることができます。
とくにエアコンの暖房は、石油ファンヒーターなどに比べると室内が暖まるまで時間がかかります。最大時の数字が大きいエアコンは、比較的早く室内を暖められるので、冬にエアコンを暖房として使うことが多い方にもおススメです。
「寒冷地でエアコンの暖房を使いたい」なら低暖房能力を重視!
寒冷地にお住まいでエアコンの暖房を使う方は、低暖房能力(外気温2℃時)の数字が大きいエアコンを選びましょう。暖房能力は室内が20℃で外気温が7℃のときの能力ですが、低温暖房能力は室内が20℃で外気温が2℃のときの能力を表します。低暖房能力の数字が大きいほど、外気温が低い環境で暖房運転をするときにパワーが大きいということを意味します。
外気温が低い寒冷地で、エアコンを暖房として使うことが多いなら、低暖房能力の数字にも注目してみましょう。
また、一般的なエアコンは室外機についた霜をとるために室内の暖房運転を一旦停止するので、その間に室温が下がってしまいます。寒冷地向けのエアコンの中には、霜取り運転中も暖房ができる機能がついたものもあります。お住まいの環境に合った機能がついているかどうかも、エアコン選びのときの参考にしてみるとよいでしょう。
エアコンの能力を正しく理解して、部屋の広さに合ったエアコンを選びましょう
エアコンの能力表示の見方と、エアコンの選び方のポイントを紹介しました。能力はエアコンのパワーを表していて、畳数の目安になります。また最小時と最大時の数字に差があるほど、能力が高いということを意味します。
エアコンを選ぶときは、部屋の広さにエアコンの冷房能力・暖房能力が合っているかが大切です。部屋の広さにエアコンの能力が合っていないと、冷房・暖房が効きにくくなり、電気代も高くなってしまう場合があります。
エアコンの能力表示をしっかり理解して、部屋の広さや使い方に合わせてエアコンを選びましょう。
エアコンの電気代をさらに節約するために、電力会社選びをしてみませんか?
部屋の広さに合わせてエアコンの能力を選べば、電気代が節約できます。さらにエアコンの電気代をを安くしたいなら、電力会社のプランを見直してみましょう!ご家庭の電気の使い方に見合った電気料金プランに切り替えれば、今よりも電気代が安くできる可能性があります。でも、多くの電力会社のさまざまなプランから選ぶのは大変ですよね。
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