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エコキュートとは?ガス給湯器との違いや仕組みについてわかりやすく解説

エコキュートとは?ガス給湯器との違いや仕組みについてわかりやすく解説

エコキュートを利用すると電気代を節約できるって本当?」
「エコキュートは省エネって聞いたけど、どのような仕組みなんだろう?」

エコキュートという言葉を聞いたことがあっても、詳しい仕組みや特徴までは知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、エコキュートとはどんな仕組みなのかを解説します。メリット・デメリットや、ガス給湯器などとの違いも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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更新日
2024年2月5日

エコキュートとは

エコキュートとは空気の熱を使ってお湯を沸かす電気給湯器です。空気の熱を集めて利用するため、電気だけでお湯を沸かすよりも効率よく、給湯できます。

経済産業省資源エネルギー庁によると、ヒートポンプ給湯器(エコキュート)は、従来の電気温水器よりも約75%の電気料金削減になると試算されています。環境に優しく、家計にもやさしい仕組みと言えるでしょう。

出典:ひと月の電気代が10万円超え!?オール電化住宅の電気代を考える/経済産業省資源エネルギー庁

エコキュートの仕組み

エコキュートは、「ヒートポンプ」という大気中の熱を集めて、移動させるシステムを用いてお湯を沸かすことで、省エネを実現しています。

エコキュートでお湯を沸かす際の仕組みは以下のとおりです。

  1. 空気熱交換器で空気中の熱を冷媒に集めます
  2. 熱を帯びた冷媒を圧縮してさらに高温化します
  3. 高温になった冷媒の熱を水交換機に移動。水に冷媒の熱を伝えて、お湯を沸かします
  4. お湯は貯湯ユニットに貯蔵されます
  5. 冷媒は膨張弁で膨張させて温度を下げ、熱を吸収しやすい状態にします

冷媒とは、熱を運ぶ役割を果たす媒体です。具体的に、エコキュートではCO2(二酸化炭素)が冷媒を担っており、圧力や温度により液体または気体に状態を変化させ、熱の移動を行います。

ヒートポンプの仕組みを使うことで、「電気エネルギー1」に対して「2以上」の空気熱エネルギーを集められるため、お湯を沸かすのが効率的です。エコキュートで作られたお湯は貯湯タンクに保存され、お風呂や台所、洗面所などでお湯を使いたいときに給湯できます。

エコキュートと他の給湯器の違い

エコキュートは他の給湯器と比較して、どのような違いがあるのか解説します。

ガス給湯器との違い

一般的なガス給湯器は、給湯器内部に貯まった水を、ガスを利用した熱交換器で温める仕組みです。ガス給湯器は天然ガスやLPガスを燃料として、お湯を沸かしています。

エコキュートはガスを使わず、オール電化でお湯を作れます。ガス代の負担を抑えられるだけでなく、環境にも優しくガス漏れの心配がありません。

電気温水器との違い

電気温水器とは、電気を利用してお湯を作る給湯器です。一般的な電気温水器は「貯湯式」と「瞬間式」に分かれます。

「貯湯式」は、貯湯タンクに貯めた水を電気ヒーターで加熱する方式です。「瞬間式」は、水が流れると同時に大容量電気ヒーターにより水を加熱し、給湯する方式です。

エコキュートと電気温水器は「電気を使う」という点では共通していますが、熱の与え方が異なります。エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を作る一方で、電気給湯器は電気ヒーターを使用して水を直接加熱します。

エコキュートのメリット

エコキュートは、ガス給湯器や電気温水器と比較して、さまざまなメリットが期待できます。

エネルギー消費量が少ない

エコキュートは、従来の給湯器よりもエネルギー消費量が少ないのが特徴です。一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターによると、エコキュートは従来の給湯器よりもエネルギー消費量を約28%削減できます。
 出典:エコキュートのメリット/一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター

また、エコキュートと電気温水器を比較すると、エコキュートは消費電力量が約3分の1です。高い省エネ性があり、消費電力を抑えられる点はエコキュートを導入するメリットと言えるでしょう。
出典:空気の熱でお湯をわかすのは環境にやさしい?/DAIKIN

環境にやさしい

エコキュートは空気中の熱を利用してお湯を作り出すので、環境にやさしい給湯器です。燃やさずにエネルギーを得られるため、二酸化炭素が発生しません。

さらに、エコキュートは給湯に必要な電気量を少なくして、省エネを実現しています。排出するCO2を低減し、地球温暖化防止にも貢献できる点は、エコキュートを活用するメリットです。

夜間にピークシフトできる

エコキュートを導入する場合、一般的に加入するのは、夜間の電気代が割安になる電気料金プランです。一般的なエコキュートは夜間にお湯を沸かすので、電力を消費する時間帯は夜間にピークシフト(電力使用量が多い時間帯ではなく、電力使用量が少ない時間帯で電力を使うこと)します。そのため、電力のピークシフトを通じて電気代を節約できるのです。

夜間の電気代が安いタイプの電気料金プランの中でも、それぞれのプランで様々な特徴があります。「エネチェンジ」では、より自分のライフスタイルに合った、電気料金プランを簡単に探せますので、ぜひご利用ください。

停電時でもお湯が使える

エコキュートで作ったお湯は、貯湯タンクに貯められるため、停電時でもタンク内のお湯を利用できます。

お湯は非常災害時の生活用水として利用できるので、万が一の際における安心感にもつながるでしょう。目安として、370リットルの貯湯タンクの場合、家族4人の3日分の生活用水を確保できます。
出典:エコキュートのメリット/ヒートポンプ・蓄熱センター

災害時の生活用水を備蓄できていると考えると、とても安心ですね。

エコキュートのデメリット

エコキュートには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。

実際に導入する前に、以下で解説するデメリットがある点に留意しましょう。

初期費用が高い

エコキュートは、ガス給湯器や電気温水器などと比較して、初期費用が高い傾向にあります。貯湯量や性能によって差があるものの、ガス給湯器は数万円台の商品がある一方で、エコキュートは本体価格として数十万円が必要です。

さらに、設置にあたっては工事費も必要となります。エコキュートの導入にあたっては、従来の給湯器よりも初期費用が高くなりやすいことに注意しておきましょう。

設置スペースが必要

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットが必要になるため、ある程度の設置スペースが必要です。交換やメンテナンスなどを行う際には作業スペースが必要となることから、ガス給湯機と比べると置ける場所は限られます。

近年では、薄型タイプのものや、屋内で使用できるエコキュートもあります。広いスペースがなくても設置できる可能性があるため、さまざまなタイプのエコキュートを探してみるとよいでしょう。

お湯切れのリスクがある

エコキュートは貯湯タンクに貯めたお湯を使うため、お湯切れのリスクを伴います。お湯切れとは、貯湯タンク内のお湯を使い切り、タンク内が低温の水になってしまうことです。

商品によっては、自動たし湯機能など、お湯切れを防ぐ機能がついているタイプもあります。しかし、夜間の電気代が安い電気料金プランの場合、昼間にお湯を作ると、割高になってしまうでしょう。

湯切れのリスクを避けるためにも、家族の人数やライフスタイルに合わせて、十分な容量があるエコキュートを選ぶことが重要です。具体的に、暮らしている人数に応じた容量の目安は以下のとおりです。

  • 2~4人用:195L・300L
  • 3~5人用:370L
  • 4~7人用:460L
  • 5~8人用:560L

出典:カンタン選び方ガイド/Panasonic

暮らしている人数に加えて、日頃のお湯の使用量を鑑みて、タンク容量を選ぶとよいでしょう。

エコキュートでさらに節約するには、電気料金プランの見直しを

本記事では、エコキュートの仕組みやメリット・デメリットなどを解説しました。

エコキュートは、効率よくお湯を沸かせるため、省エネで電気代の節約にもつながる設備だということがわかりましたね。

エコキュートの多くは、電力消費量の少ない夜間にお湯を沸き上げる設定になっています。そのため、基本的には、オール電化住宅向けの夜間の電気代が安くなる電気料金プランに加入します。

その中でも、プランによっては様々な特徴があるため、適切なプランを選べばさらに電気代を節約できるかもしれません。電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、郵便番号などを入力するだけで、ぴったりの電力会社を探せます。お得なキャンペーンを実施している会社もあるので、ぜひチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

エネチェンジ編集部

エネチェンジ編集部

エネチェンジ内のメディア「でんきと暮らしの知恵袋」の記事を執筆しています。電気・ガスに関する記事のほか、節約術など生活に役立つ情報も配信しています。

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