引越しは契約後でもキャンセルできる?キャンセル料はいつから発生するか解説

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引越しのキャンセル料は、国土交通省の標準引越運送約款に基づき、引越し予定日の3日前までに連絡すれば発生しません。前々日以降は、見積書に記載された運賃・料金の20〜50%以内が上限として定められています。
キャンセル時には、段ボールの返却費用や着手済みのオプションサービス費用が別途かかる場合もあります。見積書の内訳を確認しながら、早めに業者へ連絡しましょう。
本記事では、引越しのキャンセル料が発生するタイミングと上限額、キャンセル時に発生しうるその他の費用、業者への連絡方法や注意点を解説します。記事後半では、電気・ガスの手続きの取り消しをする方法も紹介しています。
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- 更新日
- 2026年3月28日
引越しのキャンセル料はいつから発生する?

引越しのキャンセル料は、国土交通省が告示する標準引越運送約款で上限が定められています。連絡するタイミングによって金額が変わるため、まずは全体像を確認しましょう。
| キャンセル連絡のタイミング | キャンセル料の上限 |
|---|---|
| 3日前まで | 無料 |
| 2日前(前々日) | 運賃及び料金の20%以内 |
| 前日 | 運賃及び料金の30%以内 |
| 当日 | 運賃及び料金の50%以内 |
キャンセル料の算定基礎となる「見積運賃等」には、トラックの運送費用である運賃に加え、積込み・取卸し・搬出・搬入・荷造り・開梱の料金が含まれます。
ただし、エアコン取り外しなどのオプションサービス料金は対象外です。キャンセル料の対象範囲を確認するときは、見積書に区分記載された「運賃」と「料金」の合計額を見てください。
たとえば、引越し予定日が10日の場合、7日の営業時間内にキャンセルの連絡をして受理されれば、約款上のキャンセル料は発生しません。ただし、すでに実施済みのオプションサービス費用や、成約時に提供された梱包資材の実費精算が別途かかる場合もあります。
なお、標準引越運送約款では、見積もり時に内金や手付金を請求することは禁止されています(第3条第5項)。見積もりの段階で金銭を要求された場合は、契約を見直す判断材料にしてください。
また、引越し業者には受取日の2日前までに見積もり内容の変更有無を確認する義務があります(第3条第7項)。この確認が行われなかった場合、業者はキャンセル料を請求できないとされています(第21条但書)。
引越しキャンセル時に発生するその他の費用
引越しをキャンセルすると、約款で定められたキャンセル料とは別に費用がかかる場合があります。代表的なものは次の2つです。
- 受け取った段ボール(梱包資材)の返却送料・買取費用
- エアコン工事など、手配済みのオプションサービス代
想定外の出費を防ぐためにも、それぞれの内容を確認しておきましょう。
受け取った段ボール(梱包資材)の返却送料・買取費用
梱包資材の扱いは業者ごとに異なります。ここでは一般的なケースを紹介します。
引越し業者から見積もりの際などに提供された段ボールや粘着テープは、キャンセル時に自分で送料を負担して返送するか、使用済みの場合は、代金を支払って買取してもらう必要があります。
「段ボール無料プレゼント」のようなサービスは、あくまでその業者で引越しをすることが前提の特典です。未使用の段ボールは、元払い(利用者負担)で業者の担当支社へ発送して返却します。
一方、1つでも組み立てたり使用したりした段ボールは返却できず、業者が定めた単価で買取を求められるケースがあります。
エアコン工事など、手配済みのオプションサービス代
エアコンの取り外しやピアノの運搬、不用品の回収などのオプションサービスは、キャンセル時点ですでに作業が着手・完了している場合、費用が発生します。約款でも、実施済みの附帯サービス費用は支払う旨が定められているためです。
たとえば、引越しの前日にエアコンの取り外し作業だけ先に終えていた場合、引越し自体をキャンセルしても、その作業分の費用がかかります(見積書に明記されたものに限ります)。
引越しキャンセルの連絡方法と注意点

引越しのキャンセルが決まったら、速やかに業者へ連絡し、必要な確認を済ませましょう。ここでは、連絡方法や押さえておきたい注意点を解説します。
主なポイントは、以下のとおりです。
- キャンセルが決まったらすぐに「営業所・コールセンター」へ電話する
- キャンセル時は料金・返却物などの扱いを確認する
- キャンセルの連絡は記録を残しておく
- 高額なキャンセル料を請求されたら消費生活センターに相談
トラブルを防ぐためにも、順番に見ていきましょう。
キャンセルが決まったらすぐに「営業所・コールセンター」へ電話する
引越しのキャンセルが決まったら、見積書や予約確認メールに記載された営業所の代表電話、または公式のコールセンターへ速やかに連絡しましょう。
電話では、引越し予定日・契約者名・見積もり番号を手元で確認しながら、以下のように明確に伝えるとスムーズです。
- 「〇月〇日に引越しを予約している〇〇です。引越しのキャンセルをお願いします」
連絡後は、受付日時や対応した担当者名もメモに残しておきましょう。あとから確認が必要になったとき、やり取りを振り返りやすくなります。
キャンセル時は料金・返却物などの扱いを確認する
キャンセルの連絡をする際は、料金や返却物の扱いをその場で確認しておくとスムーズです。見積書を手元に用意して、次の4点を順番に確認しましょう。
| 確認項目 | 説明 |
|---|---|
| キャンセル料 | 引越し予定日の何日前にあたるかで金額が変わります。3日前までなら解約手数料はかからず、前々日・前日・当日は上限が定められています。 |
| 梱包資材の返却方法 | 段ボールやテープなどの返却先、送料負担、買い取りの有無を確認します。未使用品は返送、使用済み資材は買い取りになる場合があります。 |
| 手配済みのオプションサービス代 | エアコン工事などオプションに関する作業の費用です。すでに着手・完了していて見積書に記載されているものは、キャンセル料とは別に費用がかかる場合があります。 |
| 返金の有無と方法 | すでに料金の一部を支払っている場合は、キャンセル料などを差し引いて精算されます。支払済み金額が多ければ返金され、足りなければ追加請求が発生します。 |
確認した内容はメモに残しておくと、あとからトラブルになるのを防げます。
キャンセルの連絡は記録を残しておく
キャンセルの電話をかけた際は、日時・担当者名・合意した内容をメモに控えておきましょう。認識の食い違いによるトラブルは、引越しのキャンセルで起きやすいケースの1つです。
可能であれば、電話のあとにメールで「本日お電話でキャンセルをお伝えした件について確認です」と送っておくと、記録が残って安心です。
高額なキャンセル料を請求されたら消費生活センターに相談
万が一、標準引越運送約款の上限を超えるキャンセル料を請求されたり、見積もり運賃の100%を支払うよう求められたりした場合は、消費生活センターに相談してください。
見積書の内訳と約款の上限を照らし合わせ、疑問がある場合は支払う前に専門窓口へ問い合わせてください。
困ったときは、消費者ホットライン「188」に電話をかけると、最寄りの消費生活センターにつながり、専門の相談員から助言をもらえます。
引越しをキャンセルした場合は電気・ガスの手続きも取り消そう
引越し業者へのキャンセル連絡だけで終わりではありません。電気やガスなどライフラインの手続きも見直す必要があります。
主な内容は次のとおりです。
- すでに申し込んだ停止・開始手続きは取り消しが必要になる
- 手続きが多いときは引越しWeb簡単サポートで整理する
手続き漏れを防ぐためにも、順番に確認していきましょう。
すでに申し込んだ停止・開始手続きは取り消しが必要になる
すでに電気やガスの停止・開始手続きを済ませている場合は、それぞれの契約先へ速やかにキャンセルの連絡を入れてください。引越し業者をキャンセルしても、ライフラインの手続きが自動的に取り消されることはありません。
連絡を忘れると、引越ししないのに旧居の電気が止められたり、ガスの開栓作業員が誰もいない新居を訪問したりするおそれがあります。旧居の停止と新居の開始を、それぞれ正確に取り消しましょう。
手続きが多いときは引越しWeb簡単サポートで整理する
引越しの中止や延期で手続きが増えたときは、やることを一覧で整理できるサービスを活用する方法もあります。まだ何も手続きをしていない場合は、エネチェンジの「引越しWeb簡単サポート」の利用を検討してみてください。
「引越しWeb簡単サポート」では、LINEで友だち登録すると、自分専用の引越しやることリストを作成・管理できます。電気・ガス・インターネット・ウォーターサーバーなどの手続きも行えるため、抜け漏れを防ぎながら整理したいときに便利です。
引越し関連の手続きをまとめて管理したい方は、LINE友だち追加から始めてみてください。
引越しのキャンセルに関するよくある質問
最後に、引越しのキャンセルに関するよくある質問に回答します。
- キャンセル料はどこまで払う必要がある?
- 見積もりを受け取った後にキャンセルできる?
迷いやすいポイントを簡潔に確認していきましょう。
キャンセル料はどこまで払う必要がある?
引越しのキャンセル料は、標準引越運送約款の第21条で上限が定められており、支払い義務が生じるのはこの範囲内に限られます。
具体的には、前々日20%以内、前日30%以内、当日50%以内です。この範囲内の請求であれば、契約上支払いを求められる可能性があります。一方、約款を超える不当な請求や、説明のない資材代の請求まで応じる必要はありません。
納得できない場合は、支払う前に消費生活センター(消費者ホットライン188)へ相談するのが安心です。
見積もりを受け取った後にキャンセルできる?
見積もりを受け取っただけで正式に申し込んでいなければ、契約は通常成立していません。断ること自体に問題はなく、キャンセル料も発生しません。
複数社に相見積もりを取ることは一般的です。条件が合わなければ、遠慮なく断って大丈夫です。契約後であっても、引越し予定日の3日前までに連絡すればキャンセル料はかかりません。
引越しキャンセルは早めの連絡でトラブルを防ぎましょう
引越しのキャンセル料は、標準引越運送約款に基づき、引越し予定日の3日前までに連絡すれば発生しません。前々日以降は、見積運賃等の20〜50%以内が請求される場合があります。
キャンセルが決まったら、できるだけ早く営業所やコールセンターの正式な窓口に電話しましょう。梱包資材の返却やオプションサービスの扱いもあわせて確認しておくと、余計な費用やトラブルを防げます。
約款の範囲を超える不当な請求を受けた場合は、消費者ホットライン「188」に相談してください。
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