テレビ無料回収が危険な理由

環境省によると、テレビの無料回収を行っている業者のほとんどが一般家庭から廃棄物に該当する使用済家電製品を引き取る場合に必要な「一般廃棄物処理業の許可」を持たない、違法な業者が多いとのことです。

これらの者のほとんどは、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物収集運搬業の許可や市町村の委託等を受けておらず、使用済家電製品を回収する行為は廃棄物処理法に抵触する違法なものと考えられます。さらに、資源価格の高騰を背景にこれらの者から使用済家電製品を安価で買い取り、環境対策を講じないでスクラップ化して海外へ輸出する者（ヤード業者や輸出業者）が存在し、問題となっています。

出典:EICネット[家電は不用品回収業者に出さないで！（環境省廃棄物リサイクル対策部リサイクル推進室）「正しく、リユース、リサイクル」]

また、無料回収で回収されたテレビなどが不法投棄されたり、不適切な処理がされて環境汚染につながるなどの問題も起きています。さらに、「無料」と宣伝しておきながら実際に家電を引き取る際に高額な請求をする、といった事例もあり、違法な無料回収を行っている業者にテレビなど不要となった家電を引き渡すことは危険なんです。環境省も、無許可の回収業者を利用しないよう強く勧告しています。
参照:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください！

テレビを処分する際にリサイクル料金が必要な理由

テレビを正しい方法で処分する際にはリサイクル料金が必要となります。リサイクル料金はメーカーによって異なりますが、テレビの場合はおおよそ3,000円台です。高いなと感じてしまう人もいるかもしれません。でも、私たち消費者には、使い終わったテレビは家電リサイクル法に基づいてリサイクル料金を支払い、電器店に引き渡すなど正しい方法で処分する責任があるんですよ。

テレビはどうやってリサイクルされているの？

不要となったテレビは、家電リサイクルプラントという家電のリサイクルを行う施設に運ばれて解体され、リサイクルされています。
テレビの場合は、まずは手作業により解体・分別（基盤・キャビネット・ブラウン管・パネル）が行われます。その後機械による破砕・選別（プラスチック類・ガラス類）を行い、リサイクルできる資源が回収されています。

そのようにしてテレビはしっかりと無駄なくリサイクルされ、有用な資源へ生まれ変わっているんですよ。だから私たちは、テレビなどの家電を排出する際に、資源に再生するためのリサイクル料金（再商品化等料金）を支払う必要があるんです。

テレビのリサイクル方法について、詳しくは以下の記事でご説明しています。

テレビのリサイクルってどうすればいいの？正しい方法は？

まだ新しくて使えるテレビはどうしたらいいの？

まだ新しく使えるテレビで、処分するのはもったいないけれど手放す必要がある場合もありますよね。
そのようにまだ十分に使えるテレビの場合は、リユースショップ（中古品販売店）に買取を依頼しましょう。

テレビは正しい方法できちんと処分しましょう！

テレビの無料回収は違法な業者が多いということがわかりましたね。テレビを処分するときは、きちんとリサイクル料金を支払って正しい方法で処分しましょう。まだ新しく使えるテレビの場合は、近くのリユースショップに買取を依頼しましょう。

テレビの正しい処分方法について、詳しくは以下の記事でご説明しています。

テレビを処分したい！正しい4つの処分方法まとめ