光回線とWi-Fiの違いとは?回線の特徴や選び方を解説

この記事の目次
インターネットの世界は日々進化し、接続方法も多様化しています。光回線は有線通信、Wi-Fiは無線通信という基本的な違いがありますが、それぞれにどのような特徴があるのでしょうか。
この記事では、光回線とWi-Fiの違いを通信速度・容量・利便性など、さまざまな観点で解説します。それぞれの特徴を比較し、自分にぴったりの接続方法を見つけましょう。本記事で掲載されている金額は、すべて税込表示です。
- 更新日
- 2025年3月27日
光回線とは?
光回線は、光ファイバーケーブルを使用した高速インターネット回線です。光が伝わる特性を利用していることから速度が速く、電磁波の影響も受けないので通信が安定しています。また、動画視聴やオンラインゲームなど高速通信にも適しています。
また、光回線終端装置(ONU)とLANケーブルを介してインターネットに接続します。ONUを設置した部屋以外でもインターネットを使うなど、無線で利用したい場合は、Wi-Fiルーターが必要です。
Wi-Fiとは?
「Wi-Fi」は、無線LAN標準規格の認証をさします。正式名称は「Wireless Fidelity(ワイヤレス=無線 フィデリティ=忠実性)」。「Wi-Fi Alliance」という業界団体が定めたブランド名です。
また、無線LANはLANケーブルを使わず、電波によって通信を行う仕組みのこと。
つまり厳密には、無線LANとWi-Fiとは同じものではありません。しかし、たくさんの通信機器がWi-Fi規格を使うようになり、すっかり一般化。今やWi-Fiと無線LANは、同じ意味あいで用いられるようになりました。
Wi-Fiルーターから発せられる電波を通じてインターネットに接続するので、光回線のようにケーブルを必要としません。一方、電波が届く範囲でしか使えないため、同じ建物内でも通信の安定性に差が出ることもあります。
光回線以外のWi-Fiの種類
光回線以外でWi-Fiを利用するには、大きく分けてホームルーターとポケット型Wi-Fiの2種類があります。ホームルーターは、自宅に設置して使う据え置き型のWi-Fiルーター。
コンセントに挿して電源を入れれば、すぐにWi-Fiが利用できます。光回線のように工事は不要で、SIMカードを挿入するだけでインターネットに接続可能です。一方、ポケット型Wi-Fiは、文字通りポケットに入れて持ち運べるコンパクトなWi-Fiルーターです。
ここでは、ホームルーターとポケット型Wi-Fiについて解説します。
ホームルーター
ホームルーターは、モバイル回線を利用する、据え置き型のWi-Fiルーターです。基地局からの電波を受信し、Wi-Fi信号として発信することでインターネットに接続します。最大の特徴は、コンセントに差し込むだけで使える手軽さです。インターネットの知識が少ない方でも、比較的容易に扱えるでしょう。
ポケット型Wi-Fi
ポケット型Wi-Fiは、バッテリーを内蔵する小型のWi-FiWi-Fiルーターです。ホームルーターと同じくモバイル回線を利用しており、ルーターが電波を受信して、無線で発信します。
電源のない場所でも使用でき、持ち運びも可能です。
光回線とその他のWi-Fiの違い
光回線、ホームルーター、ポケット型Wi-Fiは、それぞれ特徴が異なります。ここでは、これらの違いを詳しく見ていきましょう。
項目 | 光回線 | ホームルーター | ポケット型Wi-Fi |
---|---|---|---|
通信速度 | おおむね1Gbps〜10Gbps | おおむね2Gbps~4.2Gbps | おおむね150Mbps〜3.5Gbps |
通信容量 | 基本的に無制限※ | 無制限のものもあれば、月で制限される場合もある | 直近3日や月などで制限される場合もある |
開通までの期間 | 1カ月〜2カ月 | 即日〜 | 即日〜 |
プロバイダによっては1日、または1カ月のデータ容量を制限する場合があります。
回線の違い
光回線は、光ファイバーケーブルを使用した固定回線、ホームルーターとポケット型Wi-Fiは、Wi-Fi機器を使用したモバイル回線です。光回線は、安定した高速通信が可能ですが、モバイル回線は電波状況によって通信品質が変動する可能性があります。
通信速度の違い
通信速度は光回線がのほうが安定して速いです。光回線の通信速度はおおむね1Gbps〜10Gbpsですが、ホームルーターはおおむね2Gbps〜4.2Gbps、ポケット型Wi-Fiはおおむね150Mbps〜3.5Gbpsです。
ただし、これらはベストエフォート型は、最適な環境下での最大通信速度(理想値)を表していますが、その速度が常に、どこでも保証されているわけではありません。
通信容量の違い
光回線は基本的にデータ通信量に制限がありません。一方、ホームルーターとポケット型Wi-Fiは一定の通信量を超えると速度制限がかかるものとかからないものがあります。
例えば、月間100GBの通信量を超えると、速度が1Mbpsに制限されるなどの条件が設定されています。
開通期間の違い
光回線は開通工事が必要なため、申し込みから利用開始まで1カ月〜2カ月程度かかるのが一般的です。一方、ホームルーターとポケット型Wi-Fiは工事が不要なため、最短で即日から、それ以降でも2日〜3日程度で利用できます。
すぐに利用したいときは、ホームルーターとポケット型Wi-Fiがいいかもしれません。
持ち運べるかの違い
光回線は固定回線のため、契約した住所の建物内でしか利用できません。ホームルーターは持ち運びできるものの、コンセントが必要です。また、持ち運びはできるものの契約住所以外の使用は禁止となっているので注意しましょう。
バッテリーを内蔵し、大きさもコンパクトなポケット型Wi-Fiは、外出先はもちろん、コンセントがない場所でも利用できます。
Wi-Fiの選び方
動画視聴やオンラインゲームなどをストレスなく楽しみたい方は、光回線がおすすめ。光回線は通信速度が速く、安定性にも優れています。一方、手軽にWi-Fiを使いたい、工事までの期間を待てない方には、ホームルーターがおすすめです。コンセントに挿すだけですぐに利用できます。工事不要なため、賃貸住宅にお住まいの方にもぴったり。
ただし、光回線と比較すると通信速度や安定性は劣ることがあります。基本料金も安くしたいならポケット型Wi-Fiを選ぶのも一案です。まずは、それぞれのメリット・デメリットを比較し、自分の求めているWi-Fi環境に近いものを選びましょう。
光回線のメリット・デメリット
- 通信速度が速く、安定している
- 光電話のオプションがある
- 通信量を気にしなくても良い
- 工事が必要(費用も発生)
- 基本料金が高い
- 利用場所が固定される
光回線は、高速通信と安定性がメリットです。1Gbpsが一般的ですが、中には10Gbpsといった超高速通信もあります。また、電波干渉を受けにくい光ファイバーケーブルを使用しているため、通信が安定しています。データ使用量を気にせずインターネットを利用したい方におすすめです。
一方で、光回線にもデメリットもあります。まず、開通工事が必要なことです。工事費は有料のところもありますが、なかには無料キャンペーンを実施している事業者も増えています。契約前に確認しましょう。また、集合住宅では、管理会社や大家さんが光回線の工事自体を禁止していることも。そのようなときは、ホームルーターとポケット型Wi-Fiのどちらかを選ぶようにしましょう。
ホームルーターのメリット・デメリット
- 工事が不要
- 設置が容易で場所も選ばない
- 大容量のデータ通信には向いていない
- 速度制限がかかることがある
- 基本料金が高い
ホームルーターは、工事不要ですぐにインターネットが使えるのが魅力です。端末が届いたらコンセントに挿すだけでWi-Fiが利用可能になり、光回線のように開通工事を待つ必要がありません。手軽にインターネットを始めたい方にとって、大きなメリットと言えるでしょう。また、引っ越しが多い人にもおすすめです。住所変更の手続きだけで、新居でもすぐにインターネットが使えるので便利ですよ。
一方で、ホームルーターにはデメリットもあります。通信速度と安定性は光回線に劣る傾向があります。光回線は有線で通信するため、安定した高速通信が可能です。動画視聴やオンラインゲームなどを頻繁に行う場合は、光回線のほうが快適でしょう。また、ホームルーターは一定期間に大量のデータ通信を利用すると速度制限がかかる場合があります。契約によっては端末代金が発生するケースも。多くの会社で実質無料のキャンペーンを実施していますが、途中解約すると残債を一括請求されるなどの条件もあるので、契約前に確認すると安心です。
ポケット型Wi-Fiのメリット・デメリット
- 無線でインターネットに接続できる
- 外出先でもインターネットに接続できる
- 安定性や速度は光回線より劣る
- プランによっては通信制限がかかる
ポケット型Wi-Fiは、どこでもWi-Fi環境が利用できるメリットがあります。カフェやコワーキングスペース、出張先のホテルなど、場所を選ばずにインターネットに接続できるので、ノマドワーカーや外出先でパソコン作業をする機会が多い方におすすめです。また、工事不要ですぐに利用開始できる手軽さも魅力。面倒な手続きなしで気軽に利用できます。
デメリットとして、ポケット型Wi-Fiのプランのなかには通信量を制限するものもあり、一定量を超えると通信速度が低下してしまいます。動画視聴や大容量ファイルのダウンロードが多い方は、容量無制限プランや大容量プランを検討するしましょう。また、通信速度は光回線に比べて劣るため、オンラインゲームや高画質動画のストリーミングには不向きです。メリット、デメリットを理解したうえで、自分に合ったプランを選びましょう。
ホームルーターとポケット型Wi-Fiがセットになったサービスもあり
なかには、ホームルーターとポケット型Wi-Fiをセットで提供している会社もあります。「外出先ではWi-Fi環境が常に必要だけど、家では通信速度・容量を気にせず、ゲームや動画を楽しみたい!」という方は、セットプランを検討するのも一案ですよ。
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光回線とその他のWi-Fiの接続方法
光回線・ホームルーター・ポケット型Wi-Fiは、それぞれで接続方法が変わります。ここでは、各接続方法の手順と特徴を解説します。
光回線の接続方法
光回線の接続には以下の手順が必要です。
- 光回線の開通工事を行う
- 光ファイバーケーブルの片方を光コンセントに挿し、もう片方をONUに挿す
- LANケーブルの片方をONUに挿し、もう片方をパソコンに挿す
- パソコンでセットアップする
- Wi-Fiルーターを接続する場合は、ONUとWi-FiルーターをLANケーブルで接続する
- 接続したいデバイスでWi-Fiの接続設定を行う
タブレットやパソコンなどは、光信号ではなくデジタル信号でデータを認識します。そのため、ONUが不可欠なのです。また、ONUとWi-FiルーターをつなぐにはLANケーブルが必要になります。これらの機器を正しく接続し、設定しましょう。
Wi-Fiを使う場合も、Wi-FiルーターとONUをLANケーブルでつないでください。設定が終わったら、パソコンやスマホでWi-Fiの接続設定を行うことで利用できます。
ホームルーターの接続方法
電源コードをコンセントに挿し、スマホやパソコンで接続設定をすれば使えるようになります。Wi-Fiネットワークの一覧が表示されるので、ホームルーター本体に記載されているSSID(ネットワーク名)を探しましょう。SSIDは、製品によって異なりますが、本体底面や側面のラベルに記載されています。機種によってはセットアップカードが同梱されている場合もあり、そちらに記載されていることも。SSIDと併せて記載されているパスワード(暗号化キー)も確認しておきましょう。これらをスマホやパソコンのWi-Fi設定画面に入力し、接続を確認できたら完了です。
ポケット型Wi-Fiの接続方法
ポケット型Wi-Fiは、まず本体にSIMカードを挿し込み、充電がない場合は充電をします。充電後、接続したいスマホやパソコンのWi-Fi設定画面を開きましょう。
表示されているSSIDの中から、ポケット型Wi-Fi本体に貼られてるラベルに記載されているSSID(Wi-Fi名)を選択します。SSIDは、本体の背面や側面、あるいはバッテリーカバーの内側に記載されているのでご確認ください。 SSIDを選択したら、パスワードを入力します。パスワードもSSIDと同様に本体に記載されてるので、間違いのないように入力しましょう。
光回線やその他のWi-Fiは特徴を理解して選ぶと◎
インターネット接続方法の選択は、ライフスタイルや使用目的によって大きく異なります。光回線は高速で安定した通信を楽しめますが、開通工事が必要になるだけでなく、Wi-Fiを使うとなればWi-Fiルーターを別で用意しなくてはなりません。
開通までの期間を短くしたい、とにかく簡単にインターネットを使いたいという人は、ホームルーターやポケット型Wi-Fiも視野に入れましょう。ポケット型Wi-Fiであれば、光回線やホームルーターにはない持ち運びもできるようになります。
通信速度・容量・利便性などを考慮して、最適な接続方法を選んでくださいね。
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