【実測】エアコンの設定温度で電気代はいくら変わる?冷房で比較

この記事の目次
本記事ではエアコンの電気代について、実測値をもとに設定温度による違いを解説します。
あわせて、エアコンの電気代を節約する方法もご紹介しているので、参考にしてくださいね。
本記事の電気代は小数点以下切り捨てです。本記事の電気代の計算には、全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している料金の目安単価、31円/kWh(税込)を使用しています。
- 更新日
- 2026年9月4日
エアコンの設定温度で電気代はなぜ変わる?
エアコンの電気代は、主にエアコンの消費電力によって決まります。外気温と設定温度の差が大きいほどエアコンへの負荷が高くなり、消費電力も大きくなります。
次章では、設定温度を変えると電気代がどのように変わるか、実際に計測していきます。
【実測】エアコン冷房の設定温度26℃・27℃・28℃で電気代を比較
ここでは、エアコンの冷房運転で設定温度が電気代にどう影響するか、実測値をもとに解説します。
なお、設定温度ごとの計測は別日に実施しているため、初期値は揃っていません。あくまで1回の実測の参考値であることに注意してください。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kWhあたり31円(税込)として計算しています。
- 設定温度28℃計測日当日の室温・湿度:31.32℃・61.41%
- 設定温度27℃計測日当日の室温・湿度:32.35℃・54.62%
- 設定温度26℃計測日当日の室温・湿度:32.8℃・56.48%
- 計測時間帯:12時30分〜15時30分の3時間
- 風量:自動
- 部屋の広さ:11畳
使用エアコン:RAS-WM22KE8|白くまくん|HITACHI
使用ワットチェッカー:Bluetoothワットチェッカー RS-BTWATTCH2|ラトックシステム公式サイト
使用温湿度計測器:IBS-TH2|INKBIRD
冷房28℃の実測結果


冷房運転の開始から21分ほどで、1分あたりの消費電力量が12Whに到達しました。約10分ほど11Wh強で推移していましたが、その後は段階的に5Wh台まで低下、計測終了まで5Wh台のまま安定していました。
31℃あった室温は1時間程度かけて27℃強まで下がり、以降は28℃前後を維持。湿度は一旦は上昇したものの、30分ほどで51%まで低下し、計測終了まで57%前後で推移しました。
設定温度28℃での3時間の冷房運転の結果、消費電力量は合計で1,202.8125Whとなり、電気代にして約37円という結果になりました。
- 1,202.8125(Wh)÷1,000×31(円)=37.2871875(円)
冷房27℃の実測結果


設定温度28℃よりも速い、運転開始から約15分で、1分あたりの消費電力量が約12Whに到達しました。
その後は約20分ほど11〜12Wh台で推移した後、段階的に低下。運転開始から約1時間で5〜6Wh台まで下がり、以降は5Wh前後で安定しました。
32℃あった室温は約1時間の間ほぼ変動しませんでしたが、その後約1時間20分かけて27℃台まで低下し、計測終了時には26℃台まで下がっていました。
湿度は一時的に58%まで上昇しましたが、その後は48〜52%の間を上下しながら推移しました。
設定温度27℃での3時間の冷房運転の結果、消費電力量は合計で1,313.4375Whとなり、電気代にして約40円という結果になりました。
- 1,313.4375(Wh)÷1,000×31(円)=40.7165625(円)
冷房26℃の実測結果


設定温度26℃では、わずか3分で1分あたりの消費電力量が約12Whに到達。その後はやや低下するものの、計測終了まで11〜12Wh台が続き、28℃・27℃設定のような大きな低下は見られませんでした。
32℃あった室温は、2時間30分ほどかけて26℃台まで低下。また、計測終了までの3時間の間、安定的に推移する場面は見られませんでした。
一方、湿度は計測開始から45分ほどで47%台まで低下し、その後は50%前後で推移しました。
設定温度26℃での3時間の冷房運転の結果、消費電力量は合計で2,118.125Whとなり、電気代にして約65円という結果になりました。
- 2,118.125(Wh)÷1,000×31(円)=65.661875(円)
設定温度を1℃変えると月間で約6,000円変わることも!
今回の実測結果をまとめると、次のようになります。
- 設定温度26℃
- 消費電力量:2,118.125Wh
- 電気代:約65円
- 設定温度27℃
- 消費電力量:1,313.4375Wh
- 電気代:約40円
- 電気代削減率:26℃設定から38.4%削減
- 設定温度28℃
- 消費電力量:1,202.8125Wh
- 電気代:約37円
- 電気代削減率:27℃設定から7.5%削減
27℃・28℃と比べて、26℃の消費電力量は約1.6〜1.8倍になりました。設定温度を1℃変えても削減幅は一律ではなく、27℃から26℃に下げた場合は消費電力が大きく増加しています。
あくまで今回の実測に限った結果ですが、外気温や室温の条件によっては、設定温度が一定以下になると消費電力が下がりにくくなる可能性が考えられます。
それぞれの設定温度で1日24時間、1カ月(30日)つけっぱなしにした場合、月間の電気代は次のとおりです。
- 設定温度26℃
- 2,118.125(Wh)÷1,000÷3(時間)×24(時間)×30(日)×31(円)=15,758.85(円)
- 設定温度27℃
- 1,313.4375(Wh)÷1,000÷3(時間)×24(時間)×30(日)×31(円)=9,771.975(円)
- 設定温度28℃
- 1,202.8125(Wh)÷1,000÷3(時間)×24(時間)×30(日)×31(円)=8,948.925(円)
実測での電気使用量を、1カ月の電気代に換算した場合の試算上の差額ですが、設定温度を26℃から27℃に変えるだけでも約5,986円、26℃から28℃に変えると約6,809円の節約になります。
今回の実測では、冷房運転時は設定温度を上げるだけでも、電気代の節約効果が見られました。
同じ設定温度でもエアコンの電気代が変わる要因
ここでは、設定温度が一定でもエアコンの電気代が変わる要因について解説します。
外気温・室温と設定温度の差
エアコンの冷房は、室内の熱を屋外に排出することで室温を下げる仕組みです。
室温と設定温度の差が大きいほど、より多くの熱を排出する必要があるため、エアコンへの負荷が高まり消費電力量が増えることに。その結果、電気代も高くなります。
また、外気温が高い日は屋外への熱の排出効率が下がるため、同じ設定温度であっても、消費電力量は増えやすくなります。
部屋の広さ・断熱性・気密性
エアコンを使用する部屋が広いと、エアコンが冷やす空間も大きくなり、結果的に1時間あたりの電気代も高くなりやすいです。
また、和室は洋室と比べて部屋の断熱性や気密性が低いため、冷たい空気が逃げやすく、同じ設定温度でも消費電力量が大きくなってしまう可能性があります。
同様に、木造や鉄筋コンクリート造(RC造)といった建築構造によっても違いがあり、木造はRC造と比べて気密性が低いです。
そのほか、窓の大きさや数、南向き・北向きといった部屋の方角なども部屋の断熱性に関係するため、これらも電気代に影響するポイントと言えるでしょう。
参考までに、次のような部屋は熱がこもりやすいため、エアコンに負荷がかかりやすくなり、電気代にも影響します。
- 天井が高い部屋(ロフトや吹き抜けなど)
- 最上階や屋上に面した部屋
- 西日など強い日差しが差し込む部屋
- パソコンやガスコンロなど発熱する機器が多い部屋
逆に、断熱性・気密性の高い部屋なら外からの熱の流入が減るため、設定温度までの温度低下が効率的になり、消費電力量を抑えられるケースもありますよ。
エアコンの能力・省エネ性能・使用年数
エアコンの電気代は、エアコン自体の冷房能力や消費電力、省エネ性能、使用年数(何年前のモデルか)によっても変わってきます。
冷房能力とは部屋を冷やす力をいい、消費電力は運転時に使用する電力の目安です。
また、カタログなどに記載されている「APF」は、1年間を通した冷暖房効率を示す指標で、一般的に数値が高いほど省エネ性能が高いことを表しています。
仮に、使用する部屋の広さに対してエアコンの能力が足りていない場合、高負荷の運転が続きやすく、そのぶん電気代は高くなる可能性があります。
ただし、省エネ機能を搭載した機種の場合は、省エネ機能を適切に使用することで、電気代の上昇を抑えられるケースも。
加えて、新しい機種は古い機種と比べて効率的に稼働するようになっているため、消費電力が小さくなっていることも少なくありません。
使用しているエアコンの能力が部屋に見合っていない、または10年以上前の機種なら、購入費用や設置費用を含めた初期費用も考慮しつつ、最新モデルに買い替えるのも一案です。
エアコンの能力について、詳しくはこちら。
エアコンは能力・容量を重視!kWの見方や部屋に合った選び方を解説
電力会社を見直せばエアコンだけでなく家庭の電気代を抑えられる
エアコンの設定温度の変更は、電気代の節約に効果的であることがわかりました。
エアコンの使い方以外で電気代を節約したいなら、電力会社・電気料金プランの切り替えがおすすめ。エアコンだけでなく、家庭全体の電気代節約につながりますよ。
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最安の電気料金プランを診断(無料)設定温度以外でエアコンの電気代を節約する方法
ここでは、設定温度の変更以外で、エアコンの電気代を節約する方法をご紹介します。
風量は自動にして効率よく室温を調整する
エアコンの風量は弱いほうが節電になるわけではありません。風量弱では部屋の温度にムラができやすいため、設定温度になるまで時間がかかってしまいます。
また、風量が強すぎると必要以上に電力を使ってしまうので、こちらも電気代の節約にはつながりません。
自動設定なら、設定温度に近づくまで風量強、その後は風量弱に切り替えるなどして、室温にあわせて効率的に風量を調整してくれます。
風量が弱すぎたり強すぎたりすることによる、電気代のムダを減らすことができますよ。
風量によるエアコンの電気代の差について、詳しくはこちら。
エアコンは風量で電気代が変わるか実験!自動運転は節電になるか計測
扇風機やサーキュレーターで体感温度を下げ、温度ムラを解消する
サーキュレーターや扇風機を併用して、部屋の温度ムラや体感温度を抑えるのも効果的。
冷房時は冷たい空気が部屋の下層に溜まりやすいため、エアコンの風向を下向きに設定し、エアコンの真下にサーキュレーターを設置するのがおすすめ。
暖房時は暖かい空気が部屋の上層に溜まりやすいので、エアコンの風向を下向きにして、エアコンの対角線上の床にサーキュレーターを設置しましょう。
また、横首振り機能を使うと、冷気や暖気をより効率よく部屋全体に行き渡らせることが可能です。室内の空気が循環しやすくなるので、冷暖房の効率が改善されます。
一方、扇風機は直接人に風を当てることで、体感温度を下げるための家電。体感温度が下がれば設定温度を必要以上に下げずに済み、エアコンの消費電力量を抑えられる可能性がありますよ。
サーキュレーターを併用する効果について、詳しくはこちら。
エアコン(冷房)とサーキュレーターの併用で電気代を節約できるか実測!
カーテンなどで窓の熱対策をする
窓は冷房の効率を左右する場所。特に冷房時は窓から熱が入ることで、エアコンにかかる負荷が大きくなってしまいます。
冷房時は、カーテンやブラインド、すだれなどで直射日光を遮ることで、窓から室内へ流入する熱を抑えられます。
一方、暖房時は、厚手で床まで届くカーテンなどを使用すると、窓から室内の熱が逃げるのを防ぎやすくなります。
エアコンの負荷を軽減することで、消費電力量を抑えやすくなり、電気代の節約にもつながりますよ。
エアコンの電気代が気になるなら電力会社も見直してみましょう
エアコンの電気代は、設定温度によっても左右されます。電気代が心配な人は、設定温度を上げて使用するのも一案ですよ。
エアコンの使い方だけでなく、根本的な部分で電気代を節約したい人は、電力会社・電気料金プランを見直してみるとよいでしょう。
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