カナディアン・ソーラーの太陽光パネルは高い?メリット・デメリットも解説

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本記事では、カナディアン・ソーラーの太陽光パネルについてご紹介します。性能面での特徴や特筆すべきメリットのほか、他メーカーと比較した際のデメリットも解説。設置を検討している方はチェックしてみてくださいね。
本記事のタイトル下の画像はイメージです。カナディアン・ソーラーの商品画像ではありません。
- 更新日
- 2025年6月26日
カナディアン・ソーラーはカナダの太陽光パネルメーカー

カナディアン・ソーラーは、2001年にカナダで設立されました。2006年にはNASDAQに上場、2009年には日本法人も設立しています。
カナダ本国だけでなくアメリカや中国、韓国、シンガポール、イタリアなど、6大陸23カ国に子会社を展開。世界160カ国以上、3,200万件をこえる導入実績があります。日本国内の住宅設置累計は、2024年12月時点で20万棟に達しており、産業用の案件も多数手掛けています。
太陽光パネルやパワーコンディショナだけでなく、蓄電池やHEMS (ホームエネルギーマネジメントシステム) なども製造しているため、必要な機器をトータルで揃えられるのも強みと言えるでしょう。
カナディアン・ソーラーの製品ラインナップ
現在、カナディアン・ソーラーが提供しているのは「TOPHiKu6」シリーズです。シリーズ全製品のスペックを比較表にまとめました。
品番 | CS6.2-48TM-455 | CS6.2-48TM-450 | CS6.2-36TM-340 | CS6.2-36TM-335 | CS6.2-32TM-300 |
---|---|---|---|---|---|
公称最大出力 | 455W | 450W | 340W | 335W | 300W |
変換効率 | 22.8% | 22.5% | 22.1% | 22.2% | |
出力温度係数 | -0.29%/℃ | ||||
重量 | 21.3kg | 16.3kg | 14.7kg | ||
サイズ | 1762×1134×30mm | 1334×1134×30mm | 1762×767×30mm | ||
サイズ展開 | 1サイズ | ||||
製品保証 | 25年 | ||||
出力保証 | 30年 | ||||
施工保証 | 公式サイト非掲載 | ||||
メーカー希望小売価格 | 公式サイト非掲載 |
カナディアン・ソーラーのメリット・デメリット
ここでは、カナディアン・ソーラーのTOPHiKu6シリーズのメリット・デメリットを解説します。
カナディアン・ソーラーのメリット
カナディアン・ソーラーのメリットは、30年間にわたる出力保証を提供している点です。ここでは、そのほかのメリットについても詳しく解説していきます。
- 出力保証が30年と長い
- 変換効率が22.8%と高い
- 暑さに強い
出力保証が30年と長い
太陽光パネルの出力保証は25年程度が一般的ですが、カナディアン・ソーラーは出力保証30年と長めの設定。パワーコンディショナや蓄電池といった、周辺機器の製品保証も25年付いているので、長期間安心して使用できるメリットがあります。
また、太陽光パネルは時間の経過とともに少しずつ劣化し、発電性能が下がっていくものです。しかしカナディアン・ソーラーは、最初の1年間の出力がカタログ値の99%を下回らないこと、また2年目から30年目までの年間出力低下率が0.4%以下であることを保証しています。年数の経過と出力の低下を、簡単に試算してみましょう。
経過年数 | 出力 |
---|---|
1年目 | 出力99% |
2年目 | 出力98.6% |
3年目 | 出力98.2% |
30年目 | 出力87.4% |
上記のとおり、30年経過しても出力の減少は12.6%となっており、長期間の安定的な発電が期待できます。また、以下の災害に対する10年間の保証も付帯しているため、万が一のケースに備えておきたい方にもおすすめです。
- 火災・破裂・爆発
- 落雷
- 風災
- 雹災
- 雪災
- 水災
- 外部からの物体の落下、飛来接触、倒壊、衝突
地震もしくは噴火、またはこれらを原因とする津波は対象外です。
参照:住宅用太陽光発電システム・蓄電システム カナディアン・ソーラー災害補償制度|カナディアン・ソーラー
変換効率が22.8%と高い
変換効率とは、太陽光パネルが受け取った太陽のエネルギーを、どれだけ電気に変えられるかを表す数値。一般的な太陽光パネルの変換効率は、およそ20%前後とされています。その点、カナディアン・ソーラーのTOPHiKu6シリーズは、22.8%という高い変換効率を実現しています。
暑さに強い
太陽光パネルのスペックのひとつに、出力温度係数があります。これは温度が1℃上がるごとに、変換効率が低下する割合のこと。数値が大きいほど、太陽光パネルの温度が上がった際に、変換効率が大きく低下してしまうことになります。
出力温度係数について公表していなかったり、-0.3%を上回るメーカーもあるなか、カナディアン・ソーラーの出力温度係数は-0.29%/℃。比較的低い出力温度係数であり、高温時でも変換効率が低下しにくいのが強みと言えます。
カナディアン・ソーラーのデメリット
ここまでカナディアン・ソーラーのメリットを紹介してきましたが、デメリットもいくつかあります。特にサイズ展開が少ない点は、都心部などで設置スペースが限られている方は要注意。
- サイズ展開が少ない
- 雨漏り保証がついていない
サイズ展開が少ない
カナディアン・ソーラーのTOPHiKu6シリーズは、5種類がラインナップされています。しかし、その形はすべて長方形で、サイズ展開は3パターンにとどまります。
平屋根や切妻屋根など、一部の屋根形状であれば長方形のみでも問題ありません。しかし、寄棟屋根など日本式住宅の屋根には合わせにくいため、設置できる太陽光パネルの総数が少なくなり、結果的に発電量が減ってしまう可能性があります。
このため、国内メーカーは日本の住まいに合わせ、台形などの形状を用意しています。一方、カナディアン・ソーラーのサイズ展開は限定的で、この点がデメリットとなります。
雨漏り保証がついていない
雨漏り保証とは、屋根に問題があったり、施工の不備があった際に発生する雨漏りに対する保証のこと。一部のメーカーが提供していますが、カナディアン・ソーラーの保証には含まれていません。ただし、雨漏り保証を用意しているメーカーのほうが珍しいため、カナディアン・ソーラーに限ったデメリットとは言えないでしょう。
なお、新築住宅の場合は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、施工ミス等による雨漏りについて、10年間の保証責任が定められています。
カナディアン・ソーラー以外のメーカーも比較するのがおすすめ
費用面や発電量の点で、カナディアン・ソーラーの太陽光パネルが必ずしも最適とは限りません。一見、どの太陽光パネルメーカーの製品でも同じように感じるかもしれませんが、それぞれに明確な特徴があります。特にアフターケアの充実度や保証内容、多様なパネル形状展開などはメーカーによって異なるので、複数社で比較検討することをおすすめします。
国内最大級の電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、おすすめの太陽光パネルメーカーを詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
カナディアン・ソーラーの太陽光パネルはデメリットも要チェック
カナディアン・ソーラーの太陽光パネルは、30年間の出力保証や、出力温度係数の低さが特徴。その反面、サイズ展開が少ないといったデメリットもあります。契約を考えている人は、慎重に検討してくださいね。
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