電気料金の計算方法は?料金体系や計算例から解説

この記事の目次
毎月私たちのもとへ請求されてくる電気代は、どのように計算されているのでしょうか?再エネ賦課金や燃料費調整額ってなんのこと?など、電気料金の計算方法について、わかりやすく解説します。
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電気料金の仕組みを理解しよう
まずは電気料金の仕組みを確認していきます。電気料金は4つの要素に分かれており、それぞれの合計から、電力会社ごとに提供している割引額などを差し引いて計算します。
基本料金(最低料金)
電気の使用量に関わらず、毎月かかる固定料金です。電力会社・電気料金プランごとに異なる料金設定がされています。
旧一般電気事業者の北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中部電力・九州電力の一般的なプラン「従量電灯B」は、契約アンペア数ごとに基本料金が設定されています。関西電力・中国電力・四国電力の「従量電灯A」、沖縄電力の「従量電灯」を契約している方は、最低料金が設定されています。
電気の基本料金について、更に詳しくは以下の記事でご説明しています。
電気の基本料金とは?電気料金の考え方と電気代の計算方法を解説
電力量料金
電気の使用量あたりにかかる料金です。電力会社・電気料金プランごとに異なる単価設定がされています。また、オール電化住宅向けの電気料金プランなど、プランによっては季節や時間帯ごとに異なる単価が設定されているものもあります。
燃料費調整額
ほぼ全世帯が対象となります。火力発電で使う燃料の輸入価格は常に変動しているため、その変動分を調整するために毎月自動的に電気料金に含まれて請求されてくる料金です。飛行機の燃油サーチャージと似た仕組みとなっており、単価は毎月異なります。
一部の特殊な電気料金プランでは、燃料費調整額がかからない場合があります。
燃料費調整額について、更に詳しくは以下の記事でご説明しています。
電気代に含まれている「燃料費調整額」とは?
再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)
すべての世帯が対象となります。風力発電・地熱発電・水力発電などの再生可能エネルギー発電を普及・拡大させることを目的に、電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際の費用を、消費者が再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)として負担をしています。単価は国が決めていて、毎年異なります。
再生可能エネルギー発電促進賦課金について、更に詳しくは以下の記事でご説明しています。
「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」とは?
電気料金の計算をしてみよう
毎月私たちのもとへ請求されてくる電気代がどのように計算されているのか、みていきましょう。
電気料金の計算式
電気料金は、以下のように計算されます。基本的にはどの電力会社の電気料金プランを契約しても、同様の計算式となります。
一部の特殊な電気料金プランでは燃料費調整額などがかからない場合や、ほかの要素が追加される場合などがあります。現在契約中のプランがどのように計算されているかは、電力会社の約款を確認しましょう。
基本料金・電力量料金・燃料費調整額には、消費税等相当額が含まれます。
東京電力EP「従量電灯B」の料金表
区分 | 単位 | 東京電力EP「従量電灯B」料金(消費税率10%) | |
---|---|---|---|
基本料金 | 10A | 1契約 | 286円00銭 |
15A | 429円00銭 | ||
20A | 572円00銭 | ||
30A | 858円00銭 | ||
40A | 1144円00銭 | ||
50A | 1430円00銭 | ||
60A | 1716円00銭 | ||
電力量料金 | ~120kWh | 1kWh | 19円88銭 |
121kWh〜300kWh | 26円48銭 | ||
301kWh〜 | 30円57銭 |
東京電力エナジーパートナー(以下、東京電力EP)「従量電灯B」の料金表(消費税込の単価)です。基本料金は契約アンペア数ごとに異なる単価設定がされています。電力量料金は3段階の単価設定がされています。
電気料金の計算例
実際に電気料金を計算してみましょう。東京電力EP「従量電灯B」を30Aで契約していて、2021年8月の電気使用量が260kWhだったと仮定します。
- 基本料金は、858円
- 電力量料金は、6092.8円(計算式は、19.88円×120kWh+26.48円×140kWh)
- 燃料費調整額は、東京電力EPの2021年8月分の燃料費調整額が1kWhあたり-3.11円のため、-808.6円 (計算式は、-3.11円×260kWh)
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、2021年度の単価が1kWhあたり3.36円のため、873.6円(計算式は、3.36円×260kWh)
となり、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)を合計し、円未満は切り捨てて請求されます。
- 基本料金858円+電力量料金6092.8円−燃料費調整額808.6+再エネ賦課金873.6円=7015.8円
実際に請求されてくる電気代は、7015円です。
電気料金を安くすることはできる?
今よりも電気料金を安くしたい場合は、契約している電気料金プランよりも安い単価設定がされている電力会社のプランを探しましょう。例として、アストでんきの「東京ブライトプラン」をご紹介します。
区分 | 単位 | アストでんき「東京ブライトプラン」料金(消費税率10%) | 東京電力EP「従量電灯B」料金(消費税率10%) | |
---|---|---|---|---|
基本料金 | 10A | 1契約 | 228円80銭 | 286円00銭 |
15A | 343円20銭 | 429円00銭 | ||
20A | 457円60銭 | 572円00銭 | ||
30A | 686円40銭 | 858円00銭 | ||
40A | 915円20銭 | 1144円00銭 | ||
50A | 1144円00銭 | 1430円00銭 | ||
60A | 1372円80銭 | 1716円00銭 | ||
電力量料金 | 120kWhまで | 1kWh | 19円86銭 | 19円88銭 |
121kWh〜300kWh | 24円95銭 | 26円48銭 | ||
301kWh〜 | 26円99銭 | 30円57銭 |
アストでんき「東京ブライトプラン」は、東京電力EP「従量電灯B」と比較すると基本料金・電力量料金ともに安く設定されています。「従量電灯B」を契約中の方は、切り替えで使用量に関係なく節約を実感できるでしょう。
このように、現在契約している電気料金プランよりも安いプランに切り替えることで、今と同じ電気の使い方をしても、電気料金を安くすることが可能です。
電力自由化により、家庭向けプランの選択肢が増えました
2016年に電力小売全面自由化となり、それまで家庭向けの電気は旧一般電気事業者(東京電力・関西電力など)が販売をしていましたが、電力小売全面自由化以降は多くの会社が電力販売に参入し、市場が活性化しました。現在はさまざまな会社の電気料金プランが選択肢として加わり、私たちは自由にプランを選択できます。
電気料金の計算方法を理解して、おとくなプランに切り替えよう!
電気料金の計算方法についてご紹介しました。毎月の電気料金をもっと節約したいという方は、今よりも安い電力会社のプランを探してみましょう。エネチェンジ電力比較では、かんたんな条件を入力するだけで、自分にぴったりな電力会社のプランを比較でき、切り替えた際の節約額目安もわかります。ぜひ、ためしてみてくださいね。