V（ボルト）とA（アンペア）

kVA（キロボルトアンペア）を理解するには、V（ボルト）とA（アンペア）の意味を理解する必要があります。まずはこのVとAについて説明しますね。

電気の単位で説明すると分かりにくいので、電気が流れる様子を水が流れる様子に置き換えて説明していきます。

流れようとする水の力

電圧「V（ボルト）」

流れている水

電流「A（アンペア）」

流れている水の量が電気の量（電流）ということになるので、A（アンペア）は1秒間に流れる電気の量ということですね。

VA（ボルトアンペア）

W（ワット）は、電流（A）と電圧（V）を掛け合わせた電気の大きさを表す単位ですが、VA（ボルトアンペア）も電気の大きさを表す単位です。ではVAとWは何が違うのでしょうか。

VA（ボルトアンペア）

電気機器を動かすために消費される電力で、皮相電力と呼ばれます。

W（ワット）

実際に使われる電力のことで、有効電力と呼ばれます。

電熱器具などは、電気機器を動かすために消費される電力（VA)と、実際に使われる電力（W)が同じなので、VAとWの数値が同じです。

しかし掃除機や電子レンジなどモーターが搭載されている電気製品は、各電力が異なるため、VAとWの数値が違ってきます。電気機器を動かすために消費される電力（VA)から、モーターを作動するために使われた電力を差し引いた電力が実際に使われる電力（W)となります。例えば電子レンジの場合は、電子レンジを動かすために消費される電力がVA、温める機能に使われる電力がWとなります。そのため、VAの方がWより数値が大きくなります。

力率とは？

力率とは、有効に使用できる電気がどのくらいかを示す値の事です。そして、力率という指標が電気機器の消費電力の計算に影響してきます。

• 皮相電力（VA）×力率⁼有効電力（W）

力率=有効電力（W）÷皮相電力（VA）

「皮相電力（VA）」に対する「有効電力（W）」の割合が力率となるので、力率の数値が高いほど、無駄な電力が少ないということになりますね。