深夜電力とは?適用時間帯や電気代が割安になる理由についても解説
深夜電力とはどんな料金プランで、なぜ深夜時間帯の電気代が安いのでしょうか?深夜電力について、詳しく解説します。
深夜電力とは?
はじめに、深夜電力とはどういうものなのか、そして、電気料金契約プランの深夜電力プランとはどういうものなのかをご説明します。
この表は、一日の日本全体の電力使用量の推移を表しています。日中に向けて電気使用量は大きくなり、夜に向けて少なくなっています。表を見てもわかるように、日本全体の電気の使用量は日中多くなり、夜間は少なくなります。
日本の電力会社の発電施設は、日中の電気使用量が一番多い時間帯に電力をきちんと供給できる規模に合わせて設備が設けられているため、日本全体の電気使用量が少なくなる夜間は発電所の能力に余剰が出ます。その余裕がある時間帯に作った電気を活用し、その分日中の電力消費を減らしてもらうことで一日の電力供給量をできるだけ一定にするために、深夜時間帯に限って電気を使う契約をした回線に対して、この時間の電気を安く供給しています。
このように、電気使用量が少ない深夜の時間帯に供給されている電力を安く利用できる契約プランが、深夜電力です。
深夜電力はどのように使うの?
深夜電力は、従来使っている電気の回線とは別に、深夜時間帯に夜間蓄熱機器や電気温水器だけに限って電気を流す専用のタイマーがついた回線を契約するプランです。このため、従来の電気の基本料金とは別途で深夜電力回線の基本料金がかかります。
- 深夜電力を契約する場合
- 従量電灯契約(1口)+深夜電力契約(1口)=ひと月の電気料金(2口契約)
深夜電力契約は、基本料金プラス電力使用量に応じて算定されるタイプの契約と、月にいくら、と定額制で契約するタイプのものがあります。深夜電力のプランの種類や内容は各電力会社により異なります。
深夜電力はどんな人が契約しているの?
深夜電力を利用している人は、夜間に熱をためておく夜間蓄熱機器や、夜間に給湯する電気温水器を設置しているご家庭が多くみられます。
夜間蓄熱機器や電気温水器は深夜電力を利用することで、安い電気代で日中の暖房と給湯を賄うことができます。
現在契約できる深夜電力は?
旧一般電気事業者(北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力)が提供する家庭向け深夜電力プランのうち、現在契約できるプランは以下になります。
関西電力
関西電力には「深夜電力A」「深夜電力B」があります。
単位 | 関西電力「深夜電力A」料金(消費税率10%) |
---|---|
1契約 | 1703円17銭 |
区分 | 単位 | 関西電力「深夜電力B」料金(消費税率10%) |
---|---|---|
基本料金 | 1kW | 297円00銭 |
電力量料金 | 1kWh | 15円20銭 |
「深夜電力A」は、毎日23時~翌7時までの時間に限り、温水のために使用する小型電気温水器などに適用されるプランです。「深夜電力B」は、毎日23時~翌7時までの時間に限り、電気温水器などに適用されるプランです。
「深夜電力A」「深夜電力B」ともに、加入条件があります。
加入条件······「深夜電力A」は、温水のために小型機器などの動力を使用する需要で、総入力が0.5kW以下であること。他の契約種別とあわせて契約する場合は最大需要容量・契約容量・契約電力または契約設備電力の合計が50kW未満であること。「深夜電力B」は、小型機器などの動力を使用をする需要で、契約電力が原則として50kW未満であること。また、「深夜電力A」「深夜電力B」ともに、2016年3⽉31⽇以前から適用に係る供給設備を設置し、かつ、2016年4月1日以降も引き続き同需要場所においてこの契約種別により新たに電気を使用すること。
すでに廃止されている深夜電力
以下の深夜電力プランは、新規加入受付が終了しています。
- 北海道電力「深夜電力A」「深夜電力B」「深夜電力C」「深夜電力D」
- 東北電力「深夜電力A」「深夜電力B」「深夜電力C」
- 東京電力「深夜電力A」「深夜電力B」
- 中部電力「低圧深夜電力」「わくわくホット(沸増型電気温水器契約)」「第2深夜電力」
- 北陸電力「深夜電力A」「深夜電力B」「深夜電力C」「深夜電力D」
- 関西電力「第2深夜電力」
- 中国電力「深夜電力A」「深夜電力B」「第2深夜電力」
- 四国電力「深夜電力A」「深夜電力B」「第2深夜電力」
- 九州電力「深夜電力A」「深夜電力B」「第2深夜電力」
- 沖縄電力「深夜電力A」「深夜電力B」
深夜電力を活用して電気代を節約しよう!
夜間の余剰電力を安い価格で供給するしくみが、深夜電力です。深夜電力の価格の安さを有効に活用する方法として、夜間に熱をためて、日中には電気を使わない夜間蓄熱式機器や、夜間に給湯する電気温水器をご利用のご家庭に多く使われています。
夜間に電気をたくさん使う場合は、深夜電力以外の選択肢として「夜の電気代が安いプランを選ぶ」という方法もあります。深夜電力プランでは、深夜時間帯に電気を使う契約をした回線に対してのみ安い単価が適用されます。しかし、夜の電気代が安く設定されている電気料金プランを契約すれば、ご家庭で使う全ての電気に対してその単価が適用されます。
夜の電気代が安い電気料金プランは、エネチェンジでかんたんに比較ができます。ぜひ、試してみてくださいね。
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