風呂は追い炊きとお湯の張り替え、どっちがお得?!
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温かい湯船につかってほっとひと息つくのは、1日の中でも特に至福の時間ですよね。夏場であろうと、お風呂に入った瞬間「日本人に生まれてよかった~」と思います。ところでこのお風呂の「湯船」のお湯、1回入ったあとはどうしていますか?
今回は、お風呂の追い炊きとお湯の張り替え、どちらがお得なのかを調べてみました。
お風呂のお湯、毎日張り替える?沸かしなおす?
1日ごとにお湯を張り替える人もいれば、2日目は沸かしなおして入るという人もいるのでは。家族の人数にもよりますが、単身世帯であったり、家族は数人いるけど湯船に入る人は限られているという場合、1日ごとにお湯を捨てるのはもったいないような気がします。
みんなはどうしているの?2日目のお風呂
自分は「○○」だけど、よその家はどうなんだろう……と気になりますよね。ちなみに筆者は、夏場は毎回入れ替えますが、秋から冬は2~3日は追い炊きで使います。インターネット上では、
- 毎回変える
- 洗濯や掃除に利用する
- 追い炊きや足し湯をしてもう1回使う
といった具合に、意見がわかれるようです。
お風呂の水を使い回す人たちの理由には、ガス代や水道代を節約したいという人も多いはず。追い炊きは冷めた状態の水の温度によって、かかる金額が異なるため、夏と冬でもガス代が変わってきます。ただ、いちからお湯をはるよりも、水を使いまわして追い炊きするほうが、ガス代と水道代が節約できそうですよね。
追い炊きはガス代と水道代は節約できそうだけど…衛生面は大丈夫?
お風呂に入浴した後と翌日は、どれくらいお湯の中が汚くなるのか、という実験結果がありました。入浴前と入浴直後、ひと晩後のお湯の中の細菌数を調べています。
すると2名で入浴した場合、入浴直後は入浴前と比べて細菌数が約3倍に。そしてひと晩放置した後のお湯は、入浴直後の約1,000倍も細菌が増えることが判明したのです。入浴した人数が増えれば増えるほど、細菌数は増加。たしかにこれは衛生的ではありませんね。
抵抗力の強い大人は良いとしても、赤ちゃんやお年寄りが使う場合は毎日新しいお湯を用意したほうが良いといえます。
参照:風呂の残り湯は使っても良い? | 衛生微生物研究センター
お風呂をもっと安く!
毎回お湯は入れ替えたほうが衛生的ですが、金銭面を考えるとそうもいっていられない!という家庭も多いですよね。できるだけ衛生的に、でもリーズナブルに暮らすことができればそれがいちばんです。
お風呂の入り方を工夫して、毎日お湯を入れ替えても大丈夫なくらいの節約ができないでしょうか。
水から沸かすよりも給湯を
お風呂にお湯を張る場合、給湯で浴槽にお湯をためる方式と水をお風呂に入れてからお湯を沸かす風呂釜方式があります。
この2つの方式を比べると、給湯方式のほうが少ないエネルギーでお湯をためることができるのでガス代の節約になります。しかも給湯式のほうが短時間でお風呂の準備ができます。
ご自宅のお風呂で給湯と風呂釜方式が選べる場合は、給湯方式でお湯をため、たまったらすぐに入るようにするとリーズナブルです。
- 給湯式
- 76.1円
- 風呂釜式
- 88.4円
- 給湯式
- 8.1分
- 風呂釜式
- 35.2分
これを365日繰り返すと、なんと年間で4,456円も安くなるのです!
参照:東京ガス : ウルトラ省エネブック
家族が複数いる場合、続けて入浴する
お風呂の追い炊きは、2日目のお風呂でなくても、1人目が夕方に入浴して、2人目が夜入浴し、三人目が深夜に入浴して……となると、その都度追い炊きしなくてはなりません。追い炊きにかかるガス代はどれくらいなのでしょうか。
お風呂のお湯は蓋をしていても2時間で約1.5℃下がります。外の気温が25℃で200リットルのお湯を38.5℃から40℃に追い炊きすると約4.7円のコストがかかります。たった4.7円だと思うかもしれませんがこれが毎日だと1年間で1,720円。さらに1日2回追い炊きをすると年間で3,440円のコストがかかります。冬場で外気が低くなるとさらにコストがかかることは明白です。
数名の家族がいる場合は、1度お湯を沸かしたら間をあけずに続けて入浴すると、沸かしなおさなくても良いのでリーズナブルです。
参照:東京ガス : ウルトラ省エネブック
残り湯を洗濯に使う
お風呂のお湯は翌日の朝でもそれほど冷たくなりません。だいたい25℃前後です。お湯を捨てる前に洗濯に使うと、水道代の節約になるうえ、洗濯物の汚れも落ちやすくなります。とくに冬場は水道水と比べて10℃以上水温が高くなるので、洗剤に入っている酵素の働きも良くなり、洗濯物の汚れを落としやすくなるのです。
残り湯を使って洗濯をした場合
- 1カ月で約440円(1,800L)の節約になる
- 年間では5,280円の節約になる。
ただし、使うのは最初の「洗い」のところだけにしましょう。入浴した人の皮脂などが残っているお湯ですすいでしまうと、洗濯物の黄ばみやニオイの原因になってしまいます。すすぎ行程はきれいな水道水を使うと、洗濯物をよりキレイに洗い上げることができます。
お風呂の追い炊きはリーズナブルだけれど衛生面が心配
2日目のお風呂は、お湯を捨ててイチから準備するよりも追い炊きをしたほうが料金はリーズナブルです。ただし人が入った後のお湯はひと晩後には約1000倍も細菌が増えています。お風呂を追い炊きして入浴するのは、抵抗力が高い大人ならまだしも、赤ちゃんやお年寄りがいる家庭にはあまりおすすめできません。入浴後のお湯は翌日の洗濯に使うなどして、できるだけ毎日張り替えて使うと衛生的です。