ガス自由化Q&A その2:都市ガス料金の仕組みってどうなってるの?
ガス料金の仕組みってどうなってるの?
Q1.ガスの料金は、どのように計算されているの?
現在の都市ガス料金は、ガス会社が勝手に設定することはできません。ガスは電気と同じく、公共性の高いエネルギーです。ガス料金を決めるためには、経済産業大臣の許可が必要です。
そしてガス料金の計算には、ガスの製造や供給にかかるコストと、私たちが支払うガス料金の収入額が等しくなるよう設定する「総括原価方式」が採用されています。「総括原価方式」なら、ガス会社は輸送などにかかるコストが増えても持続的に利益を上げることができ、安定的にガスを供給できます。
また、原料の価格高騰などでガスの料金が急に高くなるようなこともなく、私たち消費者にもメリットがありました。その反面、「ガス会社の業務効率化やイノベーションが進まない」「値下げもされにくい」といった問題点もありました。
ガス自由化前は「総括原価方式」でしたが、自由化後は、原則的にガス会社それぞれで料金を設定できるようになりました。
Q2.ガス自由化後に登場したガス料金プランには、どんなプランがあるの?
電気料金の場合、電力自由化前は使用した電力量に比例して料金が高くなる「逓増型料金制」(参照:上のグラフ、オレンジ色実線)が採用されていました。電力自由化後には、料金システムは「逓増型料金制」のままで、電気使用量あたりの料金を引き下げた割引プラン(参照:上のグラフ、緑色点線)などが登場して話題になりましたね。
一方、現在の都市ガス料金には、使用量に応じて料金単価が安くなる「逓減型料金制」(下のグラフ、赤色実線)が採用されていますが、ガス自由化後にはさまざまなプランが登場しています。
では具体的には、どんなガス料金プランがあるのでしょうか?特徴ごとにくわしく説明します。
- 平均的に安くなるパターン
- 「逓増型料金制」の料金システムのままで、ガス使用量あたりの料金単価が、平均して割安に設定されたプランです。単身世帯~大家族まで幅広いご家庭でおトクになります。
- ガス料金が平均的に安くなるプランには、ENEOSガス「標準プラン」、エネアーク「あんしんプランスタンダード」などがあります。
- 使用量が多いとおトクになるパターン
- ガス使用量が少ない場合の料金単価は割高ですが、ガス使用量が多くなるほど、ガス使用量あたりの料金単価が割安に設定されたプランです。ガスをたくさん使う家庭におススメです。
- ガス料金が使用量が多いとお得になるプランには、ENEOSガス「床暖プラン」などがあります。「床暖プラン」は、冬期(12~4月)のガス使用量あたりの料金単価が安く設定されています。
またガス料金プランに加え、電気とガスをセットで契約すると割引になる、ガス料金を指定のクレジットカードで支払うと割引になるなど、さまざまな割引サービスもあります。電気と同様に各家庭のライフスタイルに合わせて選べば、ガスをおトクに利用できますよ。
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