夏、エアコンの設定温度が28度なのは電気代の節約のため?!

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夏場は必須となるエアコンですが、オフィスで使っているエアコンを見ると設定温度が28℃にされていることが多いのではないでしょうか。エアコンの設定温度が28度になるのはどうして?その秘密を追ってみましょう。また、エアコンは28度で電気代も節約できるのでしょうか。
電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」から1kwhあたり27円(税込)として計算
- 更新日
- 2021年5月19日
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エアコンの設定温度は28度がベストなの?

家庭では、設定温度を自由に上げ下げして使うことができるエアコンですが、大人数で一つのシステムを共用するオフィスや店舗では、エアコンの温度を個人がそれぞれ上げ下げすると「暑い!」「寒い!」とトラブルのもとになりがちです。そもそも大きなビルに備え付けられている空調だと管理室からしかしか操作できないなんていうこともありますね。
ところで夏場のエアコンの設定温度、そういった大きな施設では何度に設定されていることが多いかご存知でしょうか。温度を確認すると「28℃」になっていることが多いはずです。いったいなぜなのでしょうか。
28℃が一番快適かつ、電気代の節約になるのか?と考えてしまいますね。実はこの28℃には、いくつかの理由があるのです。
環境省「クールビズ」推奨の室内温度が28℃

平成17年から始まった「クールビズ」、今では広く世間に浸透してきました。クールビスをしていない会社のほうが珍しいくらいで、一部の役所ではアロハシャツで仕事をしていたりするところも。見た目にも楽しく、堅苦しくないところが良いですよね。
官庁や役場などでも取り入れられているクールビズですが、環境省が推奨している室内温度の目安が28℃なのです。「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」と「労働安全衛生法の事務所衛生基準規則」で定められた範囲の室温が17℃~28℃であり、その上限となる28℃は、法律で定められた労働環境を保持しつつ、最大限省エネにつながる温度ということで、「適正な室温は28℃」と呼びかけられています。
参照:環境省
27度でもいいじゃない?
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」と「労働安全衛生法の事務所衛生基準規則」で定められた範囲の室温が17℃~28℃なら、27℃でも大して変わらないのではないか?と考える人もいるかもしれません。
確かに27℃のほうが快適かもしれませんよね。クールビズには、夏に合った涼しい恰好をして仕事をすることで、職場のエアコンの消費電力をおさえ、省エネに貢献する、という側面があります。もし仮に設定温度27℃でエアコンを使った場合と、28℃で使った場合では、電力の消費量はどれだけ変化するのでしょうか。
驚くことに、冷房の設定温度は1℃設定を高くすると、約13%も消費する電力が少なくなるのです。オフィスやビルなど、広い面積でたくさん使うエアコンで1℃設定温度を上げた時に13%も省エネできるとなれば、その省エネ率はかなりのものになるでしょう。「ちょっと快適ではないと感じる人もいるかもしれないけれど、エアコンの設定温度を上限ギリギリの28℃で設定することで、みんなで協力して省エネに貢献している」と考えると、すごいことだなと感じませんか。
参照:環境省
エアコンの期間消費電力量は設定温度27度で試算されている
私たちがエアコンを買う時に、エアコンには、「期間消費電力量」という表示があります。これは、社団法人日本冷凍空調工業会規格(JRA4046:ルームエアコンディショナの期間消費電力量算出基準)に基づき、エアコンの機種に見合った広さの場所で、以下の条件でエアコンを使った時の総電力量を算出したものです。
暖房と冷房でそれぞれ条件がことなりますが、以下には冷房の場合のみ記載します。
- 場所 東京
- 設定温度 冷房時27℃
- 期間 5/23~10/4まで
- 時間 6時~24時まで18時間
- 部屋の条件 南向きの木造の洋室
利用条件や利用場所によって消費電力は変わってきますので、あくまで目安になりますが、設定温度を1℃上げると13%の省エネになりますので、ここで記載される期間消費電力量よりも少し消費電力が少なくなるのです。
電気代を気にしているなら「電力会社の切り替え」もおすすめ
前述の通り、エアコンの温度調整は電気代の節約につながりますが、さらに電気代を節約したいなら、電力会社・プランの切り替えがおすすめです。
電力会社のプランといっても、基本料金が0円のプランや、毎日電気代が無料になる時間帯設定がされているプランなどさまざま。その中から、ご家庭の電気の使い方にマッチしたプランを選べば、電気代の節約につながります。
国内最大級の電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」では、ご家庭にマッチした電力会社・プランを見つけられます。節約額の目安もすぐわかるので、ためしてみてみくださいね。
エアコンの設定温度を下げすぎずに、涼しくなる方法は?
環境省「クールビズ」推奨の室内温度28℃というのは、あくまでも目安です。湿度や外気温、日差しや建物の周囲環境などにより、室内温度が28℃でも暑いと感じる場合は、無理をせずにエアコンの設定温度を下げましょう。
ただし、設定温度を下げすぎてしまうと、電気代が高くなるのが心配ですよね。設定温度を下げる前に、「エアコンの風向きを調整する」「サーキュレーターや扇風機を併用する」の2つの方法をためしてみましょう。同じ設定温度でも涼しく感じることができ、エアコンの設定温度の下げすぎ防止にもつながります。
1)エアコンの風向きを調整する
エアコンの風向き、下に向けて使用していませんか。エアコン冷房時は、風向きを水平にするのがおすすめです。冷たい空気は下に溜まるため、水平にすると涼しい空気が上から下へと降りてきて室内の温度ムラが減ります。
2)サーキュレーターや扇風機を併用する
涼しい空気は部屋の下のほうに溜まってしまうので、サーキュレーターや扇風機を上向に運転して、空気をかくはんしましょう。涼しさのムラがなくなり、体感温度が下がり、同じ設定温度でも快適に過ごすことができます。
室内温度28度はあくまでも目安、無理のない範囲で室温管理をしましょう
環境省が推奨する室内温度28度は、あくまでも目安です。外気温や立地条件、室内にいる人の体調などを考慮し、無理のない範囲で室温管理をしましょう。
また、室内温度28度をエアコンの設定温度と勘違いしている人もいるかもしれません。エアコンの設定温度を28度にしても、室内温度が28℃になるとは限りません。室内温度をこまめに確認しながら、エアコンの設定温度を調整しましょう。
また、夏になるとエアコンのせいで電気代が上がってしまう方は、電力会社の切り替えがおすすめです。スマホの通信会社を切り替えて通信費を節約するように、電気代も電力会社を切り替えると節約が可能です。
エネチェンジでは、ご家庭の生活スタイルにマッチしたプランをかんたんに見つけることができます。今よりも電気代が安くなるプランを探してみましょう。
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