節約ガーデニング講座②庭が無くてもジャガイモ栽培はできる!
この記事の目次
食費の節約に貢献するキッチンガーデンの一年間は、ジャガイモからスタート!庭が無い?庭なんてなくたって、ジャガイモの栽培はできるんですよ!ベランダなどのわずかなスペースで、簡単にジャガイモを10倍以上に増やす裏ワザを紹介しましょう。
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ジャガイモは経済的な節約作物です
ジャガイモの原産地はアンデス山脈チチカカ湖周辺。日本には16世紀頃にオランダ人によりジャガトラ(現インドネシア)からもたらされました。馬の鈴状に芋が付くので、馬鈴薯(バレイショ)とも呼ばれていますね。
ジャガイモは3ヵ月ほどの比較的短い栽培期間で、種イモの15~20倍もの量が収穫できる、経済的な野菜。野菜の中でもトップクラスのお得さを誇る野菜なんですよ。
ジャガイモはガーデニング初心者向けの野菜
ジャガイモはナス科ナス属の野菜で、痩せた土地でも育つことから主食にもなる野菜として、世界中で栽培されています。日本で栽培されるジャガイモは約20種ですが、世界では2000種ものジャガイモがあるそう。最近はカラーポテトと呼ばれる紫や赤い果肉のものや、栗のように甘くサツマイモに近い味のもの、生食できるものなど、いろいろな種類のジャガイモが市販されています。
ジャガイモは育てやすく、手間のかからない、ガーデニング初心者向けの野菜なんですよ。
種イモとして販売されるジャガイモには数種類ありますが、収穫量の良さを選ぶとガーデニングに向いているのはこの3種。
- 男爵
- 早生種でどんな土地でも良く育つ、収穫量の多いジャガイモ。形は丸くてゴツゴツとしており、ホクホクした食感が楽しめる貯蔵性の良い種類で、高知県出身の川田龍吉男爵が広めたジャガイモだから「男爵」と呼ばれるそうですよ。
- メークイン
- イギリスが原産のジャガイモ。表皮はすべすべしており、芽が少なくくぼみも浅いので、皮が剥きやすく煮崩れしないジャガイモです。
- キタアカリ
- 北海道で品種改良された、丈夫で収穫量の多いジャガイモ。表皮の色や形は男爵とよく似ていますが、芽が赤紫色なのが特徴。近年はホクホク系ジャガイモの代名詞となっています。
ジャガイモは栄養も高い!
カレーにサラダに煮物にと、広範囲な料理に使えるジャガイモは栄養価の高い野菜。常温で保存できる貯蔵性のよいジャガイモは「家庭の常備菜」とも呼ばれますが、注意してもらいたいのは保存方法を間違えると有毒な成分が生まれてしまうということ。
ソラニンとも呼ばれるポテトグリコアルカロイドは非常に毒性の高い成分。一定量を摂取すると頭痛や腹痛だけでなく、嘔吐を引き起こすことも!
ジャガイモの芽の部分や、緑色をした皮の部分に多いので、貯蔵の際には日に当てないように注意してくださいね。
- ビタミンC
- ジャガイモに含まれるビタミンCはでデンプンに守られているので、加熱しても壊れにくい!
風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があります。 - カリウム
- カリウムを含む野菜は他にもありますが、摂取量ではジャガイモもが一番!
ナトリウムを排泄するカリウムは高血圧予防に効果があります。
ジャガイモの主成分となるデンプンは私たちの体を動かすエネルギー源となりますが、ジャガイモのカロリーはサツマイモなどと比べてずっと低く、太りにくいんですよ!
ジャガイモ栽培のポイント
地下の茎の部分(塊茎)を食用にするジャガイモを家庭で栽培するためには、種イモが必要です。春先になると園芸品店やホームセンターで種イモが出回るので、購入して使いましょう。
スーパーで手に入るジャガイモをそのまま使っても、大量の収穫は見込めません。病気になる可能性も高いそうですから、ぜひ専用の種イモを購入して使うことをおススメします。
また、ジャガイモは連作を嫌う植物。ジャガイモだけでなく同じナス科のナスなどを栽培した土は使い回さないよう注意をしましょう。
- 良い種イモを選ぶ
- しっかりと芽がでた種イモを使いましょう。芽が出てない種イモは、日光の当たる場所において芽が出てから使いましょう。
- 種イモを腐らせないようにする
- ジャガイモは水に弱いので、排水の良い場所で栽培し、腐らせないように水やりを加減しましょう。
- 芽かきをする
- たくさん出た芽をそのままにしておくと、イモが小粒になってしまいます。茎が15cm位の頃には弱い芽を抜いて2本だけを育てましょう。早い時期に整理をすると晩霜害にあった時に枯れてしまうので、注意が必要です。
- 土寄せをする
- ジャガイモは種イモより上にイモができます。栽培中に2回は根本に土を盛り、イモが成長できる十分なスペースを作りましょう。
- 収穫時期を見極める
- 収穫は早すぎればイモが小さく、遅ければ緑化しがちです。地上の茎が枯れる頃が収穫時期の目安だと考えて下さい。
庭無しOK☆ジャガイモの袋栽培の方法
ジャガイモは庭や畑ではないと栽培できないものと、諦めていませんか?
いいえ、そんなことはありません。買ってきた園芸用土の袋にそのまま植え付けて、収穫を目指せばいいんです。人呼んで「袋栽培」。土にまみれて収穫をしなくても良い、画期的な栽培方法なんですよ!
ジャガイモの袋栽培に必要なものは?
袋栽培はそろえる材料がごく少ないのが特徴。園芸用土を購入した時の袋でも栽培できないことはないのですが、植物の根は暗いところを求めて伸びていく性質があるので、透明な袋などでは根がうまく育たず、収穫が望めません。
できれば袋栽培用に園芸店で売っている、内側に日光が入らないように特殊な加工を施した袋が良いのですが、園芸用土の袋をそのまま使う場合には段ボール箱などで遮光すると良いですよ。
- 種イモ
- 園芸店やホームセンターで園芸用の種イモを購入して使いましょう。
- 園芸用土
- 家庭菜園用のもの。一個の種イモで15ℓ位の土が必要です。
- 袋
- 園芸用土が入っている袋でもよいのですが、透明でないものを選んでくださいね。
必要な物はこれだけ、シンプルでしょ?
ジャガイモの袋栽培の手順
さあ、それではジャガイモの袋栽培を始めましょう。年2回収穫できるジャガイモの植え付け時期は、春作は3月で、秋作は9月が目安。基本的に土の入った袋を置くスペースさえあれば、ベランダでもどこででも栽培できます。
ジャガイモは比較的丈夫で日光の少ない場所でも育ちますが、大きなイモを収穫するためには日当たりが良い、雨があたらずに風通しの良い場所で育てましょう。
- 手順1
- 栽培に使う袋の下の隅を、ハサミで1㎝位の穴が開くように切り取ります。袋の側面にもキリかドライバーで小さな穴を数個開けておきましょう。袋の1/3まで園芸用土を入れて、袋の口は折り返しておきます。
- 手順2
- 小さな種イモはそのまま、大きな種イモはナイフでカットして使います。切り口が濡れていると土中で腐りやすいので、2日程陰干しして切り口が乾いてから、切り口を下にして植えつけましょう。イモが十分隠れるくらいに土をかぶせますが、袋が大きければいくつかの種イモを一つの袋に植えても大丈夫。種イモ同士が密着しないよう、15cm~20cm程の間隔を開けましょう。
- 手順3
- 芽が出るまでは水やりは不要。1種間ほどで芽がでたら水やりを始めますが、水はあまり必要としない植物なので、葉が萎れてきたら水をやるくらいで十分。水のやりすぎに注意しましょう。
- 手順4
- ジャガイモの芽が15cmくらいに伸びた頃に芽かきをして、丈夫な芽を2本だけ残します。芽は下の種イモと繋がっているので、土を手で押さえながら余分な芽を手で引き抜いてください。
- 手順5
- 芽かきが終わり茎が20㎝くらいに成長したら、一回目の土寄せをします。葉が埋まっても良いので、折り返した袋の口を戻して、スペースが半分残るくらいまで土を足してください。
- 手順6
- 1回目の土寄せから約1ヵ月、茎が30㎝くらいになったら2回目の土寄せをします。袋の口を上まであげて、袋の口まで土を足してください。
- 手順7
- 植え付けから約100日、茎や葉が枯れてきたら収穫ですが、土を掘り返す必要はありません。育ててきた袋を倒すと、土と一緒にできたジャガイモがこぼれてきますので、簡単に収穫ができますよ。
ジャガイモの保存方法
一つの種イモから15~20個くらいのジャガイモが収穫できますが、ジャガイモは生きています。掘り返した土のついたままで、風通しの良い、暗く涼しい場所で保管をしましょう。明るいと成長を始め、芽の部分や緑色になった皮の部分にポテトグリコアルカロイドができやすくなりますので、気を付けて下さいね。
- リンゴと一緒に保管
- リンゴから発せられるガスがジャガイモの発芽を抑えてくれるので、日持ちします。
- 冷蔵庫に入れる
- 夏場は乾燥しないように新聞紙でくるみ、ナイロン製の袋に入れて冷蔵庫に入れると日持ちします。
- 酢水に漬ける
- 皮を剥いたり、切った状態で保存する場合は、ほんの少し酢を加えた水に浸して冷蔵庫に入れておくと変色せずに保存できます。
- 火を通して冷凍保存
- ジャガイモは生のまま冷凍してしまうと組織が壊れ、解凍した時に水分が抜けてフカフカになってしまいます。一度火を通してマッシュにして冷凍すると長期保存が可能ですので、再加熱して解凍してポテトサラダやコロッケ、ポタージュなどに活用してください。
ジャガイモ栽培の節約効果はスゴイ!
一つの種イモが10倍にも、20倍にも増えるジャガイモって、素晴らしい節約野菜!家庭で一袋植えておくだけで、タップリととれたての美味しいジャガイモが味わえますね。
今回紹介した袋栽培は、サツマイモや長芋なども同様に栽培することが可能ですので、試してみて下さい。
ジャガイモの袋栽培の節約効果を計算してみましょう
さてさて、ジャガイモをガーデニングで増やすことの節約効果を考えてみましょう。
日本人のジャガイモ消費量は、スナック類や市販弁当、総菜や外食分も含めると一人当たり年間17kgといわれています。内閣府で実施している家計調査によれば、ジャガイモを家庭で購入する数量は一人当たり年間約4㎏。この数値を男爵イモを購入する場合と、男爵イモをガーデニング栽培する場合とで比較してみましょうか。
やっぱりガーデニングはお得だった!
- スーパーで購入
- 男爵イモ1㎏の相場は約200円 4㎏で約800円
- ガーデニングで栽培
- 栽培によって種イモから15倍の収穫があると考えると、4㎏のジャガイモを収穫するために必要なのは種イモ300ℊ。約3個の種イモと、園芸用土15ℓ入りの袋が3袋必要になります。
つまり・・・
・男爵イモの種イモ1㎏で約300円 300ℊで約90円
・15ℓ入り園芸用土1袋が約200円 3袋で約600円
4㎏のジャガイモを収穫するために必要なのは合計約690円!
年間で1人当たり110円お得になるわけなんです。
ジャガイモを自宅で簡単に栽培すれば、お得に、たっぷり食べられますね。子供と一緒に栽培すれば、食育にも、夏休みの自由研究の題材にもイイかも。
ガーデニングで作る野菜は農薬の心配もなくて、安心までプライス・レス!皆さんもガーデニングで食費の節約を始めましょう♪