フレッツ光からの乗り換えはどのように行えばよいのでしょうか。

フレッツ光は、乗り換え先の事業者によって申し込み方法や必要な費用などが異なります。本記事では、フレッツ光からの乗り換えについて解説しています。フレッツ光からの乗り換えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

本記事で掲載されている金額は、すべて税込表示です。本記事のリンクには広告が含まれています。

更新日

2025年4月23日

フレッツ光からの乗り換えは2つの方法がある

フレッツ光から乗り換え方法は「転用」と「解約・新規申し込み」の２種類。どちらの方法となるかは、乗り換えとなる光回線が光コラボか独自回線によって異なります。

光コラボへは転用

光コラボとは、NTT東日本・西日本の光回線を借りた通信事業者などが提供するインターネットサービス。ドコモ光やSoftBank（ソフトバンク） 光などが代表格で、独自の割引制度があるのが特徴です。

フレッツ光から光コラボへの乗り換えは、転用で行います。転用とは、フレッツ光の回線をそのまま利用できる仕組み。自身で「転用承諾番号」を取得する必要はありますが、光回線の工事が不要で、独自回線への乗り換えよりも手間がかかりません。

独自回線は解約・新規申し込み

独自回線とは、その名のとおり、事業者が独自に展開する光回線を用いたインターネットサービス。NURO 光やauひかりが代表格で、光コラボと同様に独自の割引制度があるのが特徴です。

フレッツ光から独自回線への乗り換えは、フレッツ光の解約と乗り換え先への新規申し込みで行います。フレッツ光とは利用する光回線が異なるため、回線の開通工事が必要。工事費がかかりますが、相当額を割り引いてくれるキャンペーンを実施する事業者も少なくありません。

フレッツ光から乗り換える際の注意点

次に、フレッツ光から他の光回線に乗り換える際の注意点を解説します。

プロバイダの解約が必要

フレッツ光ではプロバイダと別途契約していると、解約する際もフレッツ光とは別にプロバイダの解約手続きが必要となります。プロバイダを解約し忘れると、その分の利用料金を払い続けることになるので気をつけてください。

また、プロバイダを解約するタイミングによっては、解約金がかかることもあります。解約金が発生する条件やタイミング、具体的な手続き方法は各プロバイダに確認しておきましょう。

独自回線はエリアや開通期間をチェック

独自回線への乗り換えを検討しているなら、フレッツ光と提供エリアが異なるので注意が必要。自宅が乗り換え先の提供エリア内かどうか、きちんと確認しておきましょう。

独自回線への乗り換えでは、基本的に工事が必要なこともポイント。事業者によっては、申し込みから開通まで1カ月以上かかることもあります。開通期間はタイミングによっても異なるため、事前に光回線の事業者へ問い合わせておくのがベターです。

フレッツ光から乗り換える際にかかる費用

フレッツ光から他の光回線に乗り換える際には、以下4つの費用がかかります。

• フレッツ光の解約金
• プロバイダの解約金
• 工事費の残債
• 乗り換え先の初期費用

1つ目はフレッツ光の解約金です。フレッツ光で月額利用料割引サービスを利用していると、タイミングによっては解約金が発生します。ただし、光コラボに転用で乗り換える際は、解約金はかかりません。

2つ目はプロバイダの解約金です。プロバイダは基本2〜3年の契約期間があり、更新月以外の解約では解約金が発生。金額はプロバイダごとに異なるため、各プロバイダに確認してください。

3つ目は、工事費の残債です。フレッツ光の開通工事費を分割払いしているなら、解約の翌月に残債を一括請求されます。しかし、転用で乗り換える場合、事業者によっては引き続き分割で支払うことが可能です。

4つ目は乗り換え先の初期費用です。初期費用は主に事務手数料と工事費で、価格は乗り換え先の光回線によって異なります。ただ、転用での乗り換えでは、工事費は原則かかりません。

フレッツ光から乗り換える方法

ここでは、フレッツ光から乗り換える方法を転用と解約・新規申し込みに分けて解説します。

転用する方法

Step1）フレッツ光の転用承諾番号を取得する

まずはフレッツ光が発行する転用承諾番号を取得します。転用承諾番号はWebまたは電話で取得でき、NTT東日本エリアとNTT西日本エリアで受付窓口が異なります。なお、転用承諾番号には「15日間」の有効期限があるので要注意。発行から15日間が過ぎると無効となり、転用承諾番号を再度取得しなければなりません。

Step2）乗り換え先に申し込みをする

フレッツ光から転用承諾番号を取得し、乗り換え先に転用を申し込みます。Web申し込みでは乗り換え先から確認の電話がかかって来ることがあるので、その際に転用承諾番号などを伝えましょう。

Step3）必要書類を受け取る

手続きが完了すると「開通のご案内」や「プロバイダID／パスワード」などの必要書類が送付されてきます。これらはインターネットを利用開始する際に必要となるため、なくさないように保管してください。光回線の切り替えは自動で行われ、当日にすることは特にありません。

Step4）接続機器の設定をする

光回線の切り替えが済んだら、事前に送付されてきた書類に沿ってパソコンやスマホの接続設定を行います。もしインターネットに接続できないときは、乗り換え先のサポート窓口に相談するとよいでしょう。

解約・新規申し込みする方法

Step1）乗り換え先の光回線に新規で申し込む

申し込みから開通までに1カ月以上かかることもあるため、まずは乗り換え先の新規申し込みを行いましょう。Webや電話、店舗で手続きを行います。契約に関する情報が記された約款や重要事項説明書には、事前に目を通しておいてください。

Step2）工事の予約をする

乗り換え先から工事日について連絡があります。申し込み時に希望日を伝えていないなら、工事日を予約。希望日を伝えているなら日時の案内が来ます。なお、工事日の調整に際して事前調査が必要なケースも。また、一部の事業者では工事を2回に分けて行うことがあるため、留意しておきましょう。

Step3）開通工事に立ち会う

工事当日は担当者が自宅に訪問し、光回線の引き込みや機器の設置などを行います。契約者本人あるいは工事内容の判断ができる人の立ち会いが必須です。工事時間は通常1〜2時間程度。ただ、建物の状況によっては前後することもあります。スケジュールは、余裕を持って組みましょう。

Step4）接続機器の設定をする

光回線の切り替えが済んだら、事前に送付されてきた書類に沿ってパソコンやスマホの接続設定を行います。もしインターネットに接続できないときは、乗り換え先のサポート窓口に相談してください。

Step5）フレッツ光の解約手続きをする

電話での解約は、NTT東日本・NTT西日本共通の電話番号「0120-116-116」に連絡。電話が繋がったらガイダンスに従い、オペレーターに解約の旨を伝えてください。Webでの解約は、NTT東日本・NTT西日本それぞれのホームページ上から手続き可能です。また、プロバイダの解約やレンタル機器の返却も同時に行いましょう。

フレッツ光から乗り換えるのにおすすめの光回線

フレッツ光から乗り換えるのにおすすめの光回線を5つ紹介します。用意されるプランの内容と合わせて、乗り換え方法も確認ください。

NURO 光

NURO 光は、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供する光回線です。独自回線であり、フレッツ光からの乗り換えは解約・新規申し込みで行います。

NURO 光の最大の魅力は、通信速度の速さ。独自回線を引いており、回線が混雑しにくく、通信速度が安定しやすくなっているのが特徴です。「2ギガプラン」だけでなく「10ギガプラン」も提供しており、より安定した回線でオンラインゲームを楽しみたい人や、仕事で大容量データの通信を行う人、一度に多くの機器を同時接続する大家族などにもおすすめです。

また、電気とガスのサービスも提供しており、セットで申し込むとNURO 光の基本料金から最大701円割引されるうれしい特典も。固定費をしっかり節約したい人は、合わせて契約を検討するのもよいでしょう。

ただし、NURO 光は提供エリアが24都道府県のみと限定的であることや、申し込みから開通まで1～3カ月ほどかかることなどのデメリットがあるので、注意してくださいね。

10ギガのプランは提供エリアが異なります。

無料解約期間であれば、解約金は請求されません。契約期間の設定がないプランの場合は、解約金もありません。

auひかり

auひかりは、KDDI株式会社が運営する光回線サービス。1ギガと10ギガだけでなく5ギガのプランを提供しているのが特徴です。独自回線であり、フレッツ光からの乗り換えは解約・新規申し込みで行います。

auひかりはプランの選択肢が多く、自分のインターネットの使い方にマッチしたプランを見つけやすくなっているのがメリットです。

auひかりとauひかり電話を契約している際に適用される、スマホとのセット割引も提供しており、auスマホの月額料金が最大1,100円割引されます。また、auひかりのプロバイダをau one netにすることで、毎月の利用料金1,100円につきPontaポイントが10ポイント貯まるメリットも。auスマホを利用している人や、Pontaポイントを貯めている人におすすめです。

10ギガのプランは提供エリアが異なります。

無料解約期間であれば、解約金は請求されません。契約期間の設定がないプランの場合は、解約金もありません。

SoftBank（ソフトバンク） 光

SoftBank 光は、ソフトバンク株式会社の光回線サービスで、1ギガと10ギガのプランを提供しています。光コラボであり、フレッツ光からの乗り換えは転用で行います。

SoftBank 光のメリットは、ソフトバンクでんきとセットで契約すると適用される「おうち割 でんきセット」や、ソフトバンクのスマホとセットで契約すると適用される「おうち割 光セット」などのセット割が利用できる点です。

でんきセットでは、SoftBank 光やソフトバンクの携帯電話が10回線まで、1回線ごとに110円（税込）/月割引。また、光セットでは家族全員のスマホ料金が1,100円（税込）/月、永年割引されます。でんきセットの割引額は3年目以降、55円（税込）/月です。

さらに、支払いにPayPayカードを利用していると、利用料金1,000円（税抜）につき1％のPayPayポイントが貯まる点も魅力です。

10ギガのプランは提供エリアが異なります。

無料解約期間であれば、解約金は請求されません。

マンション向けのひかりTVは、東日本の光配線方式のみ対応しています。

ドコモ光

ドコモ光は、株式会社NTTドコモの光回線サービスで、1ギガと10ギガのプランを提供しています。光コラボであり、フレッツ光からの乗り換えは転用で行います。

特徴として挙げられるのが、ドコモの「eximo」や「irumo」などの対象プランを利用していると、スマホの月額料金から最大1,100円割引される点です。しかも離れた家族も含めて20回線まで対象になります。回線数によっては安くない節約額になると言えるでしょう。

さらにdポイントが1,000円（税抜）につき10ポイント貯まるのもメリット。その他、キャンペーンやオプションの異なるプロバイダを21社の中から選べるのもポイントです。

10ギガのプランは提供エリアが異なります。

無料解約期間であれば、解約金は請求されません。契約期間の設定がないプランの場合は、解約金もありません。

ビッグローブ光

ビッグローブ光は、KDDIのグループ会社である、ビッグローブ株式会社が提供する光回線サービス。通信事業を35年以上行っており、現在は1ギガと10ギガのプランを用意しています。光コラボであり、フレッツ光からの乗り換えは転用で行います。

ビッグローブ光は、ビッグローブ光とひかり電話を利用している場合に適用される、auやUQ mobile、BIGLOBEモバイルとのセット割が魅力。月々のスマホ料金から最大1,100円割引されます。さらに家族のスマホも10回線まで割引対象で、毎月の通信費を最大11,000円も節約可能です。

auは550～1,100円/月、UQ mobileは638～1,100円/月の割引で、金額はスマホのプランによって変わります。BIGLOBEモバイルはプラン「ベーシック」の月額基本料金220円分が割引されます。

また、独自のポイント制度「Gポイント」があるのも、ポイ活中の方にとっては注目すべき点です。ビッグローブ光の年間の利用料金に対して、還元率0.4%からスタート。継続して利用することでグレードが上昇し、最大1.5%になります。貯まったGポイントは、支払いに充てたり、dポイントやWAONポイントなどの各種提携ポイントに交換できたり、現金に交換できたりしますよ。

なお、1ギガは全国で提供されていますが、10ギガのプランは17都道府県のみ提供なので、注意してくださいね。

10ギガのプランは提供エリアが異なります。

無料解約期間であれば、解約金は請求されません。

フレッツ光から乗り換えるメリット・デメリット

最後に、フレッツ光から他の光回線に乗り換えるメリット・デメリットを紹介します。

フレッツ光から乗り換えるメリット

フレッツ光から乗り換えるメリットは、一般的に次の4つが挙げられます。

• 光回線とプロバイダがセットのプランを選べる
• 月々の利用料金を安くできる
• セット割を利用できる
• 独自回線へ乗り換えると通信が安定しやすくなる

1つ目のメリットは、光回線とプロバイダがセットのプランを選べること。フレッツ光ではプロバイダと別途契約が必要ですが、他の事業者ではプロバイダと光回線がセットとなっている場合が大半です。

光回線の基本料金にプロバイダ利用料が含まれ、請求を一本化できます。また、解約をする際も光回線の事業者への手続きだけで済み、手間も省けます。

2つ目は、月々の利用料金を安くできること。乗り換え先の光回線によっては、月額料金を抑えることができます。乗り換え時に、契約しているプランやオプションを見直せば、通信費の節約につながるかもしれません。

3つ目は、セット割を利用できること。フレッツ光には、スマホや電気、ガスとのセット割が用意されていません。それらのセット割がある光回線に加入すれば、割引が適用されて、生活費を抑えることができます。

そして4つ目は、独自回線へ乗り換えると通信が安定しやすくなること。フレッツ光や光コラボは他の事業者と回線を共有しており、混雑によって速度が低下することがあります。一方で、独自回線の事業者は、その契約者のみが回線を使用するため、混雑しにくく通信が安定しやすいのが利点です。

フレッツ光から乗り換えるデメリット

フレッツ光から乗り換えるデメリットは、主に以下の2つです。

• 選べるプロバイダが限定される
• プロバイダで発行していたメールアドレスが使えなくなる

1つ目のデメリットは、選べるプロバイダが限定されること。フレッツ光ではプロバイダを約600社から選ぶことができます。しかし、他の光回線では、プロバイダが指定されているケースが大半。プロバイダを選べる光回線であっても、選択できるプロバイダは限られています。

2つ目は、プロバイダで発行していたメールアドレスが使えなくなること。以前利用していたアドレスは使えなくなり、乗り換え前に連絡先の変更告知などをする手間が発生します。

一部のプロバイダでは、メールアドレスを継続使用できるサービス（有料）があります。

フレッツ光からの乗り換えは会社を比較しよう

フレッツ光の乗り換えにはデメリットがある一方で、得られるメリットも少なくありません。乗り換え先を厳選すれば、月額料金の節約や通信環境の改善も期待できます。

乗り換えを検討する際は、さまざまな会社を比較検討することが大切。インターネットの使用頻度や使い方を考慮し、最適な光回線を選びましょう。なお、乗り換えに際してキャンペーンや特典が実施されていることもあります。合わせて、チェックしてみてください。