マイナンバー制度のメリットとは?2つの面から検証してみた!

マイナンバー制度のメリットとして多く指摘されるのは、「利便性の向上」です。特に、行政サービス分野で大きな効果が期待されています。でも、何がどう変わるから、利便性が向上する=便利になるのか、は知っていますか?具体的な影響と、それを支えるシステムである「マイナポータル」について、今知っておきたい知識を解説します。
利便性の向上

この「イラッ」がマイナンバーにより解消されるかもしれないのです。社会保障分野、および年金・税金分野ごとに、ケーススタディで見てみましょう。
社会保障制度分野では?
例えば、社会保険の手続きをするとしましょう。
- 自分が申請・受給を行いたいサービスを提供する関係機関Xへ出向く。
- Xに出向いたはいいものの、別の関係機関Yで交付する書類の提出を求められた。
- 自分でYまでその書類を取りに行き、Xへ戻って提出しなければならない。
考えただけで、なんだかエネルギーが奪われる話ですね。マイナンバーが導入されれば、こうなります。
- 自分が申請・受給を行いたい関係機関Xへ出向く。
- Xの担当者が、マイナンバーを用いてYのデータベースにアクセス、関連する情報を入手する。
- Xに行けばYに関する情報も入手できるので、手続きはXで完結する。
つまり、関係機関に申請さえ行えば、あとは機関同士が連携して、情報を取りまとめてくれるということです。時間がないサラリーマンや主婦にとっては、役所巡りをする、というだけで気苦労が伴うもの。この気苦労が消えるのはウレシイ!
年金・税金分野では?
いわゆる「消えた年金」問題はご存知ですか?かいつまんでいうと、こういうことです。
- 2007年5月に公的年金の記録納付漏れ問題が発覚。
- 約5,000万件もの記録が漏れていたことで、大きな社会問題となった。
さて、この問題はなぜ起こったのでしょうか。一説には、記録のプロセスに問題があったといわれています。つまり、「結婚して名前や住所が変わった人や、就職して新たに厚生年金に加入した人の記録が漏れていた」点が挙げられます。
このように、状況が変わった人の記録に統一性を持たせるためには、いわゆる「名寄せ」という作業をしなくてはいけませんでした。具体的には、次の項目を用いて、情報の統一を行います。
- 住所
- 氏名
- 性別
- 生年月日
しかし、これだけでは不十分で、改めて本人確認を行う必要もありました。つまり、かなり面倒くさい作業だったわけです。ミスが生じるのも時間の問題だったのでしょう。この問題も、マイナンバーが導入により解決されるのです。つまり、マイナンバーで同一人物かどうかは確認できるので、年金の記録漏れも生じないことになります。
また、税金面でも利便性が指摘されています。住民税の計算を例にしてみましょう。住民税は次の流れを踏んで計算されます。
役所の税務担当者が、次の書類・データを受け取る必要があります。
- 所得税の確定申告書のデータ
- 税務当局から受け取る
- 住民税申告書
- 給与所得者以外から受け取る
- 給与支払報告書
- 企業の担当者から受け取る
- 公的年金支払報告書
- 年金受給者から受け取る
これらの書類を精査し、同一人物かどうかの判断を行います。
これらの一連の手続きがうまくいかないと、住民税の算出額が異なるというミスが起こります。マイナンバーの導入により、こういったミスは解消されると期待されているのです。
マイナポータルについて
どんなサイト?
マイナポータルは、わかりやすく言えば「1人1人に適合した情報を知らせる公的サイト」のこと。2017年1月からの開始を目指し、準備が進んでいます。マイナポータルは、主に次の4つの特徴があるサイトです。
- プッシュ型サービス
- 1人1人の国民に合った行政サービスの案内が可能になります。つまり、「自分はどのサービスを受けられるのか?」がわかり、適切にサービスを受けられるということです。
- ワンストップサービス
- 先ほども書いたように、1つの公共サービスを受ける場合でも、複数の機関に書類の請求・その他問い合わせをしなければいけない場合もありました。しかし、マイナポータルを経由すれば、手続きを横断的に行えるので、一度で済んでしまうというメリットがあります。
- アクセス記録の閲覧
- マイナンバー、および関連情報はとても大事なものです。「いつ、どこで、誰が」アクセスしたかも、もちろん大事な情報です。この点、マイナポータルを使えば、アクセス記録が把握できるので、安全性が高いと言えるでしょう。
- 特定個人情報の閲覧
- 自分に関する情報をいつでも閲覧できます。
より詳しいことを知りたければ、公式サイトを参照しましょう!
参照:内閣官房「マイナンバー 社会保障・税番号制度 よくある質問」