低温調理器の電気代はいくら?長時間使うからこその節約ポイントとは
この記事の目次
低温調理器は、いつもの食材を簡単に美味しく調理できることで人気です。自宅で本格的な料理を楽しみたい、献立のレパートリーを増やしたいという方におすすめの調理器ですが、電気代は高くないのでしょうか?
この記事では、低温調理器の使用方法や特徴、電気代、メリット・デメリットについて解説します。電気調理鍋との電気代比較もしているので、参考にしてみてくださいね。
- 更新日
- 2021年5月28日
低温調理器とは
低温調理とは、食材を一定の温度で加熱する調理方法です。フリーザーバッグなどに食材を入れ真空状態にして、袋のまま湯煎して加熱します。
低温調理器は鍋の水温を設定温度のまま一定に保って低温調理ができる調理器具で、肉や魚・野菜・果物などを調理できます。低温調理器の本体先端についているモーターでお湯を加熱・循環させて、食材を均一に加熱します。
低温調理器の特徴
低温調理で均一にじっくりと火を通すことで、焼く・煮るなど高温で加熱するとかたくなりやすい肉や魚も、柔らかくジューシーに調理できます。
調理時間や温度を設定して食材をセットするだけで、すべて自動で調理できるので、ローストビーフ・ローストポーク・チャーシュー・鶏ハム・プリン・りんごや桃のコンポートなど、さまざまな料理が簡単に作れます。
- 食材に下味をつける
- (1)の食材をフリーザーバッグなどに入れ真空状態にする
- (2)を袋ごと低温調理器に入れて、調理温度と時間を設定する
低温調理器の一般的な使用時間と消費電力
低温調理器の調理時間は1分から設定できて、食材の種類や大きさ、設定温度などによって調理時間は異なります。低温調理器BONIQ(ボニーク)の場合、肉料理の調理時間は約10分~12時間が目安とされています。
低温調理器の一般的な消費電力は800W~1,200W程です。800Wのコンパクトなものでも十分ですが、一度に調理する量が多いなら大きな鍋にも対応できる1,000W以上のハイパワーなものがおすすめです。
参照:低温調理 加熱時間基準表|低温調理器BONIQ(ボニーク)
低温調理器の電気代を計算してみよう!
それでは、実際の商品を参考にして電気代をみてみましょう。低温調理では時間をかけて加熱する必要があるので、1回あたり2時間使用した場合で計算しています。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
低温調理器 LTC-01(アイリスオーヤマ)の場合
- 定格消費電力
- 1,000W
- 2時間使用時の電気代
- 62.20円
- 1年間の電気代(2時間/回・毎日使用)
- 22,630.00円
低温調理器 マスタースロークッカーS(サンコー)の場合
- 定格消費電力
- 850W
- 2時間使用時の電気代
- 52.70円
- 1年間の電気代(2時間/回・毎日使用)
- 19,235.50円
低温調理器は使用頻度が多くなると年間の電気代が意外と高くなるということがわかりますね。また今回は1回あたり2時間として計算しましたが、調理内容によっては使用時間も長くなるので、さらに電気代がかかります。低温調理器の電気代が気になる方は、電力会社の切り替えがおすすめです!
エネチェンジではご家庭ごとに最適な電力会社の電気料金プランを比較・検討できて、今よりどのくらい電気代が安くなるのか節約額の目安もわかります。契約したいプランを見つけたら、そのままお申し込みもできますよ。
低温調理器と電気調理鍋、電気代が安いのはどっち?
低温調理器のほか電気調理鍋でも、低温調理ができます。
電気調理鍋とは、食材と調味料を入れて作りたいメニューを選ぶだけで自動でさまざまな料理ができる調理器具です。低温調理・圧力調理・無水調理や、蒸す・炒める・煮込むなどの調理ができます。
低温調理器と電気調理鍋とでは、どちらの電気代が安いのでしょうか。
低温調理ができる電気調理鍋の電気代
2つの商品を1回あたり2時間使用した場合で、電気代を計算してみましょう。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
電気調理鍋 KN-HW24F(水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」)の場合
- 定格消費電力
- 800W
- 2時間使用時の電気代
- 49.60円
- 1年間の電気代(2時間/回・毎日使用)
- 18,104.00円
電気調理鍋 SR-MP300(パナソニック)の場合
- 消費電力
- 約700W
- 2時間使用時の電気代
- 43.40円
- 1年間の電気代(2時間/回・毎日使用)
- 15,841.00円
低温調理器と電気調理鍋、電気代に大きな差はない?
低温調理器と電気調理鍋の電気代を表にまとめると、以下のようになります。
消費電力 | 2時間使用時の電気代 | 1年間の電気代(2時間/回・毎日使用) | ||
---|---|---|---|---|
低温調理器 | LTC-01(アイリスオーヤマ) | 1,000W | 62.00円 | 22,630.00円 |
マスタースロークッカーS(サンコー) | 850W | 52.70円 | 19,235.50円 | |
電気調理鍋 | KN-HW24F(シャープ) | 800W | 49.60円 | 18,104.00円 |
SR-MP300(パナソニック) | 700W | 43.40円 | 15,841.00円 |
消費電力1,000Wのハイパワータイプの低温調理器は電気代が高くなりますが、一般的な低温調理器と電気調理鍋の電気代はあまり変わらないんですね。
ただし、電気調理鍋のほうが機能が多い分購入価格が高い傾向があります。低温調理だけなら低温調理器、さまざまな調理をしたいなら電気調理鍋というように利用目的に合わせて選ぶとよいですね。
低温調理器のメリット・デメリット
低温調理器は肉や魚を簡単に美味しく調理できて電気代も比較的高くないということがわかりましたね。
早速購入して使ってみたいという方に、低温調理器のメリット・デメリットを紹介します!低温調理器を検討中の方は、参考にしてみてくださいね。
低温調理器のメリットは?
まずは、低温調理器のメリットをみてみましょう。
- 簡単に美味しい料理ができる!特に肉や魚料理におすすめ
- 食材に合わせて温度と時間を設定するだけで、自動で簡単に美味しい料理ができます。じっくりと熱を加える低温調理では、肉や魚など食材の旨味を閉じ込めながら柔らかく調理できます。
- 調理中に火を使わないので安全
- 低温調理器は鍋のお湯を設定温度に保つ調理器具で、調理中は火を使いません。低温調理器を使用中に鍋の近くにいる必要がないので、家事や仕事で台所を離れることができます。ただし、長時間低温調理をするときはお湯が蒸発してしまう場合もあるので注意しましょう。
- 低温調理で廊下の原因となる終末糖化産物(AGEs)の発生を抑制できる
- 肉や魚などの食品を高温で調理すると、終末糖化産物(AGEs)を排出します。AGEsが体内に蓄積すると組織の蛋白質が変性して機能低下を起こすため、老化の原因になるといわれています。低温調理ならAGEsを排出させないので、健康のためにもおすすめの調理方法です。
参照:調理の仕方で老化が進む!?|医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ|日経Gooday
低温調理器のデメリットは?
次に、低温調理器のデメリットをみてみましょう。
- 塊肉は量が多いので調理後は正しく保存する必要がある
- 低温調理する食材に塊肉を選ぶと一人暮らしの方などは食べきるまで時間がかかります。調理後は正しく保存して、最後まで美味しくいただきましょう。
- 食費が高くなる場合がある
- 低温調理の特徴が活かせる食材のひとつである塊肉は、量が多い分購入価格も割高になるので、食費のやりくりはじょうずにしたいですね。豚肉や鶏肉は牛肉に比べて割安ですが、低温調理なら柔らかく美味しくできあがるのでおすすめですよ。
- 正しい調理方法で食中毒を防止することが大切
- 食中毒の防止のために、肉は十分に加熱する必要があります。厚生労働省では、食中毒防止のために肉の中心部を75℃で1分間以上、またはこれと同等以上まで加熱することが必要とされています。低温調理では正しい方法で加熱するよう気を付けて、調理時は肉の中心部の温度を温度計で測ることをおすすめします。
低温調理器を使えば簡単に美味しい料理が作れる!
低温調理器の使用方法や特徴、電気代を紹介しました。低温調理器を使えば、肉や魚・野菜・果物などの食材を鍋にセットして調理温度と時間を設定するだけで、簡単に低温調理ができます。
低温調理器の電気代は2時間使用すると消費電力850Wの場合52.70円、1,000Wの場合62.00円です。選ぶ食材によって保存方法や食費の管理、調理方法にも気を付ける必要がありますが、低温調理規を使えばローストビーフなどが簡単に作れるだけでなく、火を使わず安全に調理できる、健康にも配慮でるなど便利ですね。
低温調理器の電気代を節約したいなら、電力会社のプラン見直しがおすすめ!
台所には、電子レンジ・オーブン・卓上IHクッキングヒーター・食器洗い乾燥器・炊飯器など、消費電力の高い家電製品が多くあります。
食事は毎日のことなので、低温調理器を含めて台所の電気代はできるだけ節約したいですよね。
電気代を節約したいなら、今契約している電力会社の電気料金プランを見直してみましょう。
各電力会社の電気料金プランには、基本料金が0円で使った分だけ電気代を支払えばよい、夜間や休日の電気代が安く設定されているなど、さまざまな特徴のプランがあります。例えば夜にたくさん電気を使うご家庭は、夜間の電気代が安いプランに切り替えるだけで電気代が安くなる可能性があります。
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