2016年ヒット予測で1位の「新電力トリプルセット割」とは?
この記事の目次
日経トレンディの2016年ヒット予測で第1位を獲得した「新電力トリプルセット割」。初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?これは2016年4月から始まる電力自由化のことを指しているのですよ!「新電力トリプルセット割」をわかりやすく説明しましょう!
電気代とガス代や携帯電話代などセットで生活費が安くなる?
電力自由化で提供される新しいサービスとして注目されているのは、電気と別のサービスを一緒に販売するセット割です。他業種から電力へ参入する「新電力」会社は、自社でそれまで提供してきたサービスを電力と合わせて契約できるようにして、差別化を図ろうとしています。
例えば……
電気代とガス代をセットに
東京ガス、大阪ガスをはじめとしたガス会社が電力への参入を表明しています。ガス会社のサービスマンから「電力もはじめます」という説明を聞いた人も多いのではないでしょうか?
大手都市ガスの会社だけでなく、ミツウロコをはじめとしたLPガスの会社も、電力会社としての届け出を済ませています。「ガスと電気をまとめて契約していただければ、オトクになりますよ!」という売り込みになりそうです。
電気代とスマホの回線をセットに
携帯電話会社ではKDDIが「auでんき」という名前で、電気と回線のセットを提供することを明らかにしています。
「あ、私au使っている」という人も多いですよね?そんな人とのところには、「携帯電話と電気代をauにまとめるとオトクになります!」という話が舞い込みます。春になったら、auショップの店頭で「電気代とセットでご契約された方は端末代ゼロ円!」なんて看板がでるかも……
その他にも様々なセットが発表
他にも、関西電力系ケイオプティコムが提供する「eoでんき」のインターネット回線セット、ガソリンスタンドで有名なエネオス系列の「ENEOSでんき」からは「ガソリンの割引セット」など、様々なサービスが予定されているんです。
こうして振り返ってみると、さまざまなセット割が考えられますね。どこをまとめるとオトクになるのか……消費者の私たちも、正しい情報を手に入れて、自分の意思で判断をしなければなりませんね。
電力自由化についてのニュースが盛りだくさん!
「新電力トリプルセット割」のトリプルって?
さて、ヒット予測ベスト30では「新電力トリプルセット割」という言い方をされていますが、この「トリプルセット割」のトリプルとは、いったいなんでしょうか?
具体的には、何と何がトリプルセットなの?
実は、新電力会社の電力参入はセット勝負ではないか、と言われています。
もともと、電力の小売は薄利多売の値段設定です。電力自由化には電気代の割引も期待されていますが、ここでは極端に大きな差をつけられないのが現状。そのため、セットの魅力で勝負したい、という会社が多くなるということですね。
すると当然、電気に1つのサービスをセットするだけでなく、2つ以上のサービスをセットにして提供することで、より魅力的にしたい、という展開も!
こうした事情で、ガス+通信+電力を基本として、得意分野に応じた組み合わせが出てくるのでは?という期待が「トリプルセット割」へ向けられているんです。
複数サービスに手を広げている会社が有利かも?
先に紹介したように、ガス、携帯、通信などから新電力会社が参入しますが、すでに複数サービスを提供している会社は、電力をプラスするだけでトリプルセットを作れるという点で有利かもしれません。
たとえば、J:COMはケーブルテレビとインターネット回線をセットで提供しています。そこに電力をプラスすればトリプルセットのできあがり。
東急電鉄グループの「東急パワーサプライ」も、東急グループとしてはケーブルテレビ、インターネット回線、警備などさまざまな生活サービスを提供していて、組み合わせの可能性が広がりますね。
地域の電力会社はどう対応するの?
セット割を提供するのは、新電力会社だけではない見込みです。
地域の電力会社は、他社への利用者の流出を避けたいと考えています。一方で、電気代の値下げには限界があるので、他社と同様のセット割での勝負は避けられない見込みです。
地域の電力会社からは、まだ具体的なトリプルセットの提供などは発表されていませんが、例えば東京電力は、ソフトバンク回線と電力のセットや、ニチガスのガスと電力のセットといったセット販売は発表しています。
このため、サービスの作り方によっては、トリプルセットで対抗することもありえるかもしれません。
電力会社選びが肝心に
電力自由化によりこうした多様なサービスでの競争が激しくなることで、電気代だけでなく生活費全体を考慮する必要があるなど、電気のプラン選びはより複雑になっていきます。
年間平均26,953円節約できます!
エネチェンジ電力比較診断の3人世帯を選択したシミュレーション結果で、電気代節約額1位に表示されたプランの年間節約額の平均値です。節約額はギフト券などの特典金額も含まれています(シミュレーション期間/2022年7月1日〜2022年9月25日)