電力自由化後の託送料金が決定!新電力の電気はどうなる?

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経済産業省が18日に電力10社の託送供給等約款を認可したことで、2016年4月から適用される託送料金が正式に決定しました。今回は「託送料金」という単語の意味から、正式決定したことで私たちの生活にどんな影響を与えるのかということを説明します。
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そもそも電力自由化とは?
電力自由化という単語はよく耳にするようになりましたが、そもそも何が変わるのでしょう?
電気を「選ぶ」時代に

その国が決めた規制をなくし、他の地域の電力会社などからも自分で電気を「選んで」買えるようになるのが、「電力自由化」です。
続々登場する、「新電力会社」

「新電力会社」には通信、ガス、製紙、商社など電力とは違う分野の会社が乗り出しています。もともと自分の工場用に発電設備を持っている会社や、太陽光発電や風力発電を専門とする会社もありますよ。
有名どころでは、新電力最大手の最大手のエネットや木質バイオマスや効率の高い火力発電所といった環境に配慮した電源の確保を特徴とするイーレックスや、電力コンサルティング事業を手がけるリエス株式会社の関連企業であるリエスパワーなどがあります。
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「託送料金」とは?

新電力会社だけではなく、既存の大手電力会社も送電線網を利用する際には”全社共通の義務”として、各社が売った電気の量に応じて、地域ごとに決まっている託送料金を負担します。
もちろん、その料金は私たちの電気代にも影響するんです。
つまり「託送料金」が高くなればなるほど、大手電力会社や新電力の電気代も高くなるということです。
「託送料金」の正式決定による、2つのいいこと
託送料金の決定には大きな意味があるんですよ。
「託送料金の正式決定」は予想よりも安かった

また、今回の審査で認められた託送料金は、申請の時点(低圧電力(家庭・商店で利用される電力)単価)よりも0.02〜1.57円安く設定され、当初予想されていたよりも安くなりました。
- 各社の託送料金(低圧電力、単位は円/kw時)
北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
申請単価 | 8.89 | 9.76 | 8.61 | 9.03 | 8.08 | 7.86 | 8.45 | 8.66 | 8.36 | 11.50 |
新単価 | 8.76 | 9.71 | 8.57 | 9.01 | 7.81 | 7.81 | 8.29 | 8.61 | 8.30 | 9.93 |
出典:電気新聞 2015/12/21
電力自由化の実現へ大きな前進
また、この託送料金が正式決定したことで新電力会社もついに具体的な料金設定ができるようになります。新電力最大手のエネットも「年明けには料金メニューなどを提示したい。」と言っています。
託送料金の正式決定は私たちが電気を選べるようになるためになくてはならないものだったのです。
今後「託送料金の値上がり」などが行われると、私たちの生活に直接関わってくる場合もありますので是非「託送料金」という言葉の意味を覚えておきましょう!
エネチェンジでは2016年1月から順次、公表された電気料金プランを比較・検討できるようになります。電力自由化後の最適な電気料金プラン探しに、ぜひご活用ください。