カフェの開業に資格はいる?一味違うカフェにするための秘訣

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カフェを開業するために必要な資格には何があるのでしょうか?実は絶対に必要な資格はごくわずかです。しかし、お客様に選ばれるカフェになるためには、自分のカフェならではのウリを作ることがマストかもしれません。そこで、絶対に必要な資格と、持っていればトクかもしれない資格やスキルをまとめてみました。
カフェ開業に絶対必要な資格
食品衛生責任者
カフェに限らず、飲食物を出すお店を営む場合、この資格を取ることが前提となります。所定の講習を受け、最後にテストを行い合格すれば完了です。講習では、次の内容について勉強します。
- 公衆衛生学
- 1時間
- 衛生法規
- 2時間
- 食品衛生学
- 3時間
防火管理者
お店を営むときに、火災になった場合の初動対応をするために設置します。お店の面積や営業内容によりにより甲種、乙種と分かれていますが、小規模なカフェだったら乙種で十分です。地域の消防署などが主催する所定の講習を受ければ取得できます。カフェの経営以外にも、知識として持っておけば役に立つ資格です。
参照:防火・防災管理講習
一味違うカフェにするための資格・スキル

ここまで読んできてお分かりかと思いますが、実のところ、カフェを開業するために必要な資格はごくわずかです。しかし、実際に経営してみると、「自分のカフェならではのウリ」がないとなかなか厳しい道のりになります。そこで、スキルアップの一環として資格を取るのも一つの手段かもしれません。
でも、資格やスキルを身に着けるときは、ただ闇雲にやるのは避けたいところです。時間とお金がいくらあっても足りません。まずは、「自分は何が好きで、何ができるのか?」「自分のカフェはどういうお店をめざしたいのか?」という視点からコンセプト作りを行いましょう。それに沿って資格を取ったり、スキルを身につけると効率的かもしれません。きっと、アナタのカフェが一味違うお店になるでしょう。
食べ物系の資格・スキル

カフェにはおいしい食べ物が不可欠です。ご飯やお菓子がおいしければ、それだけで人の集まる店になる要素があります。ただし、家庭での料理とは違い、「限られた予算の中で、いかにおいしい料理を作るか」という戦略を立てる必要があります。そのためには、体系的に食について学ぶ必要が出てくるでしょう。役に立つ資格・スキルをまとめました。
フードコーディネーター
食に関する商品開発、レストランプロデュース、プロモーション活動など、幅広く「食」に関わる人を対象とした資格です。カフェを開業するにあたり、まずは幅広く食について知りたい、という人はこの資格からトライするといいでしょう。
食育インストラクター
食育という言葉をご存知ですか?知育、徳育、体育と並んで、子どもの教育にとって大事な分野として注目されています。栄養学、食文化、食糧事情、料理など、こちらも食に関する知識を幅広く学びます。もちろん、子どもだけではなく、大人でも学んでおきたい知識が満載です。親子連れを対象としたカフェを経営し、将来はイベントにつなげたい!という場合にオススメかもしれません。
参照:特定非営利活動法人NPO日本食育インストラクター協会
野菜ソムリエ
とりたての野菜はおいしいですよね。野菜だけでカフェごはん、というのも珍しくはありません。でも、野菜や果物に関する知識って、意識しないと身につかないものだと思いませんか?あなたのカフェが野菜や果物を中心としたメニュー作りをするのだったら、体系的な知識を身に着けておきたいもの。そこでオススメの資格が野菜ソムリエです。有名人でも持っている人が多い資格なので、聞いたことがある人も多いかもしれません。まずは「ジュニア野菜ソムリエ」からチャレンジしてみては?
マクロビオティックの資格
さらにヘルシー志向を強めるなら、マクロビオティックを押さえてもいいかもしれません。一言でいえば、「玄米と野菜中心の食生活にすること」。そうは言っても、肉・魚などの動物性たんぱく質を全く食べてはいけないというわけではないので、安心しましょう。マクロビオティックに関しては、様々な講座があります。代表的なものを紹介いたします。
参照:正食協会
薬膳の資格
ヘルシー志向その2。漢方の考え方を取り入れ、身近な食材で体にいい食事を、という考え方が薬膳の基本です。身も心も癒される食事を提供したい、という人は、勉強してみてもいいかもしれません。なお、マクロビオティックと同じように、薬膳にも様々な講座があります。代表的なものを紹介いたします。
参照:一般社団法人国際薬膳食育学会
調理師
ここからはいつかは取りたい資格の話になります。これまでにレストラン、カフェなどで店員として働いていたなら、調理師免許をとってもいいかもしれません。長く飲食業界で働いていきたいと思うなら、あるに越したことはないでしょう。実務経験が2年以上あれば、所定の筆記試験を受けることで取れますので、トライする価値はあります!
製菓衛生師
いつか取りたい資格その2です。本格的にパティシエを目指すならもちろん、お菓子を幅広く扱う場合に知っておきたい知識が盛り込まれています。製菓業務の実務経験が2年以上あれば、受験資格があるので、チャレンジしてみましょう。
参照:一般社団法人 全国製菓衛生師養成施設協会(全菓協)
参照:厚生労働省「製菓衛生師」
飲み物系の資格・スキル
コーヒーの資格
コーヒーの世界は奥が深いです。どんな豆をどんなマシンで淹れるかによって、全く味が違ってきます。それを面白いと思える人なら、勉強する価値はありそうです。体系的に学びたいなら、バリスタのライセンスを取るのも一つの手段でしょう。日本バリスタ協会のライセンスなら、座学の講習、試験(筆記・実技)で取れるので、まずはチャレンジしましょう!
日本茶の資格
和風のカフェにするなら、日本茶を出してもいいかもしれません。特に抹茶は、ちゃんとした淹れ方を習得すれば、ぐっとおいしく提供できます。では、おいしい淹れ方を習得するには何をすればいいのでしょうか?一番確実なのは、茶道を習ってみることです。二大流派の表千家、裏千家のホームページから、お住まいの近所で開催されている教室が検索できます。参考にしてみてください。
参照:表千家不審庵参照:裏千家今日庵
ハーブティーの資格
ヘルシー志向の人が多い昨今。ハーブティーへの需要も高まっています。お店でハーブティーをお出しするとき、どんな効用があって、どういう人にオススメなのか説明できたらかっこいいですよね。近年ではハーブ&ライフ検定という資格も出てきました。勉強しておけば、基本的なことは説明できるようになるでしょう。興味がある人は是非トライしてみてください。人気モデル・蛯原友里さんのビジュアルでもおなじみかもしれません。
カクテルの資格
最近は「夜カフェ」と言って、お酒も飲めるカフェが出てきています。お酒を置きたいなら、カクテルの知識を……と考える人も多いかもしれません。バーテンダーとして働いた経験があるなら、ちゃんとした資格認定を目指して動いてみるのもいいでしょう。基本的なカクテルの作り方の復習にも役立ちます。
ワインの資格
ワインも夜カフェには欠かせない飲み物かもしれません。ワインの資格と言えばソムリエが有名です。ただし、日本のワインの資格は、実務経験の種類・有無によって次のように分けられています。
- ソムリエ
- 酒類を提供する料飲サービスの分野において、一定の実務経験がある。
- ワインアドバイザー
- ワインをはじめとする酒類の販売において、一定の実務経験がある。
- ワインエキスパート
- 実務経験がない一般愛好家を対象としている。
夜カフェでお酒を出すときの注意点
資格の話ではありませんが、夜カフェでお酒を出すときに気を付けて欲しいことがあります。それは、届出です。深夜0時をまたいで営業するカフェでお酒を出す場合、深夜酒類提供飲食店として届出を出したほうが安心です。詳しくはお近くの警察署に聞いてみてください。
アピールポイント系

カフェはただ食べ物と飲み物を出すだけの場所、と思っていませんか?もちろん、食べ物と飲み物の質にこだわるのは大事です。でも、「うちのカフェにくればこういうこともできます!」というアピールポイントがあると、一気に面白くなります。例えば、こういうアピールポイントを取り入れてみてはいかがでしょうか?
占い系
カフェ好きに男女は関係ありません。それでも、案外女性のお客さんが占めるカフェは多いのではないかと思います。そして、占いが好き、という女性も多いかもしません。そこで提案です。カフェで占いができたら楽しいと思いませんか?試しに自分で勉強してみましょう。手相やタロットなんかいいかもしれないですね。もちろん。外部から占い師さんを呼ぶのもアリです。
エンタメ系
これは自分でやれるものばかりではないので、スキルではないかもしれません。カフェにある程度スペースがあるなら、次のようなライブパフォーマンスを取り入れてみるといいでしょう。
- 音楽
- マジックパフォーマンス
- 書道、絵画などのライブパフォーマンス
ここで挙げた以外にも、パフォーマンスの余地はあるはずです。知人にクリエイターの人がいたら、話を持ちかけてみましょう。
カフェ開業と資格まとめ
実のところ、これがないとカフェが開業できない、という資格はごくわずかです。しかし、そこから自分だけのカフェを作り上げていくには、やはりある程度の知識やスキルが必要になるでしょう。日々勉強と思って取り組みたいところです。しかし、一番大事なのは、「カフェに来てくれたお客様を幸せにしたい」という強い思いかもしれません。ある意味、その思いこそがカフェを開業するために必須の資格かもしれません。