犬の暑さ対策!夏のお留守番はエアコンなしでも大丈夫?
この記事の目次
暑い夏は人だけでなく、犬などのペットも熱中症にかかります。犬は暑さに弱いので、人にとって快適な環境が犬にとっても快適とは限りません。犬が熱中症にならないようにどんな対策が必要なのでしょうか?また、留守番中はエアコンをつけておいたほうがいいのでしょうか?
犬を飼っている方のために、熱中症の症状と対処方法、犬の暑さ対策などについて紹介します。
- 更新日
- 2020年8月3日
室内飼いの犬には、夏の暑さ対策が必要です
熱中症は、日差しの強い日中に散歩している、日陰のない場所に繋いでいるなど、屋外でかかりやすいと想像する方は多いでしょう。しかし気温が高い夏に部屋を閉め切っていると熱がこもるため、室内にいても熱中症にかかることがあるんです。
犬は暑さに弱い生き物です
犬は舌を出して呼吸することで、体内の熱を発散させて体温を下げています。犬の汗腺は肉球にあって、人のように全身から発汗できず、体内の熱をうまく発散させられないため暑さに弱いんです。人にとって快適な温度でも、犬にとっては暑くて辛い環境になってしまっている場合もあります。
またシーズー・ペキニーズ・パグなどの短鼻種や肥満、高齢の犬は、呼吸がしづらく体温調整が苦手なので特に気を付けてあげましょう。
こんな症状に注意!熱中症に気を付けて!
まずは、犬の熱中症の症状を知っておきましょう。
熱中症の症状
- 「ハァ、ハァ」とあえぐような呼吸をしている。
- 耳を触ると、いつもより熱い。(体温の上昇)
- 声をかけても、横になったまま呼吸が苦しそう。
- 意識がない。あっても目しか動かさない。
- 下痢をしている。失禁している。
いつもと違うことがあれば早めに気づいてあげられるよう、犬の様子は毎日観察することが大切です。
熱中症になってしまった!対処方法は?
熱中症の症状が見られたら、涼しい場所に移動させて、体温を下げる対処をして、水分補給をしてあげます。症状が落ち着いたら、早めに病院へ連れて行きましょう。
病院へ連れて行くまでにできる対処方法を、いくつか紹介します。
- 冷たい水を飲ませてゆっくり休ませる。
- 意識があるなら、冷たい水を少しずつ飲ませます。一度に大量の水分を飲ませると、血液が薄まったり、胃や腸などの消化器官に悪影響が起きたりする場合があるので、少量ずつ飲ませるようにしましょう。
- スポーツドリンクを飲ませると効果的。
- 緊急時には、人間用のスポーツドリンクなどを1:1くらいに水で薄めて飲ませるのがおすすめです。スポーツドリンクには、ナトリウムなどのミネラルがバランスよく含まれているので、水に比べて脱水症状の改善に効果的です。
- 全身に水をかけて体温を下げる。
- 犬のからだ全体に水をかけることで、体内の熱を放散させて体温を下げます。ただし氷水を突然にかけると、急激に血管が縮まって症状が悪化してしまうことがあるので注意しましょう。
- わきの下や首の付近、後足の付け根を冷やす。
- わきの下や首の付近、後足の付け根(股間)に氷や氷まくらなどをあてて冷やし、体温を下げます。
病院へ連れて行くまでに紹介した対処をしておけば、犬の辛い症状を和らげ、熱中症も治りやすくなります。
簡単にできる!犬の暑さ対策は?
熱中症の予防には、温度や温度の調整、体温調整、水分補給などの暑さ対策が大切です。
犬は人よりも暑さに弱いので、夏の暑さ対策はしっかり行ってあげましょう。
留守中でもエアコンはつけっぱなしで、室内温度をいつも調整しておく
夏は気温が高くなるので、エアコンをつけずに閉め切ったままにしておくと室内の温度はどんどん上がります。在宅中だけでなく留守にしている間も、エアコンはつけっぱなしにして涼しく保つようにしましょう。
また人の動きを感知する機能のエアコンの場合は、人がいなくなると自動で電源がオフになってしまうことがあります。使用しているエアコンの機能はきちんと確認しておいてくださいね。
犬は暑さに弱いので、人が少し肌寒く感じるくらいが犬にとって快適な温度といわれています。人とは温度の感じ方が異なることを意識して、温度調整をしてあげましょう。
参照:暑すぎ?寒すぎ?犬のサインから読み解く最適な室温【獣医師が解説】|ワンペディア
電力会社を切り替えて、エアコンの電気代を節約!
犬のためにエアコンの冷房をつけっぱなしにしていると、夏の電気代が気になりますよね。
エアコンをつけっぱなしにしていても電気代は節約できます。毎月の電気使用量やお住まいのエリアなど、ご家庭の電気の使い方に合った電力会社のプランに切り替えるだけで、今よりも電気代を安くできる可能性があります!
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最安の電気料金プランを診断(無料)風通しをよくして日陰をつくる
犬が室内で涼しく過ごすためには、エアコンの冷房を使うほか、換気をして風通しをよくする、直射日光を遮って日陰をつくるという方法も合わせて行いましょう。
換気をして風通しをよくする
2カ所以上の窓を開ける方法が、効率よく換気をするのにおすすめです。
ただし外出中は窓が開けられない場合が多いので、小さな窓を1カ所開けたうえで、換気扇を回したり、扇風機・サーキュレーターなどを使ったりして工夫してみましょう。サーキュレーターを使う場合は、エアコン冷房の風向きを水平に設定しサーキュレーターを天井に向けて回すと、冷たい空気が循環するので室内全体を涼しくできます。
サーキュレーターの効果的な使い方について、さらに詳しくは以下の記事で紹介しています。
直射日光を遮って日陰をつくる
遮熱レースのカーテンは、窓からの直射日光を遮って室内温度の上昇を抑え、採光もよいので室内が暗くなりすぎません。エアコンの設定温度を無駄に低くせずに済むので、節電効果があります。
参照:遮熱レースの定義と規格|日本インテリアファブリックス協会
室内温度を下げる効果的な方法について、さらに詳しくは以下の記事で紹介しています。
早朝や夜など、涼しい時間帯に散歩をする
犬の散歩は早朝や夜など、気温やアスファルトの地面の温度が低い時間にしましょう。
気象庁のデータ(1981~2010年)をもとに、東京都の8月の時間ごとの平均気温の平均を計算すると、12時で29.7℃、15時で29.8℃、18時で28.3℃と、夕方18時になっても高いことがわかります。
また夏のアスファルトの地面は朝7時くらいから上がって、11~15時には50~60℃にもなります。30℃以下まで低くなるのは、22時を過ぎたころからです。犬は人よりも地面に近いため、照り返しの影響を受けやすく、肉球の火傷も心配です。
気温が低くなっても、地面の温度が高い時間は犬にとって辛い環境なので、夏の散歩の時間は十分に気を付けてあげてください。また散歩時も水分補給ができるよう、飲み水は持ち歩くようにしましょう。
参照:平年値(日ごとの値)|気象庁「舗装路面の温度履歴」|クールトーン(インターロッキングブロック)|九州電力
常に水分補給ができる環境を用意する
体内の水分が減って脱水状態になると、熱中症にかかりやすくなります。いつでも水が飲めるよう、外出前には新鮮な水を入れた容器を、室内の数カ所に置いておきましょう。
サマーカットで被毛を短くカット!
長い被毛を短くカットすることで、熱を逃がしやすくするサマーカットも、暑さ対策のひとつです。ただし、あまり短くしすぎると皮膚を直射日光や気温、寄生虫などから守れなくなってしまいます。
わきの下や首の付近・後足の付け根などを部分的に短くする、地肌が見えない程度に短くするなど、犬の体調や体質に合わせて調整しましょう。
出典:夏のサマーカットで暑さは防げるの?|熱中症について|日本動物愛護協会
犬の暑さ対策は必須です!エアコンやカーテン、さまざまな工夫で夏を乗り切ろう
犬の熱中症の症状や対処方法と、予防のための犬の暑さ対策について紹介しました。
熱中症の症状が見られたら慌てずに、まず涼しい場所に移動させ、水や氷で体を冷やして水分補給をしてあげましょう。
犬の熱中症を予防するためには、エアコンの冷房をつけっぱなしにして、換気扇・扇風機・サーキュレーターなどで風通しをよくし、カーテンなどで直射日光を遮って、室温を涼しく保つことがポイントです。また、夏の散歩の時間は早朝や夜に行う、いつも水分補給ができるように水を準備しておく、被毛を短くカットして体温調整がしやすいようにするなど、習慣の見直しも大切です。
夏は閉め切ったままにしておくと、室内はとても暑くなってしまいます。犬を残して留守にするときは、エアコンはつけっぱなしにしておくとよいですね。
犬が快適に過ごせるよう暑さ対策を行って、ペットと一緒に暑い夏を健康に気持ちよく過ごしましょう!
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