蓄熱暖房機の電気代を節約するための5つの使い方のポイントを解説
この記事の目次
オール電化などで多く使われている蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)は、安い夜間電力を使えるため電気代がお得といわれています。最適な使い方を知って無駄をなくせば、更に蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)にかかる冬の電気代が節約できます。
蓄熱暖房機を使われているご家庭向けに、蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)にかかる冬の電気代を節約するための5つの使い方のポイントを紹介します。
- 更新日
- 2024年11月7日
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蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)の仕組みと特徴
蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)とは、安い夜間電力を使って夜の間に暖房機内に熱をためておき、日中にその熱を使って室内を暖める暖房機です。安い夜間電力は日中の1/2以下など大変安い電気の単価が適用されるので、冬の暖房費を安く抑えられます。
蓄熱暖房機は電気代が安くなる夜間に、暖房機内に内蔵されている「蓄熱レンガ」という熱をためられるレンガ(蓄熱体)を、ヒーターで温めて熱をためています。蓄熱暖房機に電気代がかかるのは、熱をためている(蓄熱レンガを温めている)夜間のみとなります。(ファン付きの蓄熱暖房機は、日中ファンを回している間はファンの電気代がかかります。)
夜間にためられた熱は、日中に自然放熱されます。蓄熱暖房機の仕組み上、一日中放熱され続けて電源を完全に切ることができません。日中に放熱される分の熱の量(蓄熱量)を夜間どのくらいためておくかが重要になり、日中に不足して追い焚きが必要になると電気代が高くなってしまいます。
蓄熱暖房機の本体価格の目安と寿命
蓄熱暖房機は廊下や脱衣所に設置できる小型のものから、20畳以上の広い部屋でも使用できる大型のものまであり、本体価格は10万円台から40万円台とさまざまです。設置に電気工事費、床や壁の補強工事が必要となるため、本体価格に加えて施工費が必要となります。
蓄熱暖房機の蓄熱レンガは半永久的に使用可能ですが、ヒーターの寿命は10年~20年、ファンは5~10年といわれています。
蓄熱暖房機のメリット・デメリット
蓄熱暖房機のメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリット
- 安い夜間電力が適用されるプランの利用で蓄熱暖房機にかかる電気が安く活用できる
- 輻射熱で壁や天井、床など部屋全体をじっくり暖めてくれるので、暖かさを感じやすい
- 石油ファンヒーターのように燃焼で二酸化炭素を増やさないので、部屋の空気が汚れない
- エアコンのように温風を出さないので、部屋の空気が乾燥しない
- 蓄熱材に蓄えられた熱を利用するので、ストーブのような燃料補給が不要
- 壁や床などに固定するタイプのモデルが多いため転倒の危険性がなく、地震の際に火災につながる可能性も低い
- デメリット
- 細かな温度調整が難しく、蓄熱量が多すぎると冬でも室内が暑くなりすぎる場合がある
- 本体が重く、設置には専門業者による工事が必要なため、簡単に移設できない
- 電源をオンにしてから暖まるまで、時間がかかる
- 本体価格に加えて設置場所の補強など、導入費用が高コストになる場合がある
- 暑くなりすぎた場合は換気を行う必要があり、エネルギー効率が低下する
- 表面温度が高くなるため、小さな子どものいる家庭では注意が必要
蓄熱暖房機は不要な時はファン設定を切る、時刻設定を正しくする、適切な蓄熱量を設定することが大切です。こうした設定を誤ると、無駄な電気代がかかってしまう場合があります。
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蓄熱暖房機の電気代を節約していくためには、正しい設定方法を知り、無駄なく使っていくことが大切です。以下に、節約のための5つの使い方のポイントをまとめました。
1)最適な蓄熱量を設定する
蓄熱暖房機で一番電気代が高くつき損をしてしまうのが日中の追い焚きです。前日の蓄熱量設定が低すぎて日中熱切れを起こしてしまったときに追い焚きをすると、日中の割高な電気代がかかり冬の電気代が高くなってしまいます。日中の追い焚きをしなくて済むように、適切な蓄熱量を設定することが大切です。
ただし、蓄熱量が多すぎると室内が暑くなりすぎてしまう場合があります。蓄熱暖房機ごとに季節ごとの設定蓄熱量を目安に蓄熱量を設定して、お住まいの地域の冬の気候にあわせて微調整しながら使いましょう。
また、シーズンセンサーがついている蓄熱暖房機は、シーズンセンサーの設定の調整ができます。「蓄熱量の下限値」「最大蓄熱時の外気温度」「蓄熱開始時の外気温度」が手動で調節できるので、例えばオフシーズンは蓄熱開始時の外気温設定を低くする、部屋が暑すぎると感じるときは最大蓄熱時の外気温設定を低くするなど、設定温度を調整すれば無駄な電気代が節約できます。
2)時刻設定の確認
蓄熱暖房機は、「現在時刻」「通電開始時間」「通電時間」を設定します。設定がズレていると安い夜間電力時間外に蓄熱をするなど、無駄な電気代がかかってしまう場合があります。
シーズン始めの設定確認のほかに、シーズン中も月に一度くらいは時刻設定にズレがないかを確認しましょう。
3)ファンは必要なときだけ回す
ファン付の蓄熱暖房機は、必要な時だけファンを回すようにしましょう。ファンを回しているとそれだけ熱が放出されてしまうので、十分に暖かいときなどはファンを停止しましょう。
蓄熱暖房機機種によっては、室内温度が設定温度より低いときだけファンが回る設定や、設定した時間だけ(毎朝7:30~9:00までなど)ファンを運転する設定などができる機種もあるので、じょうずに使っていきましょう。
また、通電時間中にファンが動いていると、蓄熱量が少なくなって翌日の蓄熱量が不足してしまうことがあります。就寝前にファン運転が停止しているか、しっかりと確認をしましょう。
4)数日間不在にする場合はファン・ファンタイマーを切る
数日間不在にする場合、蓄熱暖房機を切るとまた0%からの蓄熱が必要になるため、切らずにおくほうが経済的です。
不在の間は人の出入りがないぶん、室内が密封されるため蓄熱量の減り方は少なくなります。1週間程度外出する場合も、蓄熱量を少し下げるなどの設定にしておき、保温状態を保っておきましょう。
また、不在の間ファンは必ず切っておきましょう。ファンをタイマー設定にしてある場合はタイマーを切っておかないと、不在時にファンが動いてしまい無駄に放熱をしてしまいます。
5)暖房シーズンの終わりには電源プラグを抜き、ブレーカーを必ず切る
暖房シーズンが終わったら、室温設定ダイヤルなどは最小にして蓄熱量設定・ファン設定を切り、必ず電源プラグをコンセントから抜き、蓄熱暖房機のブレーカーを切りましょう。
電源やブレーカーがONで蓄熱量が設定されたままになっていると、冬場に限らず夏場でも蓄熱されて無駄な電気代がかかってしまうため、注意が必要です。
上記にあげたポイントに気を付ければ、蓄熱暖房機の無駄な電気代をなくし、節約しながら使えます。
蓄熱暖房機に最適な電気料金プランはどれ?
蓄熱暖房機を使う場合は、安い夜間電力が適用される電気料金プランを契約する場合が多いでしょう。(深夜電力契約・融雪電力契約をする場合もあります。)プランを選ぶとき、安い夜間電力が適用されるプランがたくさんあって、どのプランが一番お得に使えるのかわからないですよね。
安い夜間電力が適用されるプランは日中の時間帯別の単価が異なり、夜間の電気の単価が割安な分、日中の単価が割高に設定されている時間帯もあります。ご家庭で日中に電気をたくさん使う時間帯と、プランごとの時間帯別の単価設定を見比べて、一番お得になるプランを選んでいく必要があります。
最適プランで電気代を節約するために、エネチェンジで電力プランを比較して選びましょう!
蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)の5つの使い方でオール電化の電気代を節約!
蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)の電気代を節約するための5つの使い方のポイントを紹介しました。冬の間ずっと使う蓄熱暖房機(電気蓄熱暖房器)は、無駄のない設定方法を心掛けてじょうずに使いながら節約していきましょう。
- 最適な蓄熱量を設定する
- 時刻設定の確認(定期的に)
- ファンは必要なときだけ回す
- 数日間不在にする場合はファン・ファンタイマーを切る
- 暖房シーズンの終わりには電源プラグを抜き、ブレーカーを必ず切る
また、冬は日中の電気代もできるだけ節約していけるよう、ご家庭の電気の使い方に一番見合った電気料金プランを選んでいきましょう。
生活スタイルは日々変化していくものなので、定期的にプランの見直しをすれば、オール電化の電気代もじょうずに節約できます。
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