自宅・週末カフェから始めよう!小さなカフェ開業のススメ
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カフェを始めたい。でも、今は資金が足りない。仕事も家庭もある……悩み始めたらきりがありません。ただ、「やってみたい」という思いが強いなら、身の丈に合った形で始めてみてはいかがでしょうか?自宅カフェ・週末カフェの開業にあたり、押さえておきたいポイントをまとめました。
自宅カフェと週末カフェ
まず、自宅カフェと週末カフェについて、用語の意味をちゃんと決めておきたいと思います。もちろん、ここで紹介する以外の業態もあるかもしれません。そのため、この文章では「○○カフェ」をこういう意味で用いている、という意味で理解していただければと思います。
自宅カフェ
自宅の一部をカフェスペースとして解放し、飲み物や食べ物をお出しするスタイルです。大幅な改造工事を行う場合、費用は大きくなります。しかし、保健所の審査を通るための最低限の工事で済ませ、あとはインテリアに凝るなどの工夫をすれば、低資金で開業するのも可能です。
週末カフェ
平日は他の仕事をしている人が、週末に自宅、レンタルスペース、他のお店の一部を借りるなどして、カフェを営業するスタイルです。場所の手配ができるかがポイントですが、上手に選択すれば、低リスクでカフェを開業できます。本格的にやるにはまだ早いけど、まずは自分の腕試しをしたい、という人がこのスタイルをとることも多いでしょう。
「自宅カフェ・週末カフェ」からカフェ開業を始めるメリット
では、自宅カフェ・週末カフェの開業にはどんなメリットがあるのでしょうか?ポイントをまとめてみました。
低リスクで始められる
独立店舗としてカフェを開業する場合に比べ、低資金で開業できます。そのため、万が一売上が芳しくなかった場合でも、背負うリスクは少なくて済みます。
次のステップへの足掛かりにできる
もちろん、将来は独立店舗としてカフェを開業したい人にとっても、自宅カフェ・週末カフェを体験するメリットは大きいです。まず、自分の腕がどこまで通用するか、実体験で学べます。また、低リスクで開業できるので、売上を着実に積み重ねていけば、独立店舗開業資金を貯めるのも可能です。
パラレルキャリアを実践できる
将来、独立店舗としてカフェを構えるつもりはない、という人にもメリットはあります。本業以外に仕事を持ち、社会貢献していくことを「パラレルキャリア」と言います。自宅カフェ・週末カフェの経営はまさにこのパラレルキャリアの実践につながるのです。本職は会社員でも、料理やお菓子作りが好きだったり、コーヒーや紅茶にこだわりがある人はきっといるはずです。人にお出しできるものを作り、喜んでもらうのも立派な社会貢献でしょう。
いっぽう、デメリットは?
では、「自宅カフェ・週末カフェ」で開業を始めるデメリットは何でしょうか。これについても考えてみました。
コスト意識を持たないと痛い目にあう
自宅カフェ・週末カフェといっても、資金0で始められるわけではありません。それなりの資金を投下する以上、まずは資金の回収を目指さなければいけません。独立店舗でやるよりは低資金で始められますが、資金を回収できなければビジネスとしては成り立たないのですから。厳しい言い方ですが、自宅カフェ、週末カフェでいつまでたっても利益をあげられないようでは、独立店舗でのカフェの開業はあきらめたほうがいいでしょう。趣味の延長ではなく、一つのビジネスとしてとらえ、意識を保つ必要があります。
存在を知られにくい
自宅カフェ、週末カフェともに「いつ、どこでやっているのか」を認知してもらえないと、なかなか集客につながりません。「いい食べ物と飲み物を出せば、お客さんは来てくれるだろう」という受け身の姿勢ではダメです。積極的に広告宣伝活動を行わなくてはいけないのは、独立店舗のカフェと何ら変わらないのです。
ご近所トラブルの原因になる
これは自宅カフェの場合に特に注意すべき点かもしれません。カフェだって立派な飲食業です。扱う食べ物や飲み物の種類によりますが、強いにおいを発するものも扱うでしょう。そのにおいが原因で、ご近所からクレームが来る場合だってあります。また、カフェである以上、知らない人が出入りする可能性は否定できません。得体の知れない人に出入りされることに不安を覚えるる人が出てきても不思議はないのです。これもやはり、クレームの来る原因になりえます。
自宅カフェ・週末カフェ開業、経営のコツ
メリット、デメリットを踏まえ、自宅カフェ・週末カフェを開業、経営する上でのポイントを考えてみました。次の3つに気をつけましょう。
コスト意識を持つ
自宅カフェ、週末カフェであっても、ビジネスとしてやる以上は、利益、採算がとれるかどうか?をしっかり考えるべきです。もちろん、食材などにかかる費用をむやみに削るのは、お出しするもののクオリティを下げてしまう原因になるので、考え物です。しかし、それ以外の部分では、工夫次第で費用を削るのも可能です。特に、広告宣伝にかかる費用は、自分でソーシャルメディアに投稿するなど、工夫次第でいくらでもなんとかなります。削れる費用と、削ってはいけない費用の線引きをしっかりして、まずは採算を取れるラインを策定するべきです。その上で、満足できるサービスを提供しましょう。
衛生対策は抜かりなく
カフェ、と名乗る以上、お客様の口に入るものをお出しします。保健所への届出、食品衛生責任者資格の取得、必要な設備の導入などはしっかり行いましょう。また、調理の時に手洗いをしっかりする、感染症にならないよう気を付けるなど、気を付けるべきポイントはたくさんあります。お客様の安全は自分が守る、という意識を持つのが大事です。
筋は通す
自宅カフェ、週末カフェともに言えることなのですが、トラブルの原因は周囲への配慮を欠いた対応にもあるでしょう。ご近所に一言の断りもなく始めてしまった、スペースを貸してくれる人とのすり合わせが足りなかった……カフェを続けていくには、こういった対応をしていてはまずいです。事前の相談は欠かさないようにしましょう。特に、マンションの一室で自宅カフェをする場合は注意が必要です。台所の改造も含め、管理規約に違反しないかどうかも確認してください。やると決めた時点で管理組合に一度問い合わせをしましょう。
自宅カフェ・週末カフェの開業まとめ
自宅カフェ・週末カフェの開業は低資金で始められるので、まずは腕試しをしたい人にぴったりです。ただし、あくまでビジネス、という視点を持って取り組まないと失敗します。「どうすれば成功できるか?」を常に考え、後悔のない選択をしてくださいね。