家計における保険料の割合はどの位が妥当?【独身編】
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家計のうち、保険が占める割合はどの程度が妥当なのか。皆さん、割と悩んでいるのではないかと思います。保険なんて入っていないという人もいるでしょう。「しばらく結婚の予定はないんだけど」という独身のアナタも避けて通ることはできません。そこで、独身生活を謳歌しているアナタに役立つ保険の話をまとめてお届けします。
独身の皆さまの保険料事情は?
年間保険料の平均は男性24万円、女性18万円
公益財団法人生命保険文化センターが平成24年に行った調査によれば、一人当たりの年間保険料の支払額は、男性で24.1万円、女性で18.2万円となっていました。大体、どのくらいの予算を割いている人が一番多いのか、というポイントにも触れておきましょう。
この調査によれば、男性では「12~24万円」と答えた人がサンプル全体の31.7%、女性では「12万円未満」と答えた人がサンプル全体の37.8%にのぼりました。収入の状況、保険に何を望むかによって、保険料は全く違ってくるので、「家計のうちこのくらいの割合で保険に回すのが妥当」と断言はできません。ただ、リスクに備え、ある程度の保険をかけておこう、という意識が浸透しているのは間違いないようです。
何に気を付けて保険を選ぶべき?
療養中の生活費
家族が病気やケガで入院した経験の有る方なら知っているかもしれませんが、「高額医療費」という制度があります。これは、日本で健康保険に入っている人なら、所得に応じ、1か月に支払うことになる医療費(窓口負担分)の上限が決まっているという制度です。つまり、一定額を超えた分は基本的に出さなくていいのです。「病気の治療で数十万も請求が来て払えない……」ということはありません。
むしろ、医療費よりも問題にしてほしいのが、療養中の生活費。病気やケガで入院し、退院してもすぐに仕事ができるとは限りません。ある程度休むことだって必要です。その間の生活費をどうするか、ということを真剣に考えたほうがいいでしょう。そのため、特定の病気(例:三大成人病=がん、心疾患、脳血管疾患)にかかった場合に一時金が受け取れる特約をつけられるかどうか、ということも、保険商品を選ぶ上でのポイントとなります。
万が一のときに遺したいお金
これを読んでいる方の中には、「うち、おふくろ(おやじ)一人だけで育ててもらったから……」という方もいるでしょう。子どもに先立たれてお金をもらってうれしい家族なんてほとんどいないとは思います。しかし、「母(父)一人子一人」という家族構成だった場合、ある程度のお金を遺してあげたほうが、家族の後々の生活のためにはプラスになります。
やっぱり、お金はないよりあったほうがいいのです。そのため、死亡保険金の金額をどうするか、ということは、自分以外の家族の状況を見て判断したほうがいいかもしれません。場合によっては手厚くしておくことも考えましょう。
同じ保障内容で保険料を安くするには?
アナタは高い買い物をするとき、情報収集は欠かしませんか?大体の人は、それなりに情報収集をすると思います。保険だって、長い間保険料を払うのだから、高い買い物です。できることなら、同じ(ような)内容で保険料を安くできれば……と思うのも人情かも。そこで、「同じ(ような)保障内容で保険料を安くする方法」をまとめてみました。
- 若ければ若いほどいい
- ほとんどの保険商品では、契約開始年齢が若ければ若いほど、保険料は安く設定されています。保険に入ろう!と思ったら、できる限り早く入ったほうがオトクかもしれません。
- 共済も考える
- 「病気・ケガをした場合に保障してもらいたい」という場合、共済の利用も考えてみるといいでしょう。同じような保障内容でも、民間の保険に比べて月々の料金が安く設定されていることが多いです。これは、民間の保険が収益事業(=利益を出すことがを求められている)なのに対し、共済は非営利事業(=利益を出すことをそれほど求められていない)だからです。月々の支払額を安くしたい場合は検討してみるといいかもしれません。
- インターネットで申し込む
- 最近では、インターネットだけで申し込みを完結させることができる保険会社も出てきました。人件費がかからない分、保険料が安くなっていることが多いです。「自分に必要なものは自分で選べる」という人は、トライしてみる価値があるかもしれません。
ずっと「おひとりさま」だったら?
医療保険だけでいけそう?
当たり前のことですが、医療保険はあくまで「医療」についてのみ保障される保険です。つまり、病気やケガになったときにはじめて役に立つ保険です。言い換えれば、元気なうちは役に立ちません。年を取ればとるほど病気やケガをする確率は上がりますが、元気な人が多いのも事実でしょう。
でも、元気なときは、医療保険からお金は基本的に受け取れません(※お祝い金がある保険商品を除く)。そこで、「年は取ったけど元気!」という場合、生活費をどうするか?というのは結構本気で考えなくてはいけないテーマかもしれません。
個人年金保険も考えよう
日本の現在の制度では、65歳以上になった場合、公的年金を受け取ることができます。公的年金は、正確には次の2つに分けられます。
- 自営業の人
- 国民年金
- 会社に勤めていた人
- 厚生年金
このうち、厚生年金はどの基金が運営しているかによって、全くもらえる金額が違うので、データは取り上げません。しかし、国民年金については、過去5年の平均支給額(月額)のデータがありました。こちらです。
年度 | 支給額 |
---|---|
平成21年度 | 54,320円 |
平成22年度 | 54,596円 |
平成23年度 | 54,682円 |
平成24年度 | 54,856円 |
平成25年度 | 54,622円 |
参照:厚生労働省「平成25年度版 厚生年金保険・国民年金事業の概況 表17 国民年金受給者の平均年金月額の推移」
国民年金だけに限って言えば、これだけでやっていくのはかなりキビシイ水準かもしれません。打てる手は打つことが大事です!オススメなのは、保険会社が提供する個人年金保険を契約すること。こんなメリットがあります。
- 税制上の優遇が受けられる
- 保険料は、所得税の申告で控除できます。
- 強制力がある
- 毎月一定額を自動的に積み立てることになるので、「自分には貯金は無理……」とあきらめていた人でもトライしやすい。
個人年金保険については、いろいろな会社から商品が出ているので、比較検討してみるといいでしょう。
家計の中の保険の割合まとめ(独身編)
それともうひとつ!人生、何が起こるかわかりません。「自分はずっと独身でいいや」と思っていたとしても、明日運命のパートナーが現れるかもしれません。もしかしたら、そのパートナーと一生を添い遂げる決意することだってあるでしょう。そうなった場合、保険はアナタのためだけのものではなくなります。
もし、そういう人生のターニングポイントに差し掛かった場合、保険は必ず見直してほしいところです。「今、自分には何が必要か?」ということを常に意識すれば、きっと保険は人生の心強い味方になりますよ!