エアコンの室外機に日除けをつけて電気代節約!?効果はあるの?
この記事の目次
日本の夏は厳しい暑さの日が続くので、昼間はもちろん、夜間もエアコンをつけないと暑くて眠れないという方も多いのではないでしょうか?
熱中症防止のためにもエアコンの冷房は我慢せずに使いたいですが、どうしても気になるのは電気代ですよね。エアコンの電気代の節約方法のひとつとして、エアコンの室外機に日除けをつけるのが効果的です。
室外機に日除けをつけるとどのくらい省エネ効果があるのかを紹介しながら、日除けをつけるときの注意点と、エアコン冷房を効率的に使うための室外機の設置ポイントなどを解説します。
- 更新日
- 2024年5月4日
日向と木陰の温度差は約22℃!
強い日差しを避けて木陰に入るととても涼しく感じますよね。下図を参考に、日向と木陰の地面の表面温度についてみてみましょう。
出典「猛暑に対する街なかでの対応方策について(気温だけでなく、日射や路面からの熱にも注意!)(お知らせ)|環境省
気温が30℃のときの地面の表面温度は、日向で約50℃、木陰で約32℃となっています。日向と比べて、木陰のほうが約18℃も低いのです!
日向の場合は、地面の高温に加えて頭上から強い日差しを受けます。一方木陰の場合は、地面の温度も頭上からの温度も人の皮膚の温度より低いため、体内から放熱しやすくなり涼しく感じられます。
エアコンの室外機に日除けをつけよう
日向よりも木陰のほうが、地面の温度が約22℃も低いということがわかりましたね。室外機に日除けをつけて日陰をつくれば、室外機が暑くなるのを防げます。
日除けには、専用の遮光ネットやすだれなどを使いましょう。また日除けをつけるほかに、樹木を植えて室外機に直射日光があたらないよう、日陰をつくるのもおすすめです。
エアコンの室外機に日除けをつけるときは、以下の3点に注意しましょう。
- (1)室外機の排気口をふさがない
- 排気口をふさぐと、かえって熱がこもってしまいます。
- (2)室外機から少し離して日除けをつける
- 室外機と日除けが近すぎると、日除けが受けた熱が室外機に伝わってしまいます。
- (3)断熱・遮熱効果が高い日除けを選ぶ
- 日除けは断熱・遮熱効果が高い素材のものを選ぶとさらに効果的です。
エアコンの室外機に日除けをつけて省エネ運転
エアコンは室内の空気からの熱を、室外機を通して外へ排出して室内を涼しくしています。室外機の周りの温度が高いと、室外機から熱を排出しにくくなるので、多くの電力を消費してしまいます。
特に夏は気温が高く、直射日光や周囲からの照り返しで室外機の周りの温度は高くなります。
室外機に日除けをつけて直射日光を遮れば、室外機が暑くなるのを防げるので、エアコンの省エネ運転に効果的です。
エアコンの室外機に日除けをつけたら約5%も省エネできた!
エアコンの室外機に日除けをつけると、実際どのくらい省エネ効果があるのでしょうか?
大阪市中央卸売市場のビル屋上で、8月上旬から室外機に日除けをつけたところ、電力使用量が約5%削減できたという効果が出ています。パナソニックのルームエアコン「CS-404DFR2(14畳用)」の夏の電気代を約5%削減できた場合、年間約717.65円(※)電気代が安くなるということになります。
ビルの屋上なので直射日光がよくあたり、アスファルトの照り返しも激しい場所です。使っているエアコンは家庭用と比べると機能やサイズは異なりますが、日除けをつけると省エネ効果があることがわかりますね。(※)JIS C 9612:2013の算出基準を参考に、冷房時の消費電力量の目安(463kWh)で「CS-404DFR2(14畳用)」を使用した場合の電気代です。なお1時間あたりの電気代は、31円/kWhで計算しています。
参照:エアコン室外機の日よけで省エネ・節電~遮光ネット使用事例 | ネクスタ株式会社公式ショップ ツツンドッテ
エアコンの室外機の設置方法を工夫しよう
室外機に日除けをつけるほか、室外機の設置方法を工夫することでも、エアコンの省エネ効果が高まり電気代の節約につながります。
室外機の周りはすっきりと!外壁から離して設置する
室外機の背面や側面は、外壁から離して設置し、室外機の周りになるべくモノを置かないで風通しをよくしましょう。
外壁の近くに設置していると、室外機が吐き出した熱がこもって、再び熱を吸い込みやすくなってしまいます。
ただし、室外機を自分で動かしてしまうと故障につながる恐れがあるので、動かしたい場合は専門業者に相談をしましょう。
狭い場所にある室外機からの排気熱を逃がす方法
室外機の周りに空間を作ることが難しい場合は、風除けルーバーを使ってみましょう。室外機から排出される風向きを変えられるので、熱がこもるのを防ぎます。
出典:室外機「風除け」ルーバー、室外機の風対策に|アイディー・シー
室外機の周りに打ち水をする
室外機の周りに打ち水をすると、気化熱で地面の熱が大気中に逃げて温度が下がります。
効果的な打ち水の方法として、朝夕の涼しい時間帯に風通しのよい場所で、できる限り広い範囲で行うのがおすすめです。
夏はエアコンの室外機に日除けをつけて省エネ効果アップ!
室外機に日除けをつけて直射日光を遮ると、室外機が暑くなるのを防げるので、エアコンの消費電力が少なく済み省エネ効果が期待できます。また、室外機の周りの風通しがよくなるよう設置して、室外機から排出される熱がこもらないようにすることも大切です。
省エネ運転は電気代の節約につながります。紹介した方法で室外機の本体や周りが暑くならないように工夫をして、エアコン冷房を効率よく使いましょう。
室外機に日除けをつけるほかにも、電気代を節約しながらエアコンを使う方法を、以下の記事で紹介しています。
電力会社の切り替えでもエアコンの電気代が節約できる!
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