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発電量を保つには?太陽光発電システムのメンテナンス

住宅用の太陽光発電のシステム(5kW未満)といっても、ソーラーパネルやパワーコンディショナーといった機材を含めて150万円から200万円の初期投資が必要です。

高額な投資をともなう太陽光発電において、自家消費できる電力量や売電収入を確保するには安定して発電量を維持することが大切です。
今回は、設置したシステムの大切な発電量を保つために、太陽光発電システムのメンテナンスに関するお話を紹介します。

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太陽光発電システムはメンテナンスフリーか?

太陽光発電はメンテナンス不要であることが利点として紹介されることも多いですが、本当に太陽光発電システムはメンテナンスフリーなのでしょうか?
ソーラーパネルとパワーコンディショナー、それぞれについて見ていきましょう。

ソーラーパネルの汚れ問題

一般的に、ソーラーパネルはメンテンスフリーと言われています。
こうした評価は、可動部をもたず、高熱も扱わないソーラーパネルは日常的な摩耗やオイルの補給等のメンテナンスが必要ないため、他の発電装置に比べて保守管理上の手間がほとんどないことから来ています。
しかしながら、野外に設置するという条件から、ソーラーパネル特有の問題として環境からの汚れが発生します。
高い発電効率を安定して長期間保とうと考えるなら、点検はもちろんのこと清掃などが全く必要がないわけではありません

パワーコンディショナーの故障

また、発電した電力を家庭で利用できるように直流から交流に変換するパワーコンディショナーも経年劣化による修理や故障が発生します。
電力の変換効率が落ちてしまうと、せっかくソーラーパネルで発電した電力を100%を自家消費したり、売電に回したりできないことになります。
従って、パワーコンディショナーに問題が発生することは、実際には発電量が落ちることと同じになってしまいます。

太陽光発電システムで必要となるメンテナンス

このように、太陽光発電は全くメンテナンスが必要ない、維持費用がゼロである、とは言い切れないのです。
設置時のシミュレーションどおりの発電量を保つためには、状況に応じて機材の清掃や修理、交換が生じることを念頭においておくことが必要です。

ソーラーパネルの耐用年数

ソーラーパネルの耐用年数は一般的に20年以上と言われています。
実際には技術や品質が向上してきており、ソーラーパネルの耐用年数は25年から30年と長くなってきていると言われています。

しかしいくら製品自体の耐用年数は長くなっていても、ソーラーパネルの表面に汚れが蓄積すれば発電量が低下してしまうことになります。

ソーラーパネルの汚れへの対処

ガラスでできているソーラーパネルの表面は、掃除をしないでも雨で汚れを流すようになっていますが、鳥の糞、花粉、黄砂など雨で落ちにくい汚れが蓄積してしまうと発電量は低下してしまいます。
一般的にメーカー発表の発電量は、このような汚れ等による発電量のロスを年間5%程度加味して計算されていますので、多少の汚れでシミュレーションの発電量を下回ってしまうことは考えにくいです。

しかし、大きな道路や工場等から来る油脂分の多い汚れは雨で落ちにくかったり、風や雨の当たり方、パネルの設置角度などによっては汚れが流れ切らないことも考えられます。こうした場合、清掃を行うことも選択肢に入ってくるでソユ

ソーラーパネルに付着してしまった深刻な汚れを落とすには、高圧洗浄で清掃する方法もあるようです。
家庭用のソーラーパネルの場合、屋根に登って清掃作業をしますので大変危険なだけでなく、水垢の付着など別の問題を引き起こしてしまう場合もあります。
ですから、一般的には自分で行うのではなく業者に依頼するのがよいでしょう。ソーラーパネルを設置した業者に問い合わせみることをお薦めします。高圧洗浄の清掃は1回約2〜5万円くらいの費用がかかるようです。

出典:太陽光メンテナンスサービス|事業内容|メディオテック

ソーラーパネル間をつなぐ配線について

ソーラーパネルは小さなセルが配線でつながれて全体を構成しています。
セル自体の耐用年数は長くなっていますが、風や地震の揺れ、鳥等の侵入や自然故障などでそれらをつなぐ配線に接続不良が生じ、一部のパネルが発電しなくなると全体の発電量が落ちてしまいます。
その場合は、配線の修理やセルの交換などが必要になることがあります。

パワーコンディショナーの耐用年数とメンテンス

パワーコンディショナーの耐用年数は10~15年と言われています。
パワーコンディショナーの故障は、状況によって修理や部品交換などで対応できるケースもありますが、内容によっては交換をすすめられる場合もあります。

修理で対応できるものなら10万円前後ですむこともあるようですが、交換となると20万円~30万円はかかることになります。
ただし、現在ほとんどのメーカーで10年保証の対象となっており、10年以内での故障なら無償で交換できるようです。

決して安い費用ではないですが、11年目以降にはパワーコンディショナーの交換を含めたメンテナンスが必要になることは考えておいた方が良いでしょう。

太陽光発電システムの故障に気づく方法

太陽光発電システムは、発電するために動いたり音を発したりしません。また高所に設置される場合が多いため、故障に気づきにくい装置でもあります。太陽光発電システムの故障に気が付かないと、何ヶ月にもわたって低い発電量になってしまい、売電収入が減るなどの損害が生じてしまいます。太陽光発電システムの故障にはどうすれば気がつけるでしょうか。

ソーラーパネルの外観を確認する

雨や強い風が吹いた後でも落ち葉がついたままであったり、常に汚れている場所があるかなど、ソーラーパネルの外観確認は基本的な点検として月に1回程度は定期的に行うことをお奨めします。

最近は異常気象が発生する頻度も高まっており、国内で竜巻が起きたというニュースもよく見かけるようになりました。
暴風雨によって何かモノが飛んできてソーラーパネルに傷やヒビが生じるリスクもありますから、外観確認を行うことは早期に故障を発見する最も身近な方法です。

発電量で見る

太陽光発電を導入したら発電量のデータは記録して管理しておくことをお薦めします。
そのために太陽光発電システム導入時には、電力メーターの設置の有無を確認しましょう。
この電力メーターで毎月の発電量を記録し、日照時間や気温に大きな差異がないのに発電量が前月や前年同月とくらべて大きく異なるようでしたら故障も考えられます
継続的に発電力を管理・確認して、保証期間が切れる前に点検を受けて、出力が低下したセルや配線を無償で交換してもらうことが良いでしょう。

太陽光発電の発電量を保つために、必要と思われるメンテンスについてご紹介しました。

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この記事を書いた人

エネチェンジ編集部

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エネチェンジ内のメディア「でんきと暮らしの知恵袋」の記事を執筆しています。電気・ガスに関する記事のほか、節約術など生活に役立つ情報も配信しています。

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